開いてびっくり!


きっと、めちゃくちゃ長いですよ?



覚悟はできましたか?



途中途中で休憩ポイントご用意しているので、よかったら、そこで休憩してくださいな。



髑髏城の七人を振り返れば、、



正直、どこから語ればいいかわからない。



はじめに言っておきます。
まとまりのない文章、かつ分かりづらいところもきっと、、ごめんなさい。

それでは読んでください。


役が決まったとき、嬉しい、、嘘みたい、、という感情の裏側に、流石にやばい、、無理かもしれない、、って気持ちが正直強かった。


大役すぎると思った。



これまで何事にも屈しない頑張るぞー!!ってポジティブに明るく乗り越えてきた僕でも、ちょっとやそっとじゃ務められない作品だと分かっていた。



それでも、足掻くしかないことはわかってた。



一生懸命。



だけど、


自分の力不足に幻滅する日々。

自分が持っていくプランも稽古では浅かった。

インタビューでよく言葉では言ってた、僕なりの、自分なりの蘭兵衛を導き出したい。


どうすれば。。



ことごとく違う、そうじゃないっていのうえさんにダメだしを頂いた。



すごく苦しい時間も続いた。



うまくできない。


どうすればうまくできるんだろうっていっぱい悩んでた。

悩めば悩むほど、焦ってた。



負の連鎖



その、負の連鎖から引っ張りあげてくれたのは、極楽太夫役の羽野晶紀さんの何気ない一言だったんだ。



(休憩ポイント)



まだちゃんとそこまでコミュニケーションも取れていない中、ポツリと僕に近寄ってきて、「ねぇ楽しい?」って。


「笑っていいんだよー」って。



僕は、その言葉でハッとしました。


全然笑えてなかったんだって。
オンの時も、オフの時も。

そう、僕はやる前から、入る前から、勝手に蘭兵衛のイメージを頭の中で作り上げてしまっていました。


髑髏城のファンな自分がどこか蘭兵衛ってこうだよねって決めつけてたんだ。


関係性の中で生まれるものを、一切見ようとせず、内に入り込んでしまってました。

それはある意味、ひとつの蘭兵衛の像として、間違ってはいなかったのかもしれないですが、それをするにも相当な覚悟と気持ちが必要なはずだし、もう、こうでなきゃいけない、というものを軸に作り上げてしまっていた自分がどんなに愚かだったかを何気なく気づかせてくださいました。


それは、多分、今まで僕が見てきた蘭兵衛が脳裏に焼き付いていたり、僕は普段お芝居を作る過程で僕自身が演じるキャラクターに寄っていく習性があることからもそうなってたのかなと考えました。



それからそのことに気づいてからは、狸穴次郎右衛門役の千葉哲也さん。

千葉さんに、何度も相談させて頂きました。


千葉さんも、無界屋蘭兵衛を演じようとしてないか?ってドキッとすることを指摘してくださいました。


もっと楽にやっていいんだよって。
周りを受けていいんだよって。


昔、初めて殺陣をやった舞台「滝口炎上」の演出、板垣さんの言葉を、思い出した。

芝居は、リアクションだよ。
台詞なんて誰でも言えるんだよ。って優しい口調でもこわい目だったな。笑



僕は、無界屋蘭兵衛を生きるではなく、うまく演じようとしていたんだ。最悪。。

その反面、周りの芝居を生かせてなかったことにも悔しさを感じました。



でもその千葉さんの言葉でまた先に進めました。


やるぞーって肩肘張って、無駄な力がだんだんと抜けてきて、そこからうまくやろうとしなくていいんだって。


僕の癖を色々指摘してくださる環境が、苦くもありがたかった。

結局。無駄な肩の力が抜けてきたのは稽古の終盤くらいだったけど。



その頃には、キャストの皆さんと色んな話ができるようになってた。


捨之介役の宮野真守さん。まもちゃん。
天魔王役の鈴木拡樹くん。ひろきくん。


3人の関係性も、一緒にいた時のバックボーンもよく話した。


捨之介が長男、天魔王が次男、蘭兵衛は1番末っ子の三男。

同じ釜の飯を食べてた兄弟だった。



それが、バチっとハマった。



それからの僕は、とことん甘えた。

いや、すみません、甘えようと思って、甘えたわけじゃなくてですね、僕は生きるキャラクターに自然と寄っていっちゃう習性があって、、?んー、無理をしなくなった、というか、気取らず、自然にそこにいました。

