友野雅志の『Tomo俳句』 -27ページ目

友野雅志の『Tomo俳句』

日頃書きのこしている俳句をのせます。好きなところだけお読みください。俳句の他、読書、ギター、詩、料理、絵、写真が趣味です。noteには下にのせています。https://note.com/mtomono

きみの息暖かく水仙揺らし

水仙や飴をふくんでおちょぼ口

水仙溶けし陽だまりの白陶器

毒の指触れる水仙の柔らかさ

水仙やだれかの星が濡らしたり


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凍蝶の死後にも雌の甘き香や

凍蝶よ果てまで空は氷たり

凍蝶やどこに帰るか指で指し

凍蝶をポストにはこぶ赤手袋

凍蝶に幼女のいないいないばあ

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寒雀地に触れるまで陽をおろし

光撒き路地めぐりゆく寒雀かな

ピッコロ吹きつつ右左寒雀

陽と月と行ってもどりくる寒雀

寒雀声ひとつにて青のなか

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夜空から星の礫飛ぶ吹雪かな

青白のモザイクに吹雪砕きたり

吹雪ひと眠らせ星を泡にして

天の青地で天見上ぐ吹雪過ぎ

天地玻璃吹雪明けたる音澄みて

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厳寒や空くだく音の銀のごと

千切取られた波が打つ厳寒や

厳寒や陶器の鳥は割れにけり

見上げれば厳寒の刃の走りたり

厳寒の天地白黒に切り裂かれ


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空散りて風花髪を飾りたり

胸のなか風花舞えり青い玻璃

風花を歩めばひかりの鳴りにけり

風花やかすかに擦れる天の裾

風花や白い眠りを漂えり

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冬の梅青のゼリーに包まれて

寒梅を咥えて染まるふかき紅

寒梅やうつむきながら目を閉じて

寒梅を一度くぐりて戻りたり

寒梅のまだらに赤い陽だまりや


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ひそひそと酒の香に揺れ他所の歯朶

歯朶の見えなくなるまでひとりかな

さする人なし触れる歯朶のやわらかさ

老いの朝歯朶を見つめて鴉聞く

歯朶枯れてかさかさ鳴りぬ茜かな

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陽だまりの七草に風あらたなり

七草や頰過ぎる風変わりたり

七草や海星宇宙ほのかなり

七草やまだ来ぬ時をあじわえり

七草ひとくち野を駆ける風を聞く


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鏡餅子の陰いまだ残りたり

鏡餅小さくなりぬこの年は

鏡餅願いひび割れかわきたり

居ぬひとの来るまで残しぬ鏡餅

地氷るまで黙りたるかな鏡餅


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