友野雅志の『Tomo俳句』 -9ページ目

友野雅志の『Tomo俳句』

日頃書きのこしている俳句をのせます。好きなところだけお読みください。俳句の他、読書、ギター、詩、料理、絵、写真が趣味です。noteには下にのせています。https://note.com/mtomono


紅ひろがれり夢の波空の蓮

蓮揺れて雲流れゆく鳥の跡

蓮に光降りたる日の夜は深く

蓮の葉のかさかさなれば鳥眼閉じる

蓮の実の並んだ氷のとけており

鐘鳴りて影立ちあがる長崎忌

長崎忌白百合に露鳥涙

長崎忌花枯れるまで光刺す

鳥一声で終わりたり長崎忌

灯籠の先もまた闇長崎忌



立秋や溶ける道に影細く立つ

時過ぎる首落とし立つ立秋なり

アスファルト鳥の声なき朝立秋

飛ぶものなし立秋のブルーの星や

立秋や鳥声かれ魚ひとつ打つ

夏透けて天への梯子銀の足

過去未来万華鏡夏透ける罪

夏透けて星誕生の声を聞く

刃銀額切る夏透けている

時を駆ける青い影夏透ける

銀の空黒文字ならぶ広島忌

広島忌天の弦の音我黙す

幻の星を見あげる広島忌

広島忌ブルーの空にきみの声

広島忌星の波立つ音を聞く

種を噛むきみの向日葵空ゆらす

向日葵に記憶のきみがならびおり

向日葵といっしょになみうつ銀河かな

首落とす向日葵と立つ隅田川

向日葵と見あげる天と青い星

暑き日や傘の陰銀の鳥飛ぶ

なめくじの動かず三日暑き日や

暑き日やマングローブが覆っている

暑き日や猫の木陰桃源郷

暑き日や昼寝を赤い虫が飛ぶ


梅雨明けや扉たたいてとおりすぐ

梅雨明けよ二十歳の肩の丸さかな

夢の水紋しずかなり梅雨明けへ

撒く霧を梅雨明けゆらりのぼりくる

スーツ肩濡れ梅雨明けのしのび足

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きみによりそい蝿と僕横丁へ

手する蝿渋谷回り乾き固く

蝿落ちる終わりはプリン匙のなか

星見えるか蝿に尋ね駅を出る

蝿西瓜帰りのきみのかおり追う





河童忌や列車は人なく名知らぬ地へ

雷に生死わからぬ河童忌の夜

河童忌やクラッカーにカマンベールのせ

河童忌や想い屋根空より高く

地と身震える河童忌まだ生きむかな