わからないことは、わからないって納得するまで話したし、聞きたいことは全部、いのうえさんにもよく質問しにいったな。自分で考えろって晶紀さんに怒られたりもした。


それでも進んだ。


目の前が真っ暗な中、無理やり進んでたのが、だんだん周りが明るくなって、最終的には道がはっきりと見えてきたんだ。


それでよく見たら、その道をさ、先頭歩いてるんだ。
でっかい背中で。

その光をめいっぱい浴びながら、発光しながら、まもちゃんが。




(休憩ポイント)




捨之介とまもちゃんは、表裏一体。

捨之介はまもちゃんで、まもちゃんは捨之介だった。


あまり好き好きとは表には出さず、むしろツンッてしてたけど、捨之介が大好きだった。まもちゃんのことが大好きなように。

お兄ちゃんには、どこか強がっていたいし、馬鹿にされたくないんだよね。それでいて大切。


ボロボロになりながらも、僕の前を光り輝くオーラで歩いてくれたから、見えたんだ。


その眩しさに何度も救われた。
めちゃくちゃかっこよかった。



そして、天魔王。

天魔王はライバルだった。

ひろきくんもある意味ライバルだったんだ。


気にしないようにすればするほど、気になってしまう、見ないようにしようとすればするほど、見てしまうような、自らのめり込んでいってしまう魅力とカリスマ性を天魔王、ひろきくんに重ね合わせてた。


ひろきくんのいいライバルでいたかったから、いつも心で、魂で、僕はぶつけた。


それにいつもひろきくんは、天魔王として、僕の、そして蘭兵衛の最強のライバルでいてくれた。


色々迷惑かけたと思うけど、ひろきくんとぼくの関係だからこそ、作ることのできた天魔王と蘭兵衛の関係になったと思ってます。



太夫には、、



何度も何度も救われた。



冒頭にも言ったようにそれと同じく、



晶紀さんにも、、


晶紀さんに何度も救われたように、蘭兵衛も幾度となく太夫の存在に救われてきたんだと思わずにはいられなかった。

毎日、役の話をしてたくらい話してました。

実は、晶紀さんとは、よくケンカしたんです。というか怒らせてしまってました。。

最終的には、周りからは、また始まったよ痴話喧嘩。と言われていましたが。笑

周りも本当にあったかく見守ってくれててさ。


基本的には、晶紀さんが僕に「も〜、、ほんっっとあんたって人は〜〜!!」って感じで、僕が「すみませんすみません、あのねでも聞いて!」って、



でも本気だった。真剣だった。

いつの間にそんなに距離が縮んでいたのかもわからないくらいに。

普段、僕は人と言い合うなんてことはまずないのに、何故か晶紀さん相手だと僕もぶつかっていけた。


それは、太夫と蘭兵衛としてもそうだし、晶紀さんの本気を太夫に重ね合わせてたからかな。それに応えたかったからかな。でもそんな時間もひとつ階段を登れたのかと思えて、その関係が嬉しかった。

それだけ、晶紀さんの太夫が無邪気で可憐なのに、その真逆にありそうな芯の強さと凛とした美しさも持っている、なのに、女性としての弱いところが愛しかったし、この太夫が蘭兵衛としての生き方を教えてくれたなら、こんな無邪気に蘭兵衛が笑うことも許されるな〜って思いました。



それにしても、



よく怒られてたな。。笑

僕、ちょっとふてくされた時もあったな。

晶紀さんも何度もあったけど笑


その度にね、


間に入ってくれていたのが、




(休憩ポイント)




