当時は、成績主義が注目されていた時期でした。
成績主義を行政にも導入すべしという主張が多くされ、僕自身も必要だなとは思っていました。

そんな時に、非公式ではあるにしても、ひょっこり検討されたという案があったと聞きました。

それは、保護観察官の担当している保護観察対象者、平均して100人くらいですが、この方々の再犯率で、担当保護観察官のボーナスを決めよう、などという趣旨の話でした。

もちろん、怠けている職員がいればそれなりの待遇は必要ですが、このように人の犯罪を給料に反映させるというのは、おかしいですよね。

犯罪や非行が起こらない、起こさせないようにして、地域社会に安心安全を守ることが使命だと思い、働いていましたが、犯罪や非行の割合でボーナスに反映させることには違和感がありました。
そうなれば職員の中には、情けないことに、(リスクのある)卑劣な犯罪に立ち向かっていかなくなる人も出てくるかもしれないとも、担当している方々から、俺らのおかげで飯食ってるくせに!などと捉えられるようになるかもしれないとも思いました。
成績主義とはそんなことではないと。

しかし結局、おかしいということに小泉さんや東京の偉い方々が気づいてくれたのだろうと推察しましたが、最終的にはこの話は聞かなくなりました。

僕がこの話で何をお伝えしたかったかと言うと、あのリーダーシップで人気のあった小泉政権下での政策でも、おかしいものがある、ということです。

要は、スタイルはあくまでスタイルであって、一番大切なのは、中身だと思います。

小泉さんにしても橋下さんにしても実行力や力強さはあります。
ただ、その中身は、本当に力強く実行するに足るものなのか、しっかりと観ていく必要があると思います。

悪法を力強く実行しても後々災いを生むだけです。

ただ、一方でその力強さは、既成政党が見習うべきものでもあるということも純然たる事実です。


長くなりましたが、結論です。


(一旦、CM入ります)