友野雅志の『Tomo俳句』 -31ページ目

友野雅志の『Tomo俳句』

日頃書きのこしている俳句をのせます。好きなところだけお読みください。俳句の他、読書、ギター、詩、料理、絵、写真が趣味です。noteには下にのせています。https://note.com/mtomono

浅漬を噛みたりかりり朝鴉

紅残し浅漬つまむ朝しずか

背をさらに丸め出したる浅漬や

刃を落とし浅漬うすし寒き朝

生きがたし浅漬の厚さかみくだき

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キスすれば柿落葉かさり風の音

柿落葉噛みしめあゆむ赤き傘

老いたれば音はフラット柿落葉

柿落葉国の境を越えにけり

柿落葉フォーレレクイエム風ほのか

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しろい手の花と浮かべる冬の夜

冬の夜ふりかえる高きに星撒かれ

闇しずか死の寝息ある冬の夜

冬の夜鳥は銀の粉ちらしたり

静けさの底に妻寝る冬の夜

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声ゆれる冬紅葉背に揺れにけり

冬紅葉嫗の髪に散る空や

冬紅葉記憶にとどめん二葉かな

水底に死と眠りたる冬紅葉

鳥の声雨がうちたり冬紅葉

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抱く肩や凍りたる陶器ひかりたり

きみを抱く世界の凍りを感じたり

耳凍りくちびる硬く天深し

地が凍るながるる血にも氷浮く

天凍るあゆむ意味問う朝の青

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アルパカの指柔らかな冬の朝

時凍るまばたきの間の冬の朝

冬の朝少女の瞼もかたくなり

目覚めれば冬の朝青く幾重にも

冬の朝死凍り立てる扉かな

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目に見えぬ首に巻きたる冬銀河

葉を揺らし向こうへ吹けり冬銀河

握りしは光の手かな冬銀河

冬銀河眼の青き底をながれたり

冬銀河死者の舟ゆく波遠し

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銀杏落葉足より時が凍りゆく

銀杏落葉黄いろの光地に満ちて

嫗行く銀杏落葉の波のなか

真一文字銀杏落葉に紅ひかる

夢を染む娘の一夜銀杏落葉

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さらさらと氷と灰の冬の星

冬の星ユーラシア染める白と赤

冬の星天をあおあお凍らせて

叫べども声返らざり冬の星

冬の星棺とゆれる鈴の列

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唇を赤く濡らせり午後時雨

星砕け時雨ピアノ打つニ短調

時雨白し根津吉祥寺墓黒し

満ちたりて身銀となりゆく時雨かな

去年よりも時雨鋭く地に立てり

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