印象派の起源の風景 ル・アーブル 10月31日 | けろみんのブログ

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10月30日の夕方TGVに乗りパリへ、パリから急行電車インテルシテに乗り2時間半、夜中にル・アーブルという、北部の港町に着きました。冷えた夜なのにホテルのセントラルヒーティングが壊れていて絶望しました。

フロントに行くと電気ストーブの大きなものを二つ貸してくれました。
小さなキッチンが付いていて電子レンジもあるので、昼間買った鶏肉を温めて食べました。レストランに全然行かずに過ごし、いつも冷たいハムやパンばかりだったのでとても美味しかったです。
しかし、このホテルはどこもかしこも壊れていて、そもそもが古いアパートを手作業で改装したような手作り感とその綻びがみられて面白かったです。

フロントの人がぶっきらぼうなようで色々世話をやいてくれ、最後に「ここはどうだったか?」と聞いてくれたりもしました。「今回は色々壊れてて申し訳なかったけど次は大丈夫だよ!」と言ってくれました。思えばこの言葉がフランスで聞いた最後の暖かいホテルの対応でした。
モネが描いた「サンラザール駅」から

モネの出身地ル・アーブルへ
ホテルのフロントは、ホテルからケバブ屋を挟んで隣にあります。
電子レンジはとても高いところにあります。
ベッドヘッドの位置が全然合っていません。ベッドヘッドをつけてから、この位置だとキッチンに近すぎるとずらしたのか?
朝ごはんはパン、スクランブルエッグ、ベーコン、チーズなど普通にあり6.5ユーロととてもお得。
1人しか乗れないエレベーター。何か壊れています。

翌朝「印象・日の出」と同じ土地での日の出を拝もうなんて思いましたけど、起きたらもう8時でした。
2012年にできた新しいトラムで、TGV駅側から市街中心部まではすぐです。でも適当に乗ったら反対方向で、時間がかかりましたが…知らない土地の住宅街を見るのも楽しいです。ル・アーブルは第二次世界大戦時の重要な港で、かなり爆撃を受け破壊されましたので街並みは比較的新しいです。フランスの一軒家は、日本の家と割と同じくらいのこじんまりした印象を受けます。
戦後の再開発で美しく生まれ変わった街は世界遺産になっています。
ふと横を見て目に入ったアパルトマンも美しい。どこを向いても美しい。
この作品はここで描かれた、というパネルです。「印象・日の出」を描いた場所を見つけるミッションでしたが

残念ながら、またまた残念なことに、海岸の工事により、パネルの場所には入れませんでした!
まぁいいや。ロケ地巡礼はがっかりが続くのでやめにしよう。

ル・アーブルにある市立美術館に行きました。
マルロー美術館と言って、ポスト印象派の作品が揃っています。フランス国内ではパリのオルセー美術館に次いで大規模な印象派コレクションだとのこと。
ウジェーヌ・ブーダンの作品が(特に海、空の習作が)もういいやってくらいに沢山ありましたし、ヴァロットン、マルケーも沢山あります。これは素晴らしい美術館に来たものだ!ラッキーと思いました。

ところが浜辺を1キロほど歩き、かなり寒くなってきました。というか昨日のヒーター壊れたのをいうのが遅くなった影響で喉が痛み、体がぞくぞくします。これは風邪の引き始めと思い、抗生物質を適当に選んでのみ、ついでにロキソニンも三四個飲んでおきました。

ボンボン作品。白と黒揃いました




ヴァロットン、なんて夢のような色のつぶ達、ショールの模様が可愛い。この作品大好きです!

ヴァロットン
ドアとその向こう、小津安二郎もよくこんな構図で映画をとりますが想像が膨らむものがありますね。


マルケ
この美術館は、フランスで私がいった美術館の中で1番マルケ作品を置いていました。



珍しくマルトの顔がはっきりしている、ピエール・ボナールの作品を発見。


ヴァロットン



フジタはこのように、作品の色味やテクスチャに合わせたような立体作品とともに飾られていて、特別感のある展示でした。
日本に作品を出品するのでしょうか?

この街は第二次世界大戦後の都市計画で作られた新しい街なのでマンションもほとんどが20世紀半ば以降の建築なのですがいい感じに港に馴染み、どこを撮影してもモダンで素敵でした。バス停が見当たらず困って犬の散歩をしているご婦人に連れて行ってもらったり、色々お世話になりました。

さて、印象派の起源の風景も見たし、フランスの南と北、真ん中などの旅をしました。


ここからは、1つ日帰りで遠くに行く計画があるだけであとはずっとパリに8泊して帰ります。

この日は何事もなく、終わるといいなと思ってましたが…

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年末ですね、私はスライサーで薬指の先をスッパりと切り落とし、大掃除は諦めました。旦那さんと2人でドラマをみたり、歌を歌って楽しく過ごしています。
旦那さんのナマニクさんは、12月29日に「未体験ゾーン」という今まで買い付けはしたけれど、劇場公開をしていない映画を上映するという企画のイベントに参加することになりました。
多分未公開映画を沢山見てきたので今回特集した作品の楽しみ方とか話すんじゃないかな?と思います。↓
風変わりな映画を見たい方にオススメ!生のナマニクさんを見たい方も是非!年越しそばがわりにどうでしょう。

それと、「別冊映画秘宝サスペリアマガジン」にナマニクさんも寄稿しています。ただ今本の予約が開始されています。


ダリオ・アルジェントの名作「サスペリア」
のリメイク版が近日公開。それに合わせて出版するサスペリアという映画の世界について有名執筆陣が参加した豪華な本になりそうで楽しみです。ナマニクさんは、まぁ、サスペリアっちゃーサスペリア?な文を書いていまして、これはこれで希少価値があるので先に読んだ私が面白さを保証します。是非ご覧くださいませ。