文教の決算審査が終わりました。 | ■tomoko blog

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中西とも子の日々の活動や、思い、お知らせをタイムリーにブログで発信します。

学校のベランダ緑化は環境教育ではない?!

屋上や壁面の緑化は、今やあちこちの企業や自治体、地域で取り入れている温暖化対策のひとつです。
2007年度の決算審査では、モデル校として取り組んだベランダ緑化事業をめぐって、議論となりました。
民主党、自民党、公明党の各議員は「効果がない」と決め付け、現場の教員や子どもたちにも不評なので、廃止すべきだと主張。
6月~9月の期間、3箇所の学校で外気温と部屋の中、緑化している教室と、していない教室の温度の測定をしたものの、外気温と室内の温度差がプラスになったり、マイナスであったりと、効果が見えない状況であったことに対する評価でした。

そもそも指示どおりの測定を行わなかった学校もあり、また天候の記録がなかったり、また植物が密生していなかったりと、残念ながら理想的な状態での測定とはいい難かった。何故、効果が得られなかったのか、という検証もしっかり行わずに、このまま止めてしまうのは本当にもったいないと思います。

反対理由の主なものは
●結果(数字)が得られなかった
●水遣りが大変
●お金の無駄(30数万円)
●暑い季節は夏休みで子どもが効果を実感できない

とうものです。しかし、建物緑化の効果はすでに一般的には明らかになっています。 専門家や成功している自治体に相談して研究することは可能。尼崎市などはプランターを使って栽培し、しっかり効果をあげ、職員や市民からも評判がよい。何よりも、
●ヒートアイランド効果(温暖化対策)
●環境教育
●癒し効果
●エアコンなどに頼らない空調
などの効果が得られる有意義な取り組みです。

しかし、委員会では「目的は教室の温度を下げるためのもので、他の目的と混同してはいけない」などという意見が飛び交いました。
市長も同様の意見を述べ、「緑化」事業の本来の意図や目的が、教育委員会や市長、議員、(学校も?)ともに共有できていないことが明らかになりました。
あげく、
「全校にエアコン配置」論まで飛び出し(これは以前からも議会で議論に上っていましたが)、どこまでも「エコ化」とは無縁なのか?とびっくりしてしまいます。子どもたちにも自然の力を生かしながら、涼を得る知恵や、生活の見直しをしていくことが、教育ではないかと思うのですが・・・教育委員会の冷静な判断を期待したいと思います。

何事も「できない」と決め付けるのではなく、他市で成功例があるものや、その効果が大いに期待できるものなどは、「どうしたらできるのか」という努力や工夫が必要なのではないか、と思います。
そして、「温暖化防止」に向けた行動の重要さについて、口先ではなく真剣に取り組まなくてはならないところまできていることを、もっと真剣に考えられる箕面市でありたいと強く思います。