労働災害を表す代表的な指標として「度数率」と「強度率」があります。
①「度数率」とは、100 万延べ実労働時間当たりの労働災害による死傷者数のことで、労働災害の発生頻度を表します。
※「発生頻度」の「度」で始まる尻取りのように、「度数率」と覚えておきましょう。
②「強度率」とは、1,000 延べ実労働時間当たりの延べ労働損失日数のことで、労働災害の重さの程度を表します。
※「労働損失日数」は、死亡及び障害等級第1級~第3級(永久全労働不能)の場合は「7,500日」、障害等級第4級~第14級(永久一部労働不能)の場合には、障害等級に応じて「5,500日~50日」となります。労働者を1人労働災害により死亡させれば、企業は7,500日分の労働力を失うということです。
【2】平成29年労働災害動向調査
厚生労働省による「平成29年労働災害動向調査(事業所調査(事業所規模100人以上)及び総合工事業調査)」の結果によると、調査産業計の度数率は1.66(前年1.63)と上昇、強度率は0.09(同0.10)と、ほぼ横ばいです。
①産業別の度数率ワースト第1位は「林業」であり、49.19となっていますが、第2位の「道路旅客運送業」が4.74ですから、「林業」では断トツで労働災害が頻繁に発生しているということになります。
②産業別の強度率ワースト第1位は「水運業」の0.67となっていますが、第2位の「林業」が0.65ですから、「林業」は頻繁に労働災害が発生するだけではなく、重大な労働災害が多いということですね。
★労働保険徴収法における「メリット制」において、林業の事業に係る第1種調整率が「100分の51」、単独有期事業における立木の伐採の事業に係る第2種調整率が「100分の43」と低く設定されているのも、このようなところに原因があります。
なぜ「林業」が度数率も強度率も高いのかと思われるかもしれません。もちろん、自然を相手にした危険な場所において危険な機械を用いる作業だから、というのが主な原因なのでしょうが、林業では大企業が少なく、中小企業が多いことも一因になっています。
やはり、労働災害防止対策にはコストがかかりますから、大企業のほうが度数率も強度率も低くなる傾向にあります。
<追記>
社労士試験の全10科目のうち、労働保険徴収法は、唯一と言ってもよいほど、最も得点源になりやすい科目です。完全に私の主観ですが、労働保険徴収法を得意としている受験生は、短期合格しているような気がします。
労働安全衛生法ほど細かくありませんし、深みもない科目です。労働保険料の納付の手続き等に関する法律ですから、理解する必要もほとんどありません。
また、学習する分量も多くないので、一度覚えてしまえば、労働安全衛生法ほど忘れやすいという科目でもありません。
今のうちに、労働保険徴収法を得意科目にしてしまいましょう!