こんにちは。ともみ鍼灸院です。

今日は開業後の小児はりのお話です。

前回までの記事は 右矢印 小児はりとの出会い①  小児はりとの出会い②

小児はりを学んで、小児はりを実際にやっている先生から聞いたのは「小児の鍼灸治療は経験で自分で感覚を掴むしかない」という事でした。

大人の様にツボや筋肉に硬さが出にくく、皮膚表面の突っ張る感じや力の無い感じが出る子供さんの身体の観察は大人よりもとにかく繊細で難しい。

 

そしてとにかくお子さんは治療中も動くので、脈診や腹診、身体全体や症状のある部位の観察、治療等も大人の様にはいかない事がたくさんあります。

中には泣かれたり、蹴られたり、逃げられたりしながら治療をした事も何度もあります。

親御さん達は動き回ったり落ち着きのないお子さんを「申し訳ない」と言うのですが、小児はりをしていると日常茶飯事なので、あまり気にしないようにしていただければと思います。子供は動くものです。

 

開業して小児はりの見学に行かせていただいてからは、ポツポツと小児はりの患者さんが来院されるようになり、気づけば周りの鍼灸師仲間よりもずいぶん沢山の小児はりの患者さんを治療するようになりました。

そしてやはり経験するにつれて、治療も上手くできるようになりました。

皮膚の突っ張りが正常に戻れば治療は成功、緩み過ぎると悪化すると谷岡賢徳先生の本に書かれている事が、実際の臨床を重ねて分かるようになりました。

 

治療後、全体の治療の刺激量が多すぎると皮膚を緩めすぎてしまい、訴えていた症状が悪化する事があり、逆に変化がなければ必要な場所に刺激量が足りなかった事が考えられます。

今まで無かったような症状が出てきたらツボが違っていた事が考えられます。

また、普段の生活からもお子さんの身体は影響されやすいので、何気ない日常の事でも気になることがあればお話していただければ助かります。

 

小児はりで出会う保護者の方がよく仰るのは、「もっと早く小児はりを知っておけば良かった」「世間でも小児はりが当たり前になったらいいのにな」という事です。

子供さんは成長と共に、時に心や身体が追いつかず、様々な症状に悩まされる事がありますが、お医者さんに行っても「成長と共に落ち着きます」「薬も無いので様子をみるしかないです」と言われたり、「検査では異常がないのでどうしようもない」と言われることもたくさんあると思います。

子供の身体は変化も早いのでそのままでも治る事はありますが、親御さんは困っている「今」をどうにかしたい、「今」が辛い。

その「今」をどうにかできるのが小児はりだと思っています。

 

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