湊かなえ『往復書簡』 | 町田堂野球魂日記

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2013年は、もう始まっている!


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有川浩『阪急電車』もそうでしたが、こちらも構成から楽しませてくれる本でした。3本のオムニバスに1編の「連絡網」はかすかに繋がる…そして3話はそれぞれ「往復書簡」の体裁で進む。読み進めるうちに「ちょっと待てよ」が入り、読者を予想もしない所へ連れていきます。びっくりしました。湊作品、ハマりました!過去はときに、恐怖。


この本は過去の事件が5年後、15年後、20年後の「往復書簡」で明らかになります。時を経て変わるもの、変わらないもの。手紙のやりとりで受け手に起こる反応・・・


過去のあのとき、あの人はそれをどう思っていたのか。多くの人はそれを知らぬまま、死にます。しかしそれを知ってしまったとき・・・