霧丸役の松岡広大くんでした。笑

もう言わずと知れた1番の歳下にして、1番の大人って言われてるハタチ。

広大は、そんな2人の間に挟まれながらも、熊木の知恵を使っては、仲裁に入ってくれてたな。


広大とは1番一緒に帰ったな。
だからその分、たくさん話した。

僕の視点だとね、しっかりしてるけど、ちゃんとハタチらしいというか、時折見せる中学生みたいな幼さやノリがあるから、ちゃんと若い(^^)からとてもかわいかった。笑



兵庫役の木村了くんは、あっ、またやってるの?あははって感じの妙に悟りを開いた懐の深い男でしたね。ぐぬぬ。

りょちんの兵庫は懐が深過ぎて、どしよ勝てないって思いました。笑

向かうベクトルが違うからよかったけど笑、男の器量No. 1だと思うほどに強かった。

女だけでなく、男の僕たちも惚れるいい男でした。


りょちん言ってたけど、兵庫は蘭兵衛のことすきだって。

蘭兵衛も好きだった。だから、無界の男と女、その命を守りたかった。



こんなにも、どの人も本人と役がリンクする物語は後にも先にもないと思うくらいに、切っても切れない関係性に感じました。


無界の女子たちとの関係もよかった。

ありがたいことに、何年も前、僕がまだ小劇場の舞台しか経験したことない時代に共演させて頂いていた、鳥髑髏にも出ていた東松史子ちゃんが無界の女の子にいた。

彼女が僕と無界の女子との関係を繋いでくれたし、同い年ということもあって、話しやすく色々不安なことを聞いていた。


僕が蘭兵衛として出る前に無界屋で蘭兵衛の話題が出てきますね?

主人感。

勝手に主人感出る方もいるかもしれませんが、僕の場合は頑張らないと出ないタイプだったので、そこも説得力を生むためには、太夫との関係、無界の女の子たちからの信頼感が見えなきゃ、主人に見えないと思ってました。


なので、みんなで話ししましょ?ってドキドキ声をかけて以来、無界屋一同で会議も何度もしました。

いつ頃に自分たちは出会ったのか、出会った当初の女の子たちの年齢だったりとか。

基礎的ではあったけど、無界屋としてのバックボーンを作ることも楽しかった。


まぁ、気づいたら無界屋は太夫を中心に完璧に女子が強かったですけどね。。笑


でも、僕を、主人として接してくれた。
僕という人間を理解した上で。

そうじゃなきゃ、あんな空気は出ないと思う。
ありがたかった。



本当、みんなで、、
それぞれが、、


もがきながら、
力を合わせて、きたんだな。


それがみんなで闘うことに繋がっていった。


周りを見渡すと、スタッフさん含め、みんな、こんなに頑張ってるんだ。。負けられない、越えなきゃって気持ちにさせてくれた。




それにしても、、



救われて、、


愛されて、、


ばっかだった。。



僕も同じ愛で応えられることなら応えたかった。



でも、


でもですよ、、


僕の作り上げたひとつの無界屋蘭兵衛が、愛されたいうひとつの形なら、僕は本当に幸せだし、それが僕の1番作りたかった蘭兵衛なのかもしれない。

みんなが生かしてくれた蘭兵衛。
僕だけじゃ、ひとつも作れなかった蘭兵衛。

蘭兵衛も独りじゃ生きなれなかった。
支え合って、助け合って、なんとか生き続けてたんだ。

僕は役を生きる以前に、どうしても蘭兵衛には幸せになってほしいとずっと思ってた。


僕は今でも覚えてる。

初めて、劇場で観た、山本耕史さんの蘭兵衛が、最後の回るエンドロールで、白い曼珠沙華の中を蘭兵衛の衣装でこちらをスッと流し見て、スッと奥に消えていってしまうところを観て泣いたのを。


パンフレットのインタビューにもあったと思いますが、最後のカーテンコールまで僕はひとつのお芝居として提示したいと思っていました。

なので、まさか、最後のエンドロールであのお部屋とは、、ちょっとびっくりしたのはここだけの話です。


それとまだ固まってないのにインタビューなどで話すことは本当色々と難しいしんだなと思いました。稽古で、本番で、変化していきました。

なので、パンフレットに載っているのも、半信半疑で、目で観たものを是非信じて持ち帰って頂きたかった。


そして、

バックボーンや関係性を大事に丁寧にやっていたので、蘭兵衛が殿に本当に愛されていたということ、殿を心から愛していたことに説得力を出すことも重点置きました。

一切出てこない殿の幻影にここまで狂わされるのだから、とても僕の中でそれは大事でした。誰よりも。




(休憩ポイント)




