友野雅志の『Tomo俳句』 -30ページ目

友野雅志の『Tomo俳句』

日頃書きのこしている俳句をのせます。好きなところだけお読みください。俳句の他、読書、ギター、詩、料理、絵、写真が趣味です。noteには下にのせています。https://note.com/mtomono

有楽町踵は枯野へ向きたがり

陽の赤に鴉とけたる枯野かな

から車枯野をからから駆けにけり

枯野来てまといし襤褸に夜空鳴り

犬となり星見あげたる枯野かな

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木枯しや涸れた河を羽根流る

木枯しの痛みが歳を加えたり

木枯しに打たれし笑みと夕べあり

木枯しは鋭きままに海に入り

木枯しや野ざらしになる日に骨の笛

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大雪や過ぎしを語る羽の赤

古絹に時忘れたり大雪や

大雪や虫となり抱く陽は氷

大雪来たる鳥終の眠りかな

天ばりっと砕け眩しき大雪や

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鮟鱇にはしるするどき光かな

鮟鱇の裂かれて沙羅のほのかなり

鮟鱇の湯気たちあがり父母がおり

刻まれて溶ける鮟鱇泡の波

鮟鱇の眠りのごとし老い深く

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冬木立果てまで行けど声遠し

冬木立影とさまよう老いの夢

乳母車ひかり消えゆく冬木立

冬木立ふるさとの香のほのかなり

踏みいけば濡れて揺れたり冬木立

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寒昴きみのほくろの胸の上

寒昴野ざらし揺する風青し

寒昴眠りで銀に鯉はねて

鳥の声青にこおりたる寒昴

寒昴ふかい碧さの老いの時

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死の星にいのちチラチラ日向ぼこ

妻流民のごと膝抱ける日向ぼこ

日向ぼこ艶あるいのちが幹ながる

鑑真の大の字さびし日向ぼこ

日向ぼこ聖歌隊青のレクイエム

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影数え年加えゆく笹子かな

笹子鳴く子どもの声の耳鳴りや

去る笹子声を追いかけ汁粉置く

谷白し笹子の声のさびしさや

スカートを笹子斜めに渡りたり

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門口によべののこりたる神無月

神無月過ぎにし影が語りけり

神無月鳥根づきしごと西明かし

西行を風避けすぎる神無月

捨てられし捨てし孤僧の神無月


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冬ざれや韮においける西遠し

いばりも骨も傾く冬ざれに

涸れ川を風とたどりけり冬ざれや

冬ざれに天日銀にくだけ降る

冬ざれや乳あたたかき朝があり

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