wishは「願う」 hopeは「望む」と覚えている方が多いですし、
そのためかこの2つは同じように使うことができると思っている方が多いのですが、
最近立て続けに
そのあたりを混同されている方に出会ったので
ちょっと書いてみたいと思います。
この2つ、似たようなことを確かに表しているのですが、
実はニュアンスに違いがあります。
1 wish・・・願いをかける、星に願いを、、、ちょっと遠い願いのイメージ
wishのニュアンスは、「望むものが、hopeよりも遠い存在(もの)」です。
つまり、願望としてはhopeのときより「かないにくい」ものになります。
かないにくいので、自分とその「願望」との間には距離感があり、
従って「距離感」を出すため、時制は過去形や過去完了などでその願望を語ることになります。例文を見ていきましょう。
I wish、、「今願っている」にたいして、その願いの内容がいつの時点のものかで時制が変わるのでそこに注目してください。
(現在の出来事についての願望)
I wish she were kind to me.
「彼女が親切だったらいいのに。」⇒ 今彼女は親切にはなりそうにない、という事実がある。(現在の願い)
she were kind to me の部分は、実際との間に距離感があるため時制が過去になっている。
I wish I spoke Korean.
「韓国語が話せたらいいのにな。」⇒話したいけど話せない事実がある。(現在の願い)
現在の自分の語学の状態とは距離感があるので、時制が過去になる。
(過去の出来事についての願望)
I wish I had worked harder.
「もっと一生懸命働いていたらよかったのに。」⇒一生懸命ではなかった。(過去の願い)
I wish I could have attended the meeting.
「会議に出席できたらよかったのに。」⇒出席できなかった。(過去の願い)
*実際の過去のその状態、とは距離感があるので、過去よりも時制がずれて過去完了になっている。
(未来の出来事についての願望)
I wish he would work harder.
「彼がもっと一生懸命働いてくれるといいんだけどね」⇒彼の今後についての願い(未来の願い) willではなく、その過去形のwouldになり、距離感を出す。
という風に、どれも願望の成就する可能性が低いため、
「今の状況、過去の状況、未来の状況」とは
「距離感」があり、時制がずれているわけです。
2 hope ・・・ I hope SV (現在形) ~だといいね。身近な願いそうな願い。
hopeの場合は、wishに比べて成就する可能性が高い願望を表します。
I hope you make it. (現在の願い)
「君がうまくいくよう願ってるよ。(うまくいくといいね)」
この場合、「うまくいく」という願いは成就する可能性が高いので
実際との間に距離感がなく、そのまま現在形で表すことができます。
I hope you pass the exam.
「試験に受かるといいね。」 ⇒受かる可能性が高い。前向きに応援中。
ではこれを、wishを使って表してみるとどうなるかというと、
I wish you passed the exam.
「試験に受かればいいのにね。」 となり、
受かる可能性が低いニュアンスになってしまうのです。⇒実際受かっていない。
ということで、まとめますと
hopeは「成就の可能性が高く」
wishは「成就の可能性が低く」
I hope SV (現在形)*未来形のケースもあり
I wish SV(過去形、または過去完了や could have +過去分詞)となります。
I wish などが、現在の願いなのに過去形になるのは、
上にも書きましたが、実際との
距離感 があるためです。ちょっと日本語にはない処理方法なので
ぱっと理解するのは難しいかもしれませんね。
理屈がまだ飲み込みにくいようでしたら、シンプルな例文で覚えておいてください。
I hope you read(現在形) this blog more often.
「もっとこのブログを読んでくれるといいなぁ」⇒可能性が高い!
I wish you read(過去形)this blog more often.
「もっとこのブログを読んでくれたらいいのに。」⇒読んでくれる可能性が低い。
会話の時など、hopeとwishを同じように使わないよう、
ちょっとだけ注意してみてくださいね!
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