顔見知りのAさんが、なにやらお怒り気味で来所しました。
「こんな失礼な手紙がいきなり送られてきたんですよ!」
渡された便箋に目を落とすと、最初の2行ばかりでどんな趣旨の手紙であるかがわかりました![]()
すなわち、Aさんの遠い親戚Xさんが、妻子のいない状態で亡くなって。
Xさんと比較的親しい関係にあった相続人Yさんの依頼により、司法書士が相続関係を調査して。
Aさんが、たくさんいる相続人のうちの一人であることが判明して。
司法書士が、Xさんの遺産をYさんが取得する相続手続に協力してもらえるかどうか、Aさんに打診する文書をよこした、という次第![]()
「こういう手紙は私も、というか、司法書士なら誰でも出すものなんですよ」
「そうなんですか。いきなりじゃびっくりしちゃいますよ、こっちは」
「そうかもしれませんけどね。でも、この司法書士が何の前触れもなく電話をかけてくるとか、自宅に直接やってくるとか、そっちのほうがよっぽどびっくりしません?」
「そりゃまあ、そうですけど……」
「結局、とっかかりは手紙しかないんですよ。それに同業者の目から見て、この文面はすごくよくできていると思います」
ようやく納得してくれたAさん。
べつに遺産はいらないので、この司法書士さんにそう返事をしてみます。
と、最後は笑顔で帰っていきました![]()
みなさんも、もしこの種の手紙が来たときは、むやみに怒ったりしないで中身をよくご確認ください。
そして他に適当な伝達手段はないのだなと、おおらかに想像しつつ、ご理解いただけましたら幸いです![]()
もちろん、なんとなく怪しいと感じたときは、お近くの司法書士に遠慮なくお見せください。
同業者がどんな手紙を使っているのか、ちょっとのぞいてみたい気もありまして![]()