Lessons in Chemistry
by Bonnie Garmus
単語数: 108,966
再生時間: 11時間56分
『Lessons in Chemistry(ケミストリー・レッスン)』**は、1960年代のアメリカを舞台に、科学者エリザベス・ゾットの人生を描いた物語です。エリザベスは、ヘイスティングズ研究所で働く有能な化学者ですが、当時の社会は女性が科学の世界で活躍することを認めていませんでした。そんな中、彼女の才能を唯一認めたのが、同じ研究所の天才科学者カルビン・エヴァンス。二人は互いに惹かれ合い、恋に落ちます。しかし、人生は予測不能。突然の出来事により、エリザベスはシングルマザーとなり、研究の道を絶たれてしまいます。
やがて彼女は、思いがけず料理番組**『サパー・アット・シックス』**のホストに抜擢されます。彼女の料理法はユニークで、化学の知識を応用した斬新なアプローチ(「塩ではなく塩化ナトリウムを加える」といった説明)により、多くの女性たちの支持を集めます。しかし、エリザベスの番組は単なる料理番組ではありませんでした。彼女は視聴者に科学的思考を促し、社会の常識や性別による固定観念に挑戦し、女性たちに自立と変革の勇気を与えていきます。
この物語は、ユーモアと鋭い社会批判を交えながら、女性の権利や平等、自己実現の大切さを描いた作品です。エリザベスの強い意志と、彼女を取り巻く魅力的なキャラクターたちが織りなす物語は、読者に勇気と希望を与えてくれるでしょう。
〜ChatGPTにサマリーを書いてもらいました〜
【この本で学べる単語】
viable
filthy rich
grudge holder
など
Rock’n’Roll English の Book Club で話題になっていた Lessons in Chemistry を、Audible で聴いてみました。
これは面白い!!!まさに thought-provoking なストーリーでした。
フェミニズムや女性のエンパワーメントに興味がある方には、ぜひおすすめしたい一冊です。主人公の言葉にとても勇気づけられました。
“Whenever you start doubting yourself,” she said, turning back to the audience, “whenever you feel afraid, just remember. Courage is the root of change—and change is what we’re chemically designed to do. So when you wake up tomorrow, make this pledge. No more holding yourself back. No more subscribing to others’ opinions of what you can and cannot achieve. And no more allowing anyone to pigeonhole you into useless categories of sex, race, economic status, and religion. Do not allow your talents to lie dormant, ladies. Design your own future. When you go home today, ask yourself what you will change. And then get started.”
1960年代と比べれば状況は大きく変わったとはいえ、社会を見渡すと、今もなお根強い biased な価値観が蔓延していると感じます。
たとえば、夫婦別姓に関しても、大賛成してくれる男性は決して多くはないように思います。
自分の特権は手放さないまま、「女性の地位向上を目指します」と言う男性のなんと多いことか……。
主人公のこの指摘が面白いと思いました。
when women marry, they’re expected to trade in their old names like used cars, losing their last and sometimes even their first—Mrs. John Adams! Mrs. Abe Lincoln!
一男一女を育てる母としても、非常に考えさせられる内容でした。