審議会委員が信じられない?発言。
特別職報酬等審議会とは、市長・助役・収入役の給料や市会議員の報酬や政務調査費の適正額を審議するために、条例に基づいて設置された市長の諮問機関です。
この審議会を傍聴した議員から以下の報告を聞いて、驚きました。
市会議員の報酬について、議員の報酬を上げて議員定数を減らした方がよい、という意見のなかで
「男性議員は生活がかかっている。報酬だけを下げれば、家庭から奥さん方が議会に出てきて大変アンバランスである」という趣旨の発言をしたらしいのです。
あえていうまでもなく、生活がかかっているのは男性議員にかぎりません。
このような論理は男性=生活があるので給与はある程度保障し、女性は男性と差別化され低賃金もやむなし、昇給・昇格も男性優位という今日の男女格差の実態を是認するものです。
男女雇用機会均等法は、女性にも門戸をひらき、一握りのエリート女性を創出しましたが、未だに法律の趣旨が十分に実っているとはいえない状態です。
また、議員定数の半分は女性であってもよいはずで、「奥さん方」という表現もさることながら
生活者の視点から議会活動をおこなう議員が増えることが何故「アンバランス」なのか、もう少しご意見を伺ってみたい気がします。
このような発言に対し、座長(商工会議所会頭)や他の女性委員、「辞職勧告を受けるような市長の給料はゼロだ」と言った委員を含め、誰ひとりとしてこの非科学的な女性蔑視発言を正す意見を述べることはなかった、とのこと。
上記の発言は国の男女共同参画社会の実現に向けた施策、「男女共同参画社会基本法」の趣旨にも反し、箕面市がこれまで培ってきた男女協働参画の取り組みや「第4期男女協働参画推進計画」に掲げてある方向性や具体的課題にも反するものです。
審議会には商工会議所や医師会、労組など、公共団体の長や有識者、公募市民などの10名未満の方々が委員として組織されています。
それぞれの分野でご活躍されている方々ばかりであろうと思うのですが、残念なことに市の施策にうとい方々が多いようにお見受けしましたが・・・
もしかしたら、当日”はがゆい思い”で意見しそこねた委員がいらっしゃったかもしれません。
今後、委員のみなさまがもっと関係法の趣旨をご理解いただき、公平・公正な視点でご審議いただけるよう願っています。