いじめ | ともげん伝説

いじめ

中一の時、いじめられてる女の子がいた。
あれは確か入学してすぐの事。俺の隣の席にそのいじめられっ子はいた。
彼女は俺が通ってた小学校ではなく、他の小学校から入学して来た子だった。
音楽の授業が始まり、先生が『縦笛を出してください』と言って、3つに別れてる縦笛を組み立てていると、そのいじめっ子がてこずってる様子だったので、『貸して、やったるわ』と言って組み立ててあげた。
彼女はとても嬉しそうだったが、その子をいじめていた連中は、俺を見てクスクスわらっていた。
そして俺が彼女の事が好きだと言う噂がまわり初めた。でも俺は一切気にしてなかった。
かと言って、彼女に対し特別かまってあげるような事もしなかった。
ごく普通に同じクラスの女の子として接した。
それは例えば、病気だったり、いじめられていたりしているからといって、特別扱いする事自体が優しさだとはおもわなかったから。
確かに助けてあげなければいけない事もあるだろうが、どんな相手であってもほかの人と同じように接す事が、本当の優しさではないかと思う。
本当の優しさは人の目に見えないところにある。
そんな俺にも中二の頃いじめられてた時期があった。でも俺は誰にも話す事なく、誰の助けもなく解決させた。
いじめてきた相手は、クラスでも一番か二番目ぐらいに背が高くて、体もごつい野球部の奴だった。
俺はそいつに毎日のようにいじめられた。でも俺はそれをいじめと思わなかった。
嫌な事も痛い事もされたけど、俺は全部笑って『なんでやねん!』とか『痛いわ!』と突っ込んでいた。
当然相手は『なんやお前!』と言ってさらに攻撃を仕掛けてくる。一瞬ビビって『ごめん。ごめん』と言うが、またやられても同じように接した。
するといつからか相手は、『お前はかわいいなー』と俺を可愛いがるようになった。
もう二度といじめられる事はなかった。
これは犬においかけられた時、逃げたらおいかけてくる。逃げなければ追いかけてこない原理と一緒で、ビビってみせていればいるほど、相手はつけあがる。
まぁその時は、そうすればいじめられなくなると考えれるほど、かしこくはなかったし、ただ単にアホやっただけと言う方が正確である。
つまり自然にそうやっていたのだろう。
ただ単にいじめと気づいてなかった俺は、アホなのかもしれないが、確実に言える事は、めちゃくちゃ強い少年であったと言う事。いじめをする人間より強かったと言う事。
だから俺にもし子供ができたら、アホでもいい!いじめをいじめと思わない。苦を苦と思わないような強い子を育てたいと思う。

ちなみに結婚願望はあまりないが、もし子供ができたらどう言う風にして育てるかは、めちゃくちゃ考えている。