フランス・ハルス。この女性、ちょっとビョークみたい
金曜日はルーブル美術館の閉館時間が延長になる日なのでゆっくりと出発。
ゆったりと予定を組み景色や街を楽しみたいと思いつつ心は見たことのない作品を一つでも多くみたいと欲張っていました。
ルーブル美術館は大昔の要塞・宮殿だったものを改修、増築して今のコの字型になり、元々はドゥノン翼だけが美術館、他は政治執務に使われていたそうです。今のように全てが美術館になったのは1989年、ミッテラン大統領時代でした。ピラミッド型のエントランスはその時作られました。私が以前一回だけ行ったのは1995年の五月、シラク大統領が就任した日の次の日でした。
ところで、前日オルセー美術館の帰り、豚しゃぶが食べたいと思いスライスされた豚バラ的なものかったのですが、8ミリくらいの微妙なスライスで、骨もついていました。しゃぶしゃぶのつもりでしたがキャベツとじゃがいもと豚肉をコンソメで茹でただけなので、出来損ないのポトフみたいでした。
とりあえず寒いので、暖かければいいやと思いましたが、正直まずかったです。
日本であまり見かけないシュウェップスのレモン味のゼロカロリーが酸っぱくて美味しいので朝ごはんは毎日シュウェップスとポテトチップスです。
外はとても寒いので日本から30個ほど持ってきた貼るカイロがものすごく役に立ちました。腰に貼っておくと温まるし腰痛にもいい感じです。
(私は美術館を回っているととても腰が痛くなるのです。どうにかならないものか)
地下鉄Ⓜ️13→Ⓜ️1でミュゼ・デュ・ルーブル駅へ。ここから地下でルーブル美術館に直結していますので、改札を出るとすぐ荷物検査で、割とすんなり入れました。
ルーブル美術館はとても便利でピラミッドの下は丸くスペースが空いておりチケットカウンター、インフォメーション、チケットコントロール(入場)は2つの翼毎にあり、セルフクローク(無料ロッカー)とかなんでも揃っています。
日本の障害者手帳で無料で入場出来ました。(コピーにフランス語の訳を書いた書面も持って行きましたが、本物手帳の方がすんなり入れます。あと、コントロールのスタッフの性格によっても違うみたいです)
ルーブル美術館はリシュリュー翼、シェリー翼、ドゥノン翼とルーブル美術館に貢献した方々の名を掲げた3つの建物に大まかに分かれています。
入り口にそれぞれチケットコントロールがあるので、その度に手帳を見せました。
この日は最近リニューアルしたというリシュリュー翼、シェリー翼のヨーロッパの絵画に絞って鑑賞しました。
北方ヨーロッパの部門だけでもお腹いっぱいになるほどのボリューム。ルーベンスのマリー・ド・メディティスの間を見ただけでも鼻血が出そうです。ルーベンスは、ハリウッドの超大作映画を年50本ほど撮れそう(チームとして)なほどエネルギッシュですね。北条政子みたいな波乱のマリー・ド・メディシスの人生を神話と絡めて厳しすぎず、甘すぎないけど華々しく表しています。ルーブルにはこの旅行で3回行きましたが毎回、2周して楽しみました。youtubeでこの連作についての詳しい解説がたくさんあるので、今もよく見ます。王妃とその周りの神々の名前とその役割などを知ると、一枚の絵に込められたストーリーが分厚いことがわかります。
シャルダンの「赤えい」
以前三菱一号館美術館で「シャルダン展」が開催された時、図録で紹介されていて見たかった作品です。
怒る猫に大きな赤えい。思ったより、激しい絵でした。見られてよかった。
でも三菱一号館美術館で見た数々の作品の方が印象深いし、今回の旅で色んな邸宅系美術館に行きましたがそこで室内にさりげなく飾られたシャルダンの静物画はどれも振り返ってハッとする存在感がありました。なんだろう、照明が当たりすぎなのかしら。
ともあれシャルダン作品が沢山あって大好きなのでゆっくり鑑賞できて幸せでした♪
アルブレヒト・デューラーの自画像(1493年)これがルーブルにある自画像です。若々しく、洋服の質感も良いです。アザミを持っているのが謎です。
結婚の証という説もありますが、否定する説もあります。
渡辺千里のジャケット並みに真正面ですね。いつか本物をみたいものです。
フランドルの画家の作品が立ち並び、一つ一つの作品に魂を奪われるような気になりますが少しずつ奥の展示室に進み、フェルメールの「レースをあむ女」「地質学者」の2点を見られた時は感激です。どちらも日本で見ましたがこんなに近くでゆっくりとみられてとても贅沢。
レース糸に光の珠がキラキラ……
リシュリュー翼をじっくり見たあとはドゥノン翼へ移動しました。
明日は「サスペリア」公開日で、映画を見るのをほんとうに楽しみにしています。
旦那さんも偽サスペリア(サスペリアという映画となんにも関係ないのに邦題にサスペリアがついている映画)のレビュー書いてますので予習にどうぞ!
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