相談者Aさんは
いつも仕事でクタクタになって帰宅していて
一人暮らしの家のこと全般ができない。
体調もよくない。
転職しようか…、婚活しようか…とは
思うものの
どうしたらいいのかわからない
どうしたいのかわからない
と
身動きが取れず、悩んでいました。
同じように
自分のことができない。
自分がどうしたいのかわからない。
というお悩みは多いものです。
その背景には
親が、病気、うつ、DV、キレやすいなど
不安定だった。
そして
このような不安定な親の元で
子どもは、親の心理的面倒をみる役割を
果たしてきた
ということが、多く見られます。
今日は
不安定な親の心理的面倒をみてきた子どもの
生きづらさや、その克服について書いてみますね。
親のケアをしてきたAさん
Aさんの母親は、精神的に不安定で入退院や
実家での療養などを繰り返していました。
幼い頃からAさんは
元気になって欲しい
笑顔でいて欲しいと思いながら
いつも離れたところから
母親の様子を気にかけていました。
近づきたいけど、甘えたいけど
迷惑をかけちゃいけない
と自分のことは後回しにして
母親の愚痴や辛さを聞いてあげたり
父親との仲を取り持ってあげたり
いつも
母親を喜ばせようと頑張りました。
子どもが、親の世話をして安心を与える
親子の役割逆転が起こっていました。
Aさんは
いつも母親を安心させることばかりで
自分が心地良さや安心で満たされることはなく
不安や愛情飢餓感を抱えていました。
少しでも安心や愛情を得るために
いつの間にか
自分の気持ちや欲求は抑えて
他人の機嫌を伺い
他人を喜ばせようと頑張る生き方のパターンを
身に付けたのです。
そうすることで
辛さや生きづらさは有るものの
自分が役に立つと感じられる
認めてもらえる
孤独を感じずにいられる
など
安心を得られるという
心理的な利得があったのです。
そして
大人になると
仕事の同僚や上司・顧客に、常に気を使い
頼まれ事は断らず
人の手伝いも買って出ていました。
同僚や上司には不満や怒りがあるけれど
出せないまま飲み込む。
帰宅すると、外での緊張が緩んで
ドッと疲れが出る
それに加えて
自分が心地良く居ることや
自分の欲求を満たすことなど
「自分のこと」には無頓着だったので
面倒くさい、どうでもいいとなっていました。
家事も、仕事も、恋愛も
現状はイヤだ
でも
これからの自分のことが考えられない
どうしたいのかわからない
という状況になっていたのでした。
※Aさんとは、秘密保持のため
何人かの話を合わせた人物像です
親優先の生き方
似たようなことは
本当に多くの人に起きています。
親優先の生き方のままでは
自分のことは意識が向かず、後回しです。
●怒り、不安、不満、ストレスが貯まる
●自分のことがおざなりのまま、ただ時が経つ
●一人で頑張り過ぎる
●人生が詰む
●他人のお世話ばかりして疲れてしまう
●他人に利用されたり、騙される
●他人の愚痴や不満のはけ口にされる
など
自分の人生を生きられません。
自分自身の生きづらさにもなり
人間関係の悩みにもなります。
この問題の克服のためには
幼い頃から、不安や恐怖や悲しみなど
心が痛むことをたくさん経験してきたはずです。
でも、それを表に出せなかった。
誰にもわかってもらえなかった。
だから
本当は
自分を一番大切にして安心させて欲しかった
自分を愛して欲しかった
自分を守って欲しかった
それらがもらえなかった
悲しみ、さみしさ、不安、怒り、絶望など
感じたり表現したりできなかった
気持ちや傷つきを癒すことが必要です。
そして
最初は、セラピストなど
安心して自分を受け止めてもらえる存在を
頼りつつ
自分が自分を感じられるように
自分を大切にしていけるように
少しずつ自分で歩を進めていくことが
とても大切です。
自分を諦めずに、心を育て直しましょう。
では、また。
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