美術にぶるっ!展を見に行きました。 | けろみんのブログ

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日記・観た映画のこと・観た展覧会の感想

展示絵画写真と、私の感想は、こちら

1/13日に東京国立近代美術館にいきました。想像以上に混んでいましたが、珍しく写真撮影の出来る展覧会だったのでたくさんとりました。

この展覧会は60周年を記念して普段は少しずつ展示する物を、気前よくどーん!と見せてくれたもの。ですから、この機会を逃してもまた、観られますので安心です。
近くに科学時術感もありますし、時間のあるときに旦那とじっくりデートしたいものです。

上記URLに沢山写真をのせ、一つ一つなるべく自分の言葉で感想を書くよう努力して説明を付けました。ご覧になっていただけたら嬉しいです。

特に素敵だと思ったものを以下にあげておきます、順番は展示の順です


松本竣介 「建物」
最後の力を振り絞り描いたとされる作品。
祈りのようなものを感じる。
松本竣介の作品はもう一枚展示がある


「並木道」

写真じゃ全然表現出来ないけれどこの青はマニアの間では「竣介ブルー」と言うそうです。音のない世界の静寂の青。本当に美しいです。ため息をつく方が沢山いらっしゃいました。


岸田劉生 「道路と土手と塀」

代々木のあたり。麗子像以外の絵を初めて見ました。
暑い日、息を切らせて坂を上ると坂が通せんぼしているように赤土の路が遠近法に逆らってそそり立って見える。


梅原龍三郎 「城山」

ルノワールに師事。この方はヨーロッパ、中国、日本どこを描いていても、浮遊しているような誰にも真似できない風景を描く。


速水御舟 「茶碗と果実」

西洋風の静物画と日本画の融合、果物のつやと陶器のつやの違いとか、すごいの一言。山種にある「炎舞」観たいな

山種美術館収蔵品


上村松園 「母子」

『一点も卑俗なところもなく、清澄な感じのする』女性像、2011年重要文化財指定。こういう繊細な日本画は、本物をじっといくら観ても見飽きない位表現が細かい。年配の方が後ろで「この子の手の感じ・・・あぁ」と、つぶやいていた。
宮尾登美子の「序の舞」を読んだことはあるが、作品を観たのは初めて。また読み返したくなった。


東山魁夷 「秋翳」

薄いピンクがかったグレーの空、紅葉。四角い画面に三角の山。ほんのりとしてるけど、ぼんやりはしていない。簡素な表現に紅葉の美しさをぎゅっと詰めた。
このシャルダンの「木いちごの籠」と何となく似てる


こんもり盛り上がる赤いものには何か心躍る物がある。食慾?


オスカー・ココシュカ「アルマ・マーラーの肖像」

ココシュカの大恋愛のお相手、作曲家マーラーの未亡人アルマと恋に落ちたばかりの頃の絵。私はバーゼルでみた「テンペスト」が大のお気に入りだと前にも書いた。


テンペスト」
この絵は門外不出のため、並べてみる機会はないでしょう。ココシュカはモデルの心理描写をとらえるのが得意な画家で、この「テンペスト」に描かれたアルマには冷めた愛情の表情があるがタッチは柔らか、よりそうココシュカにはそれと絶望の表情と、荒々しく厚塗りされたタッチで描かれている。

この絵と比べてみると前者の絵は明るい。でも何となく意地悪な笑い方をしてる気がするんだけど・・・「この人は私に夢中ね、ふふっ」って余裕のような・・
この絵がこの美術館にあることを知らずに見に行ったので嬉しい驚きでした。

いい展覧会にいけて幸せでしたが、うっかりフラッシュを炊いてしまい、オフ設定するまでいすに座らされたり、自撮りしようとしてうっかり彫刻に触れておこられたり恥ずかしくていたたまれず、早く出たくてダッシュ気味に観ていたことをここに告白します。本当にごめんなさい。