「民意の反映」とは?52万人の大阪市民の声、150万人の府民の思いはどうなる?
当の橋下サンは「民意」を盾に、さっそく教育基本条例、職員基本条例に着手の構えですが、
選挙では大差がついたとはいえ、4割強の有権者は「維新の会」のやり方を認めていないのです。
この4割強の「民意」は、今後どのように反映されるのでしょうか。
モチロン6割弱の「民意」も大切であることは言うまでもありません。
「結論ありき」ではない議論をじっくりと重ねるべき。
”勝てば官軍、何でもあり”にならないよう、
マスコミも含めて、「民意」の使い方を間違わないで、「民主主義」とセットで広報していただきたいものです。
また、「大阪都構想」のことを理解して1票を投じた人がどれだけいたのか?甚だ疑問。
そもそも「大阪都構想」というのはとてもわかり難く、
内容がしばしば変更されていたり、詳細が示されていなかったり。
また、この構想が「行財政改革」に繋がる、という説得力のある数値もありません。
橋下知事時代、文化・福祉部門がバッサリと切り捨てられましたが、
WTC移転問題で多額の税金が無駄になったことなど、おかまいなしです。
地方を見ても校庭の芝生や箕面の滝道から駅前にかけてのガス灯風街路灯など、
必要ではない部分にも、大阪府の事業で設置されています。
将来に向けて、地域の活性化を計画的に検討して予算配分されているのではない
税金のばら撒きが散見されます。
橋下府政は、スローガンとしての勢いはよかったけれども
政策的に、よい事業が展開されたとは思えません。
そもそも議会は多角的な意見を重ねることで、より良い結論を見出すところであるのに
1党派が実権を握り、数の論理で何事も決定されるとなると、
議会制民主主義がいよいよ崩壊してしまいます。
とりわけ教育は政治圧力から切り離して、実践されるべきであるのに、
これでは戦前にユーターンです。
ところで、一夜明ければ、手のひらを返すように橋下に平伏すような光景が。
自民党などは、一転して友好モードですが、
国政においては自民や民主、みんなの党や、国民新党などがガラガラポンで新党結成といく気配も。
政治家が自らの主張よりも、有権者受けを狙って、思想信条や政策を返上するようでは
「あんたら、もういらんわ」と言われても仕方ありません。
よって「議員の定数削減」が叫ばれ、
既成政党や「なんちゃって維新」を名乗る議員が生き残るということになってしまえば、
ますます政治は荒廃するでしょう。
それにしても、わが市の市長サンは,
府知事選においては、両陣営にエールを贈られたご様子。
知事は1名しか選出されないので、
どっちも応援する、というのは本来ありえません。
(まぁ、国会議員なら当該選挙区では2名選出なので、
2人を応援するというのはありかもしれませんが)
23日に倉田かおる候補の演説会で
「色々悩んだけど市長、府議会、知事を維新が押さえるとブレーキがきかなくなる」と
倉田候補への支持を呼びかけ翌日、
24日に維新の会の松井候補の演説会で、倉田薫候補が世話人代表を務める「市町村長連合と府民の会」から「脱会する」と宣言して、松井候補への支持を訴えたという新聞報道がありました。
まぁ、どちらにも「いい顔」をしたかったのでしょうが、
政治家としてはあるまじき行為です。
やはり、政治家というものはブレずに筋を通すというのが、最低条件だと思います。