6月26日の「説明会」が、あまりにも不評だったのを、佐賀県知事自身もまずいと感じたらしく、20日の県議会で、7月8日に改めて大規模な説明会を行うと発表がありました。

 一方、住民主催の説明会の要請は、却下されました。


 そして、一昨日明らかになりました7月8日説明会の概要ですが、入場者数550名とするも、入場者枠は玄海町・唐津市が各50人、佐賀市を含む市は20人、町は10人というものであるとのことです。


 既に稼働容認した玄海町に、多くの入場枠を振り分ける論理が、さっぱり分かりません。原発立地場所に近いところほど、不安にかられる人が多いという理屈なのかもしれませんが、唐津市とほとんど距離に差がない伊万里市とか、どうでもいいんでしょうかね。原発で働いている人が多い自治体の住民数を多くし、説明会で「納得」の空気を作り出す操作としか考えられません。
 人数枠を超えた応募があった場合は、抽選だそうです。

(詳しくはここを参照 http://www.pref.saga.lg.jp/web/cyumoku/_55664.html


 知事は、28日、海江田経産相に対し、知事本人は再稼働容認であるものの、県議会と周辺自治体の同意を得た後に、最終的な判断をくだすと回答しました。後者は、この住民説明会を実施して、了解を取り付けたという形にするつもりでしょう。

 気になる県議会での動きですが、昨日7月1日の県議会の原子力安全対策委員会では、反対派の議員から猛烈な反発に見舞われ、議会の最終的な了承を得るところまではいきませんでした。しかし、最大会派の自民党が、基本的に再稼働に異論を挟まなかったことをもって、知事は県議会の了承を得たとして、事を進めるつもりのようです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110701-00000114-mai-pol

 しかし、自民党の議員にも、ブログなどでかなり原発の安全性に疑問を持っていて、迷っている人もいるようで、これも最終的な結論は、11日の特別委員会に持ち越すようです。自民党の、どの議員が迷っているかは、それぞれの議員のHPやブログで確認してみましょう。http://ameblo.jp/tomodoi/entry-10938985396.html  迷っている議員には、今一度、原発を再稼働することが無謀な事であるというのを訴えなければなりません。自民党の国会議員などにも働きかけて、彼らを動かす努力も必要です。これをご覧になった方、地元の自民党の国会議員事務所に連絡して、佐賀の県支部などに働きかけるよう要請してみて下さい。


 県議会での情勢も、今後どのように推移するかは分かりませんが、情勢はかなり悪いと言わざるをえません。
 知事の心づもりでは、8日の説明会で住民了承を取り付けた形にし、11日の県議会特別委員会で最終判断というシナリオのようです。

 しかしまた、1日の県議会では、菅首相の佐賀訪問を促して、そこで説明を受けるよう求める議員もおり、知事も可能ならばそれを要請したいとの発言がありました。知事としては、とことん誰かに判断を委ねる算段で頭がいっぱいのようです。独断で、とんでもないことをズバズバ決められるよりかはましですが。

 とりあえず、今のところは県議会と知事に引き続き、説得の手紙や電話をすることが一番重要なようです。可能な方法があれば、11日に佐賀入りするかもしれない菅首相にも働きかけるべきなのでしょうが。


 その他に、8日から11日にかけての4日間、佐賀の現地では、さまざまな抗議行動が予定されているようです。県外の人でも参加しやすそうな抗議行動がありましたら、このブログでも積極的に発信していこうと思います。

 九電の松尾会長によると、原発再開の遅れは、風評被害なんだそうです。ま、福島第一原発は、風評じゃなくて、今でも刻々と被害を生みだしていますが。

 ていうか、インタビュー記事とはいえ、内容は完全な電力会社のPR記事だぞ。ツッコミどころも満載。朝日もこんなのを1面に出すなよ。

 朝日新聞7月1日(九州版1面)記事より、九電会長松尾新吾のインタビュー記事。
---以下記事引用---
 九州電力の松尾新吾会長は30日、朝日新聞の取材に対し、東京電力福島第一原発の事故をきっかけに定期検査中の原発の運転再開が遅れていることについて「車検の済んだ車に乗るようなというもの。エモーショナル(感情的)な側面がもたらした一種の「風評被害」と述べた。」
 松尾会長は震災の復興を九州から支援するには、電力の安定供給が不可欠と指摘。玄海原発(佐賀県玄海町)2,3号機の運転再開の必要性を訴えた。
 再会の遅れで九電の燃料費負担は1日6億円程度増えており、松尾会長は燃料費を無駄遣いしている。国家的マイナスだ」としている。
 玄海2,3号機の再開について、佐賀県の古川康知事は29日、事実上容認する姿勢を示した。九電は古川知事や県議会などが正式に認めれば、早急に運転を再開する方針。
 玄海原発が運転再開した場合でも、数値目標を設けない形での節電要請を続ける考えも明らかにした。再開すれば供給量の余裕は今の3,5%から13%に増えるが、関西電力など電力不足に陥っているほかの会社への融通に回す。
 松尾会長は「九州が東日本の経済を支援する役割を果たすべきだ。余った電力があれば、よろこんで他社に電力を供給したいと表明。関門海峡で本州とつながる高圧の送電線を通じて、最大数十万キロワットを送る考えだ。」

