友野雅志の『Tomo俳句』 -23ページ目

友野雅志の『Tomo俳句』

日頃書きのこしている俳句をのせます。好きなところだけお読みください。俳句の他、読書、ギター、詩、料理、絵、写真が趣味です。noteには下にのせています。https://note.com/mtomono

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地しずめ空さらさらさら春の雪

厚くかさなり地つつみたる春の雪

春の雪マフラーの綾に銀を編む

春の雪ひらに触れずに消えにけり

地にとけいりて星に沁む春の雪




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穴こもり春の雨天でほそく鳴り

ピンクの玻璃肩にひかる春の雨

朝の青くだけ沁みたり春の雨

春の雨しばし痺れる虫と地と

春の雨星ひびきたりまあだだよ




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風のごと彼岸にいくつも声聞こえ

彼岸空思いの果てまで青であり

彼岸の野いつかの香り残りたり

ピンク袖と道たがえる彼岸かな

彼岸餅つめて親まねぶつぶつぶつ



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散るころにわれも野ざらし西行忌

西行忌ひとつふたつの暖かさ

また一年いきながらえり西行忌

ピンクカーディガンの香ほのか西行忌

いつしか猫のねむるごと西行忌



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雪しろや海の向こうの香りして

雪しろに泡だつ天の青と白

雪しろや夜に地を深く削りゆく

雪しろに指を洗いてただ待てり

きみは無し雪しろ海まで白いまま



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三一一灰となるまでやひとと星

三一一鳥と人天地うしなえり

三一一地に立つ柱となりにけり

三一一海風のかなた声きこゆ

三一一吾がきく声きみきこえるや



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もうすぐですねについ吹けり春一番

春一番星ゆらしつまむミントゼリー

春一番オリーブのうしろに桑の波

葬列のあゆみとまりぬ春一番

春一番魚の眼ひらき雲ながれ



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布団より這い出て知れり啓蟄や

啓蟄に嫗と踏みし地が泣けり

啓蟄のひかりに地みな黙りけり

啓蟄を斜めに割いて鳥の声

ただ待てり啓蟄青のしずけさや



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鯉の尾の水面くだいてゆれる春

満員電車春どこかにまぎれこみ

猫七匹寝ころぶよこを春すぎる

水掬う手のひら春に濡れており

魚の眼の奥にうつりしあおい春



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薔薇の芽のかたむきで夜がすべりくる

薔薇の芽をオイルで焼きたしエスカルゴ

薔薇の芽はやさしくぐりたる友と孫

毒の紅ほのかかおらせ薔薇の芽や

この年も薔薇の芽触れるほそき月




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