23年の求人倍率1.31倍、2年連続上昇 失業率は2.6% | 元世界銀行エコノミスト 中丸友一郎 「Warm Heart & Cool Head」ランダム日誌

元世界銀行エコノミスト 中丸友一郎 「Warm Heart & Cool Head」ランダム日誌

「経済崩落7つのリスク」、
「マネー資本主義を制御せよ!」、
「緩和バブルがヤバい」、
「日本復活のシナリオ」等の著者による世界経済と国際金融市場のReviewとOutlook

「国家の盛衰を決めるのは、政治経済体制が収奪的か包括的かの差にある」(アセモグルら)

掲題の今朝の日経ウェブ記事。

ご参考まで。

 

なお、失業率の1980年以降

過去約40年間平均値は約3.5%であり、

それを約-1%ポイント近くも

大きく下回っている23年平均失業率2.6%は、

労働市場の需給が、かなり、

あるいは過度に引き締まっていることを

示唆しているものと見られる。

 

しかも、12月の失業率は2.4%と

11月から-0.1%と低下(改善)している。

全て「過ぎたるは及ばざるがごとし」ではあるまいか。

 

いずれしても、(欧米)経済学では非常識で、

神がかりのような「物価高に負けない賃上げ」では、

「賃金と物価の好循環」どころか、

両者のイタチごっごで、

「賃金と物価の悪循環」になりかねまい。

 

 

 

 

厚生労働省が30日発表した2023年の有効求人倍率は1.31倍と、前年から0.03ポイント伸びた。上昇は2年連続だ。新型コロナウイルス禍から雇用環境が回復したが、伸び率は前年より鈍化した。総務省が同日発表した23年平均の完全失業率は2.6%と横ばいだった。

 

有効求人倍率は全国のハローワークで職を探す人に対し、1人あたり何件の求人があるかを指す。21年に1.13倍まで下がったが22年に1.28倍と反転し、今回はさらに改善した。コロナ前の19年水準(1.60倍)には届いていない。

 

月平均の有効求人数は0.9%増の249万6503人だった。国内外の往来再開で飲食・宿泊業が年前半に大きく伸びた。

 

有効求職者数は190万9647人で1.4%減少した。新規求職者のうち転職希望者が減っており「賃金の上昇を期待して転職活動を控えるといった動きがある」(同省)という。

 

厚労省が同日発表した12月の有効求人倍率(季節調整値)は1.27倍と、前月から0.01ポイント下がった。22年6月以来の低水準だ。

 

23年平均の完全失業者数は178万人で前年から1万人減った。15歳以上人口の就業率は61.2%と、前年比0.3ポイント上がった。3年連続で伸びた。

 

就業者数は24万人増の6747万人だった。職に就かず求職活動もしていない非労働力人口は4084万人と44万人減少し、新たに労働市場に参入する動きが目立ってきた。

 

23年12月の完全失業率(季節調整値)は2.4%で前月から0.1ポイント低下した。