ネタバレあります
もう、浄化は止められない。
私にできるのは灯標を破壊し他国の生存者たちにやり直しの機会を与えることだけだ。
私自身は消えるだろうけど、ジェスパーにエンデラルで起きたこと、今まで私たちがしてきたことを伝えてもらおう。
これでいつかサイクルが終われば歴史も無駄にはならない。
そう、信じたい…。
ジェスパーあとは頼んだよ…
無事に着いて…。
前回までのお話
アーク聖堂に戻ろう。
灯標を破壊しなきゃ。
え!
何だこれは?
あれはネーリム軍コアレク指揮官の腹心サマエル!
!!!
浄…化が
レオラ!大丈夫!!
…だめだ。
ここにネーリム軍が流れ込んできて戦ったときに浄化が始まったのか
レクシル!!
私は…。
こんな形でお別れをしなくてはいけないの?
まだありがとうも言えてないのに。
ああ、エンデラル中の人の精神が浄化されていく。
ここで戦いがあったならカリアがいるはず。
カリア、せめて会いたい。
会って話がしたい!
カ、カリ…ア?
良かった話せる
アランセアルが?
…
実はヌミノースはシャーリムが壊してしまったんだ。
色々あって。
それでアランセアルがヌミノース無しで灯標に火を灯した。
それが浄化の引き金になってしまった。
もう、遅すぎるんだよ。
でも…それでもまだ希望は残ってる!
無駄なんかじゃないよ。
私たちがしてきたことは決して無駄じゃない。
うんうん。
………。
カリア?
カリアアアアアアーーーー!!!
そう、無駄じゃなかった。
でも、でも、でもでもでも!
コアレク。
アナタも私もアランセアルも上位者の駒にしかすぎなかった。
私は預言者の役割は果たしたみたいだけど、それだけだった。
…
ジェスパーがこの悲劇を繰り返させないようにしてくれる。。
灯標。
浄化を止められると信じてここまで頑張ってきた。
でもあまりにも失うものが多すぎて…
アランセアル
…
…灯標を破壊しよう。
これで…終わった…
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ここは…。
ああ家に戻ってきたんだ。
父さんまた薪を割ってるのかな?
いないな。
家の中かな?
お墓がよっつ?
誰のだろう。
父さんと母さんと妹と…
-------預言者として後の世に記憶されるであろう者の犠牲は、それを証明するはずだ。
エンデラルの破滅を上位者の勝利ととらえるものもいるかもしれない。
だがその解釈は真実ではない。
そのどちらも人類にとっての勝利ではない。我々に与えられたのは、その見通しが開ける一瞬に過ぎないのだから。
そしてそれは長く険しい道のりを自らの足で歩みだす機会を獲得することに他ならない。
上位者は実在する。
それは、我々が彼らの存在を信じるからだ。
私たち、いや、我々のエゴこそが上位者に力を授け、その言葉を聞き入れ、或いはそれを憎む中で、上位者はより強力な存在になっていく。
正体不明の歴史を持つこの灯標という装置は、私たちを滅ぼす力を持っている。
だが同時に上位者から私たちを解放する可能性も秘めているのだ。
これを正しく使うことで。
アラジアル人が第二の灯標の建造を始めたという噂だ。
そして私たちが灯標の性質について解明した知識があれば…
預言者の死が無為のものでなくなるかもしれない。
そして私たちはまだ歩み続けている。-------
END