パソコンを触るきっかけは乳がんでした | 小さな花のひとりごと

小さな花のひとりごと

乳がん再発の心の動きを綴っています。
現在、肺、縦隔、骨に転移していますが、治療のおかげで元気に過ごすことができています。
やれることをやれるうちに。

2003年の乳がん初発の当時は、パソコンは生活に必要ないと
意地でも使いませんでしたし、
不便を感じませんでした。
 
意外にも治療が長引き、抗がん剤の副作用で仕事を続ける気力がなくなり、
一旦仕事を辞めることにしました。
当時の仕事は私一人いなくても全然困らないパート、
むしろ職場環境が治療に悪影響を与えそうなところだったので、
辞めることに躊躇はありませんでした。
 
ところが、辞めたら暇すぎる!
そこで避けてきたパソコンに遊んでもらうことにしたのが始まりでした。

 

まずやってみたのはもちろん乳がんの検索です。

たどり着いたのが、同じ乳がんを経験している先輩たちの作っている当時のホームページ。

ブログという便利で気軽にできるツールはまだない時代です。

 

いくつかの中で、

アロマテラピーを取り入れた先輩患者さんのHPと出会ったのが、運命でした。

 

私は香りが嫌いでした。

香り=香水と決めつけていました。

電車の中で遠慮なく漂ってくる香水を<匂いの暴力>と呼んでいました。

香水をつけている人は満足でしょうが、嫌いな人にはたまったもんじゃない。

臭いとも言えず、ひたすら我慢する空間にいるのは辛いものです。

 

そんな中での

乳がん先輩・ステキ女子のホームページには、

アロマの素晴らしさが、押し付けることなくサラリと書かれていて

「なに?なに?アロマって何?」と、ものすごく興味を持ってしまったのです。

 

その頃のホームページには「掲示板」というものが存在していました。

掲示板にコメントを書くと、

ホームページの管理人や、同じくHPを見ている他の読者からもコメントが返ってきます。

話題によっては、とても賑やかな掲示板になったりもします。

掲示板を通して、管理人だけでなく他の人とも親しくなりやすいのが、

今のブログと違うところだなと思います。

 

アロマという一つの植物療法が気になり、

掲示板で質問を繰り返していくうちに

そこには、同じ思いをしている乳がん仲間が集い始めていました。

 

管理人さんを、アロマをやっている乳がん先輩・ステキ女子と呼ぶには、

それだけの理由があって、本当に素敵な忘れられない人でした。

「でした」と過去形にしてしまうのは、つらいのですが、

彼女も再発して先にいなくなってしまったから。。。

 

私たちにアロマを通して、今でもつながりのある患者グループを残してくれました。

私には、ずっとアロマやハーブを仕事にしていこうと決めるきっかけを作ってくれました。

アロマとの出会いを語るには、彼女抜きでは語れないのです。