@RealSound 嵐のスタイルは若手ジャニーズにどう受け継がれたか 明治大学名物講師が分析 | Kis-My-Ft2 玉森裕太くんを溺愛するジャニヲタ母さんの日記

Kis-My-Ft2 玉森裕太くんを溺愛するジャニヲタ母さんの日記

Kis-My-Ft2が大好きな二人の息子と、玉森裕太くんを溺愛する母さんのヲタ活中心の日記です。

全体を通しては 嵐についての内容ですが


Kis-My-Ft2についても触れられていて


担当間でも 賛否両論で意見が分かれている


”格差問題”についても 少しだけですが語られています。


なかなか興味深い内容でもあるので ご紹介しますね。


嵐のスタイルは若手ジャニーズにどう受け継がれたか 明治大学名物講師が分析

(リアルサウンド 6月30日(月)11時16分配信 →http://realsound.jp/2014/06/post-794.html

 嵐の魅力を現代思想の視点から読み解いた書籍『隣の嵐くん~カリスマなき時代の偶像』について、執筆者の関修氏にその読みどころを聞くインタビュー後編。前編【「嵐には理想的な人間関係がある」明治大学の名物講師が嵐の魅力を語る】では、同氏が嵐に魅了されたきっかけから、SMAPと嵐の違い、そしてフランスの精神分析家、ジャック・ラカンが提示した「四つのディスクールと資本のディスクール」から見えてくるメンバーの関係性について語った。後編では、嵐以降の若手グループの分析から、アラシック特有のルール、そしてAKB48との組織論的な違いについてまで語ってくれた。

■嵐のスタイルが後進グループに与えた影響

――本書では、SMAPが打ち出した5人組のスタイルを独自に発展・洗練させたのが、嵐というグループだとしています。嵐以降の若手ジャニーズでは、その手法はいかに受け継がれているでしょうか。

関:SMAPが先鞭をつけ、嵐が洗練させたような形が、彼ら以降にあるかどうかは正直まだわかりません。Kis-My-Ft2は、光GENJIから通じる伝統的なスタイルを持っています。グループを二分化して、その対比で楽しませるパターンですね。ただ、良いところは嵐と似ています。7人で誰が1番ブサイクかを決めるバラエティー番組『キスマイ BUSAIKU!?』は、嵐の「マネキンファイブ」と同じで、全員のメンバーが自分なりに考え、与えられたシチュエーションにどう対応するか、ということを観せるわけです。ただ、その中でどうしても二手に分かれてしまうような流れが今のところあります。彼らが今後、グループとしてどう変わっていくのかは気になるところですね。また、Sexy Zoneは5人組で嵐と同じ人数ですが、まだ若いのでどうなるかわかりません。嵐も最初からきれいに現在のスタイルになっていたわけではないので、Sexy Zoneもグループが成熟するにつれ、彼らなりの新しい形を見いだすのかもしれませんね。

――『キスマイ BUSAIKU!?』はたしかに、1人1人のキャラクターが印象に残りますね。

関:メンバー全員が均等に扱われていることはすごく重要なポイント
です。そこは嵐からよく学んでいます。それまでのジャニーズにはどうしても格差がありました。
たとえば光GENJIでは諸星くんが、KAT-TUNでは亀梨くんが際立って目立つ存在です。しかし、他の人達がおとなしく見えてしまうと、1人1人に才能があっても嵐のようにグループとして浸透することがありません。嵐は1人1人の活躍もさることながら、5人で揃うことを絶対に疎かにしません。2つ持っている冠番組やコンサートを大切にしています。嵐は5人揃った時が一番輝いているということを、メンバーはもちろん、ファンやスタッフも良くわかっているのでしょう。

――ファンからしても全員揃っているところを見たいものですからね。

関:そうです。嵐はグループでいるメリットを最大限に活かしていて、バラエティ的な『嵐にしやがれ』と、体を使うゲーム系の『VS嵐』で、彼らのいろいろな面を見せてくれます。それは視聴者として楽しいことです。しかも、一人一人の活動も万遍なく露出度が高いので、5人になったときに1人だけ認知度が低い、というようなことがありません。ドラマにしても、5人のうちの誰かが途切れなく出演しています。それぞれの活動が別の誰かの活動や、嵐全体の活動につながっているんですよね。だからこそ、5人は本当に仲が良いし、厚い信頼関係を築けているんだと思います。

■嵐ファンカルチャーの独自性について

――本書では、嵐の熱狂的なファン=アラシックについても取り上げています。時にはツイッターなどでの炎上騒ぎもありますが、関さんはファンのそうしたふるまいを「既存のアイドル理解では了解不可能」として、そのメカニズムを説明しています。

関:ネットでアラシックの言動が炎上する場合、その「言い方」がよくない場合がほとんどなので弁護するつもりはありませんが、実情は世間の皆さんが思っているようなものとは少し違うと思います。たとえば有名人が「嵐のコンサートに来た」などと発言し、それに対してアラシックが「当たらなかった人のことも考えてください」と批判したりすることがありますが、嵐のコンサートにおいては後者の態度が「ただ偏狭なだけ」とは言いきれないでしょう。というのも、たとえばアラフェスなどのコンサートは極めて民主主義的な論理を貫いていて、公平性というものに強いこだわりがあり、ファン同士でおたがいが気持ちよく楽しむためのルールがあります。それが原理主義的になってしまうこともありますが、アラシックにとっては必要なことでもあります。そしてルールを守らない人に対し、周りのファンがそれを指摘するのは、一種の自浄作用となって働きます。アラフェスは特に、嵐とファンが一体となって作り上げてきた一大イベントでもあるので、招待された有名人の自慢を批判するのは、アラシックのルールとしては理解できる範疇です。外から見ると杓子定規的かもしれませんが、アラシックでもない第三者がそれを「偏狭だ」「過剰反応だ」と批判するのは、いささか筋違いではないかと思います。

――アラシックの自浄作用は、アイドルカルチャー全般にとっても規範となる部分があるのかもしれませんね。

関:アラシックの自浄作用の背景には、嵐メンバー同士の仲の良さがあります。AKB48は競争社会ですが、嵐はみんながお互いに仲良くなるにはどうしたらいいか、という方向性です。どちらも民主主義的ではありますが、AKB48はポピュリズムの側面が強く、嵐はみんなで共通のコミュニティを考えていく成熟した民主主義に当たると思います。エンターテイメントという視点で見ればどちらにも面白さがあると思いますが、嵐のそうした姿勢から現在のアイドルカルチャーが学ぶ点は少なくないと思います。

――最後に、関さんが一番好きな曲を教えてください。

関:難しい質問ですね(笑)。PVも込みでいえば、個人的には「truth」が一番良いと思います。ただ、楽曲だけで考えると「Lotus」が一番好きです。「Believe」などもそうですが、僕はダンサブルでストレートな、疾走感のある曲が好きですね。そういう意味で最新作の「誰も知らない」も良いです。初期でいうと「PIKA☆NCHI」が、嵐にしてはツッパっている感じで面白いと思います。嵐は常に進化していて、その時期ごとに良さがあるので、これからも目が離せませんね。


松田広宣