もう四半世紀が経過したのですが。
私が新人CAだった頃、まだ夫とも知り合っていない、乗務し始めて3ヶ月が経過した頃の話です。
東京→富山間の乗務でした。
ヤクルトスワローズの皆様が試合の移動で利用されたのです。
その時私はチーフパーサーの横のポジションで私の担当区域には野村監督がいらっしゃいました。
野村監督はとても穏やかで紳士的な方でした。
降機の際、その便の着陸が少々荒っぽかった(?)のですが、野村克也監督が一言私に
「…落ちたと思ったよ」
と、ボソッとおっしゃいました。
私、焦って「申し訳ございませんでした(焦!)」と必死にお詫び申し上げたのです。
すると
「冗談だよ」
と野村監督は笑っておっしゃいました。
私は何か気の利いたこと言わなきゃって更に焦り
「母が野村監督のファンなんです!」
っと言ったら
野村監督は
「ケッ、おばさんかよ!」
と返されました。
更に更に焦った私に
「冗談だけど」
とおっしゃってくださった監督。
名札を見て◯○さん、と苗字で呼んでくださいました。
私が仕事をしていた時の宝物の思い出の一つでございます。
TVでご活躍を拝見するたびにあの出来事を思い出していました。
野村克也監督、ご冥福をお祈り申し上げます。
合掌