米小売売上高、1月は約1年ぶりの大幅減-個人消費に一服感 | 元世界銀行エコノミスト 中丸友一郎 「Warm Heart & Cool Head」ランダム日誌

元世界銀行エコノミスト 中丸友一郎 「Warm Heart & Cool Head」ランダム日誌

「経済崩落7つのリスク」、
「マネー資本主義を制御せよ!」、
「緩和バブルがヤバい」、
「日本復活のシナリオ」等の著者による世界経済と国際金融市場のReviewとOutlook

「国家の盛衰を決めるのは、政治経済体制が収奪的か包括的かの差にある」(アシモグルら)

掲題の今晩のブルーンバーグ記事。
ご参考まで。
 
Augusta Saraiva

更新日時 

  • 自動車を除いたベースでは0.6%減少、コア売上高は0.4%減

  • 13項目のうち9つで減少、特に建設資材店や自動車ディーラーで

1月の米小売売上高は広範に減少し、約1年ぶりの大幅減となった。昨年末ホリデー期間の消費は力強く伸びたものの、個人消費には一服感が出ている。

キーポイント
  • 米小売売上高は前月比0.8%減
    • 市場予想は0.2%減
    • 前月は0.4%増(速報値0.6%増)に下方修正
  • データはインフレ調整を加えていない

US Retail Sales Fall by Most in Nearly a Year | Consumers pulled back in January after strong holiday season

 

 

  自動車を除いたベースの小売売上高は0.6%減少した。前月は0.2%増。

  13項目のうち9つで減少。建設資材店や自動車ディーラーの減少が目立った。

  厳しい冬の天候がこの数字に影響したかもしれないが、売り上げが持続的に減少すれば、家計消費が悪化する危険性があることを示す。消費者はこれまで力強い経済成長を支え、リセッション(景気後退)を回避する上で一助となってきた。

  国内総生産(GDP)の算出に使用される飲食店と自動車ディーラー、建設資材店、ガソリンスタンドを除いたコア売上高は0.4%減。昨年3月以来のマイナスとなった。

  ブルームバーグ・エコノミクス(BE)のエステル・オウ氏はリポートで、「消費者はホリデーシーズンの後、寒波の影響で支出を控えたが、これはほぼ予想通りだ。消費低迷は金利に敏感な分野に集中していたとはいえ、1月の減少は広範囲に及んだ。借り入れコストの上昇とクレジットカードの延滞を背景に消費者が財布のひもを締めたためだ」と指摘した。

  小売売上高は主に財の購入を反映しており、これが全体の消費支出に占める比率は比較的小さい。インフレ調整後の財とサービスへの支出を反映する1月の個人消費支出(PCE)は今月29日に発表される。

  小売売上高で唯一のサービス分野である外食は0.7%増加した。食料品店での支出も同程度増加した。

  統計の詳細は表をご覧ください。

原題:US Retail Sales Drop by Most in Nearly a Year After Holidays(抜粋)

(第6段落にコメントを加え、更新します)