呆れた「議会改革」論議がまかりとおる箕面市議会。 | ■tomoko blog

■tomoko blog

中西とも子の日々の活動や、思い、お知らせをタイムリーにブログで発信します。

議員章(バッチ)を着けないと議員の品格が保てない!?

私たちの会派「市民派ネット」は以前から様々な議会改革を提案してきました。
その提案のひとつに「高額な議員章を改めよ、安価な普通タイプのもので十分だ」と提案し、市民の方々の後押しもあって昨年実現しました。

しかし、そのことを逆手にとって(?)か、議員章の着用は条例でも定められておらず、従来からバッチを着ける、着けないは基本的に個人の自由として尊重されていました。
それなのに、このたびの「議会改革」の課題に「議員章の着用を義務付ける」という項目が挙げられ、何と多数決で「義務化」が決まってしまったのです。

驚くことにその理由は「議員の品格を保つため」とのことです。
議員の品格はバッチを着けないと保てないとは、何ともお恥ずかしいというか、お粗末というか・・・
これは「非公開」で開催されている「無所属議員を排除した」「市民も傍聴できない」会議のなかで、自民・公明・民主・共産の各党各会派の賛成多数で決定されました。

本来、バッチを着用することは条例では定められておらず、議会の「申し合わせ」で基本的に着用するが、あくまで個人の自由とされてきました。
バッチが権威主義的に存在することに対する違和感や、バッチで威厳を保たなくても、議員という職責の重みを自覚し、目線は市民と対等に行動したい、と考えている議員の信条は十分に尊重されるべきなのです。バッチを着けたいと思う人、あえて着けたくないと考える人、それぞれの思いが尊重されるのは当然のこと。

このたび、箕面市議会はこの「個人の信条」の領域に踏み込み、「議会改革」という名の下に、個人の信条を数の論理で否定し、強制するという恐ろしい決定を行いました。
「個人の思想信条の自由」は憲法で認められています。
議員章(バッチ)の着用は、今日では他の自治体でも着用していない議会が多く、お隣の豊中市でも当然のことながら着用していない議員が多いとのことです。

議会改革が進んでいない旧態依然の自治体では着用の義務化が条例で明記されているところも残っていますが、これからは議会も古いしきたりから改革を目指す時代なのです。
少数意見や個人の信条を尊重できない議会であるならば、当然、市民の小さな声や一人ひとりの市民の思いを大切にするということもできないでしょう。

とくに、議会改革会議に参加が許されないひとり会派の議員の考えは完全に無視するという(会派に入らない方が悪い=ひとり会派には発言権がない)という少数切捨て、力づくでも従わせようという非民主的でファッショ的な箕面市議会のあり方こそ「議会改革」テーマとなりうるのではないかと思います。

個人の信条にかかわる領域を「申し合わせを守らない」=「ルールを守らない」という、倒錯した論理で排斥しようとする箕面市議会の根本的な問題が皮肉にも「議会改革会議」で浮き彫りとなりました。