これは、9年前34歳の時に新婦(なんと私!)が実際に披露宴で読んだ両親への手紙です。
私の育った環境や両親のこと、私の人となりがわかると思います
「父の日イベント」を開催している訳や、これから立ち上げる新projectは、 ここが根底にあるんだなぁと、読み返して改めて感じました。
内容も長さも前代未聞なので、長編連載でお楽しみ下さい。
最初から読まないとわかりにくいと思うので、こちらから読み進めて下さいね
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そんな中、どうしても許せないことが一つありました。
普段は仲がいい両親ですが、たまに夫婦喧嘩をします。
気が短い父は大声で怒鳴り、母は言い返すので堂々巡り。
そのうち母が泣き、家族の雰囲気が悪くなる。
しかも私達子供の前でやるのです。
小さい頃は父の怒鳴り声が怖くて何も言えないし、何よりかわいい妹がそれを見て泣くので、妹がかわいそうでした。
「とりあえずお母さん、謝れよ」と思っていました。
布団にもぐり怒鳴り声が聞こえないようにして「神様どうか喧嘩をやめさせて下さい」と祈っていました。
夫婦喧嘩の理由はだいたいささいなことで、高校生にもなると喧嘩している両親を見て情けなく感じるようになりました。
妹と相談して万が一両親が離婚した場合は、私が父側・妹が母側につこうと決めていました。
その頃から「将来結婚したら、子供の前で絶対喧嘩はしない」と心に決め「父みたいな人とは結婚したくない。母みたいなわからずやにはなりたくない。」と思うようになりました。
反抗期もあったと思いますが、両親を全く尊敬していませんでした。
気が短く怒鳴る父も悪いけど、謝らず言い返す母も母。
仲裁に入り何度言ったことか。
父には「いくらカッとなっても、言ってはいけないことは言うな。ちゃんと謝って。」と。
母には「もう何年この人と夫婦生活やってるんですか。お父さんの性格がわかってるんだったら、火に油を注ぐようなことは言うな。ほとぼり冷めてから遠まわしに言ったほうがいい。もっと賢くなれ。」って。
子供にこんなこと言われるのは恥ずかしくないのか、本当にみっともない。
それでも今になってもたまにどか~んと夫婦喧嘩をしています。
私は夫婦喧嘩がトラウマになっていて、どうしても嫌です。
どうしたらこの二人は喧嘩をしなくなるのか、ずっとずっと考えてきました。
仲裁に入り離婚届を両親の前で出したこともあります。
「もう子供も大きいし離婚してくれてもいい。サインするならしていい。」と。
どれだけ私が嫌なのかわからすために、自分自身を傷つけようかと考えたこともあります。
そして自分の披露宴の時に「両親のことをぼろくそに言って恥をかかせてやろう」そんなことを考えていました。
そう、ずっとずっと思ってた。
自分の披露宴の時に「両親のことをぼろくそに言って恥をかかせてやろう」って。
それを本当にやってしまった私。
それほど、それほど、夫婦喧嘩が嫌だったってこと
私は宴内人前式スタイルにして、父とは一緒に歩くつもりは一切ありませんでした。
恥ずかしいのもあったしね。
……なのに、
当日司会を担当してくれたMC仲間からのサプライズで、披露宴中盤に一緒に歩くことになってしまった。
「えええええーーーーー」
って思ったけど、でも……
父は穏やかで優しい顔をしているね
嫌やったんやけどなぁ……でも、
「こんな素敵なサプライズを仕掛けてくれてありがとう」
って思ったんよなぁ。
しかーーーし、宴終盤のお手紙朗読で、こんなボロカスに言われるとは……
両親は知るよしもなかったのです。
はい、すんません。
「
人生を美人にしよう」
宮田智子でした。