国保特別会計の決算黒字分の基金積み立て(値上げ回避)に反対意見が続出。
今日の国保運営協議会では、先の議会で、国保特別会計の黒字分を累積赤字の解消にするのではなく、
基金として国保財源の調整弁としたことに対する批判意見が続出しました。
協議会でおこなった議論は何だったのか。(協議会軽視ではないか)
累積赤字をそのままにしておくとは無責任ではないか(議会は何をしてるのか)
というのが主な論点ではなかったか、と思います。
委員長・副委員長からは(ともに市会議員なので責任を感じてか)
若干の経緯や今後の課題としていきたいというような説明がそれぞれ述べられました。
また、市長は
・議会での議論を尊重して当初案を撤回し、再提案をおこなった
・委員の指摘(批判)は正しいと思う
と答弁しました。
私は傍聴していて、
①資料の不備(値上げをすれば、総所得に占める保険料割合がどうなるか、つまり支払い可能な保険料なのかどうかという精査が不十分。近隣市の箕面市より保険料が高い3市の例だけを挙げ、箕面市より料金が低い吹田市や高槻市のデータが記載されていないなど)
②根本的な制度の矛盾(国の助成が削減されていること、国保加入者の年齢・所得構成の問題)についての説明が不十分
③累積赤字(約30億円)の解消は、現在の国保加入者が担わなければならいのか?
④国保料の収納率が低下している原因の分析
ということについて、何故もっと突っ込んで議論しないのか、とても歯がゆく思いました。
この日の会議では、基金の創設を提案した中嶋議員や、
日頃から国保値上げの問題を力説されていた羽藤議員は、
とうとう一言も意見を述べられませんでした。
市民委員の意見に圧倒されたのかも知れませんが、
委員としてまた、議員という立場でもあるのですから、
しっかりと説明責任を果たしていただけるだろうと期待していたのですが・・・
とても残念でした。
なお、国保料金を決定する審議会の場に、
国保の加入者代表として、障がい者市民やシングルマザーなど社会的弱者の声が反映されない委員構成にも問題があるように思えました。
経済的にさほど困窮していない人や、
医師会などそもそも国保に加入していない人たち、
国保の仕組みを理解していない委員の方々が
国保料金を決めていくことについて、とても違和感を覚えます。
また少なくとも事務方は会議の”前日に資料送付”するのではなく、
国保の仕組みに疎い委員には事前に資料の説明をするなどの配慮が必要です。
真剣に考え、臨んでいる委員の方にも失礼ではないかと思います。
この日は最後まで傍聴していて消化不良のまま、会場を後にしました。
今後、国保の問題はさらに全市的な議論の必要性を痛感しました。
*このブログは「下書き公開」のままになっていたので、8月26日「全員に公開」しました。
*タイトルと青字の「運営」は後日加筆しました。