友野雅志の『Tomo俳句』 -7ページ目

友野雅志の『Tomo俳句』

日頃書きのこしている俳句をのせます。好きなところだけお読みください。俳句の他、読書、ギター、詩、料理、絵、写真が趣味です。noteには下にのせています。https://note.com/mtomono




梅の実のかたさなめらかきみの肩

青信号梅ほのか甘し裾ゆれる

ひれ伏してキスす地はきみの梅の香

ラッパと口笛西茜梅の種

梅硝子叩いて醒める昼の夢



 


秋分にこころの色かわりたり


秋分遠きふりかえれる歳になり


秋分知らぬ子の笑みを祈りたり


秋分知りて胸青さすきとおる


地下鉄の母の手やさし秋分日











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赤きみな枯れよ風言う獺祭忌

獺祭忌無花果にワインを注ぎたり

獺祭忌もぎたての実の重さ知る

獺祭忌地刻み翔びたつ翼聞く

咽喉つまりまだ語りたし獺祭忌





街路に一葉時の向こうが見える

一葉夜の雫残りて空は絹

地とともに雨に叩かれ一葉あり

一葉一葉避けてあゆむ嵐後

あたたかく虫の痕ある一葉かな











俯いてハングルの地の白むくげ

恋文やむくげの揺れる朝の風

思いより高きでむくげ見あげおり

見上ぐむくげに陽もしろくひろがりて

街灯にむくげの群れのあふれ出て










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夜をかきよせる指の跡秋の空

秋の空魚の鰭がふるえてる

綾となり色いろいろの秋の空

秋の空波音かすか揺らしたり

足音駆ける窓の隅に秋の空



八月尽皮を残してまだ生きる

死とよろこびの声掠れ八月尽

レクイエムとつぜん響く八月尽

八月尽風今日より色を変え

八月尽闇ふりかえり炎見る

濡れている赤カンナなが日に買えり

カンナの雄蕊折りゆく指の赤さ

渋谷裏夢にならびて紅カンナ

夕空にまっすぐ茜のカンナ立つ

赤坂をいつつ曲がれば赤カンナ

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秋澄めば枯木の影に横になり

秋澄みて風のかたちに息を吐く

娘のきみ来るまぼろしの秋が澄む

古い黒鍵たたきながら秋が澄む

三歩先で新たに秋澄んでいく


天地洗い秋はじまる手はポッケに

夢の雨秋かおるまで聞いている

羊羹に虫の来ぬ秋しずかなり

口閉じて歩むさきは秋なにもなし

胸埋めたくて青い杯秋こぼす