話は遡り、制作発表のとき緊張で苦しまぎれに放った、微笑みの貴公子目指しますみたいな発言したときは、僕は落ち込みました。なんて発言したんだ僕は、、って。

でも、これもあながち間違いでもなかったかもしれないです。笑

貴公子は、自分でよく言ったね笑、ってあのはけた裏でひろきくんに突っ込まれたのも覚えてるくらい恥ずかしいんだけど。。



純粋によく笑った。
純粋に楽しかった。




無界屋蘭兵衛としても
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そして、



森蘭丸としても。
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どっちも蘭兵衛であって、どっちも蘭丸だった。


このときどうだった、とか、あのときのあの感情はどうだったなどは、ここで語るには無粋な気もするので、差し控えます。

毎日、全身全霊、魂込めて生きました。
これは約束します。

色んな、アクシデントやハプニングもあったけど、舞台の神さまたちが全部助けてくれました。

畏れ多くも申し上げます。

もちろん、僕の中で確固たるもの、揺るぎないものはありますが、ご覧になった方々が、それぞれの視点、それぞれの感性で、観て得てくださった感覚を大事にして頂きたいのです。どれも正解で、どれも実は間違ってたりするかもしれません。人間の本質は、結局分からないものかもしれませんしね。他人の本質。それが、分からないから追求するのかも。知りたいって思うのかも。

ただ、よくわかんない。
ではなく、なんでこんなことをするのか、そうなったのか、と興味を湧かせる、そんな人が魅力的なのかな〜と思ったり、そんな魅力を追求したい。

なので、僕はこれからも分からないものは分からないし、分からないからこそ、追求、追究を続けたいと思います。


それが僕のこれからのお芝居の道。



本当に、劇団☆新感線さん、髑髏城の七人は、居心地がよかった。キャストもスタッフさんも最高に最高だった。幸せだった。ずっと浸りたい。

でもだめ。そこは甘えないの。


今回は、甘えんぼの三男という蘭兵衛フィルターもあり、色々と甘えさせて頂いた部分がとても強かったし、僕の全てを受け入れてくれたと思います。

でもどこでもそんな甘えんぼの三男でいれるわけがないのです。笑


しっかり者の長男に僕がならなきゃいけない現場だってあるはずです。



、、あるかな笑

いや、ある



今回もだけど、、事あるごとに色んな先輩方にヒロセは、、トモキは、、ずっとそのままでいい、そのままでいてくれって言われてきたけど、



絶対そのままでいちゃいけない部分もあると思うので、わからない。

色んな人に言って頂くから、きっとそこにもなにかあるんだろうな。こっちは探求、探究すればいいね。笑





廣瀬の歴史にしっかりと刻まれた。

髑髏城の七人。


最高に刺激的な作品でした。




月を見たら、思い出してくれたら嬉しいな。
僕も見るたび、絶対思い出すんだ。


無界屋蘭兵衛を。



最後に、、



(休憩ポイント)



反対チームでずっと同じく蘭兵衛として生きた三浦翔平くんと。
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翔平くんの漢らしい蘭兵衛がかっこよかった。

晶紀さんに上弦観に行った次の日の公演前とかに、翔平ちゃんの蘭兵衛めっさめっさかっこよかったよって言われて、嫉妬してふてくされるくらいには僕もかっこいいと思ってました。笑


それとここだけの話。

稽古も終盤はずっと別々だったので、久しぶりにゲネ観たときに、登場シーンなど、セリフが僕とぜんっぜん変わっててびっくりしたーー!!!!笑  めちゃくちゃ合っててずるかった。笑


とは言え、同じ役を同じだけ生きたんだもんね。
また、お逢いできたら嬉しいな。



振り返りのひと段落は、ここまでかな。
まだ話せてないこともたくさんあるだろうし、思い出す度にまた書かせて頂くとするよ。



本当、最後まで支えて頂き、最後まで楽しんで頂き、誠にありがとうございましたm(_ _)m



そして、最後まで読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m

蘭文蘭筆失礼しました(^-^;



追伸


本日は、ホワイトデー。
このMy Ruleが6周年突入です。

いつもありがとうございます。幸せ〜(*´-`)
引き続き、変わらず、よろしく〜(*´-`)

これからもここはみんなのほっこりあったかい場所。疲れたら、遊びにおいで(*´-`)



今日も1日お疲れ様でしたm(_ _)m
ホワイトデー。

日頃の感謝を込めて(*´-`)




またメールする。