米消費者物価指数、1月3.1%上昇 市場予想上回る | 元世界銀行エコノミスト 中丸友一郎 「Warm Heart & Cool Head」ランダム日誌

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全米平均のレギュラーガソリン価格は2021年6月以来の低水準になった=AP

掲題の今夜の日経記事。

 

コアCPIも1月に前月比で+0.4%上昇し(単純年率+4.8%)、

市場予想を上回った。

 

なお、11月、12月のコアCPIは共に前月比+0.3%上昇。

 

ご参考まで。

 

Consumer Price Index - January 2024 (bls.gov)

 

 

ワシントン=高見浩輔】米労働省が13日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比の上昇率が3.1%となった。前月の3.4%から鈍化したものの、市場予想の2.9%を上回った。高インフレは落ち着きつつあるが、そのペースは緩やかだ。米連邦準備理事会(FRB)は時間をかけてデータを見極める。

 

瞬間風速を映す前月比の伸びは0.3%で市場予想の0.2%を上回った。エネルギーと食品を除くコア指数は前年同月から3.9%上昇した。市場予想は3.7%だった。

 

米エネルギー情報局(EIA)によると全米平均のレギュラーガソリン価格は1月に1ガロン(約4リットル)3.1ドルと5カ月連続で値下がりした。前年同月比では8%下落し2021年6月以来の低水準となった。

 

中古車などモノのインフレ率は23年後半から横ばい圏に入っている。賃上げの影響を受けやすいサービス価格の上昇が落ち着けば、FRBは物価目標に到達する自信を深めて利下げに動きやすくなる。

 

CPIは家計の消費額が大きい品目ほど値動きに反映されやすい。エネルギーと食品を除くベースで最大の4割を占めるのが家賃だ。更新契約も含めた全体の値動きはゆっくりでCPI上昇率の鈍化が遅い主因になっている。

 

これに対し米個人消費支出(PCE)物価指数はコア指数の上昇率が23年12月時点で2.9%まで低下した。調査対象がより広範なPCEは家賃のウエートが15%程度にとどまるため、CPIに対して大幅に下振れするようになった。

 

「FRBが重視するのは、あくまでPCE」(米国野村証券の雨宮愛知氏)だ。PCEでみた伸び率はこの半年間のペースが年率で物価目標の2%を割り込んでいる。FRBのパウエル議長はこの傾向を評価しつつ、この傾向が続くかどうか「さらにデータを蓄積したい」と強調する。

 

金利先物市場は3月に予定される次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに転じると予想していたが、パウエル氏やFRB高官らの慎重姿勢をみて修正した。その次の5月会合か、さらに先になるかが今の焦点となっている。