---引用ここまで(詳しい一問一答は、実際に新聞を見て下さい。)---


 ま、電力不足なんて起きませんけどね。
 ネットでは文字興しされてはいないようだけど、『週刊朝日』の6月発売分の号での広瀬隆の記事では、かなり詳細なグラフで解説されていますが。
 ネットで解説されている分だとこんなのもある。
http://chikyuza.net/n/archives/10873

 なのに、「再開しなくても停電は起きないという根拠があるのか?確実な証拠はあるのか?万一、大停電が起きても文句いうな! 」とか、自分が勉強不足なことを棚に上げて、なにやらエモーショナル(感情的)に騒いでる人が、まだいるのを見ると、ほんとガッカリ。


①「車検の済んだ車に乗るようなというもの」
 6月に原子力安全保安院が、原発の安全基準見直しに、これから取りかかるって言ってますね。これから「車検」の基準が変わることが宣言されているので、旧レギュレーションをクリアしたと言っても意味なし。

②「松尾会長は燃料費を無駄遣いしている。国家的マイナスだ」
 電気代に、立地自治体への交付税支払いのための税金を上乗せして消費者に多大なる負担を負わせてる。そっちの方が、よっぽど国家的マイナスだ。また、放射性汚染物質の処理費用は、試算不能なほど半永久的なコストとしてのしかかる。

③「関西電力など電力不足に陥っているほかの会社への融通に回す。」
 関西で本当に電力不足が起こると思えないが。それはともかく、送電線の送電量のキャパの問題などもあるから、結局送電できるのは「最大数十万キロワット」程度。数十万キロワットのために、玄海原発2,3号機のような百万キロワットを超える巨大発電プラントを動かすとか、足し算・引き算が出来ないんでしょうかね。どれだけ電気を余らせる気だ?困ったもんだ。


 ま、国策で原子力を推進してる国策会社みたいなことを自称している九電ですが、しょせんは株主様第一の営利企業。たくさん余剰電力作って、たくさん売って、儲けを出すのが一番大事。そのためには、節電恫喝でも、危険な原発再稼働でもなんでもやりますよ。ユーザーに、電気がなくても出来る給湯を電気でやらせたり、深夜電力の温水器売りまくり、電気使って下さいといったところでしょうか。エコ給湯のどこがエコなのか分かんないよ。


 しかし、九電もいい加減電力不足という「風評」をばらまきすぎると、大手ユーザーは、ドンドン独自に小型火力を購入してしまうので、大手顧客が減りますよ。節電キャンペーンも、ほどほどにね。

 29日のことになりますが、海江田経産省が、佐賀にやってきました。玄海原発の再稼働を要請しに。

 原発交付金でズブズブになっている玄海町は、既に再稼働容認を決めていて、海江田に良い返事をするというのは、織り込み済みでしたが。

 注目されたのは、佐賀県知事の反応でした。古川康知事、本人の本音は再稼働容認したくてしょうがないようですが、最終決断者になることは避けたいようです。なので、6月はじめの県議会原子力安全対策委員の審議に下駄を預けました。そしてそこでも決まらず。結局ボールは知事に投げ返されてしまいました。


 困った知事は、空を見上げ(たかどうかは知らないが)、ああ、ここで国(天)の強い命令か要請(啓示)が降れば、自分が決断したことにならなくて済むのに、と考えました。


 そこで渡りに船のように、6月18日に海江田経産省が、原発「安全宣言」を出し、各地の原発の再稼働を、各立地自治体に要請してきました。国が直接安全と説明しにきて、「うん、納得」と言って再稼働容認すれば、自分の責任にされずに済みます。

 しかしその前に、ちゃんと住民理解を図ったかが問われます。そういえば、再稼働に向けて、まだ一度も住民説明会などもしていませんでした。


「そうだ、海江田経産省が来る前に、ちゃんと説明会をやって、住民理解を得たという形を作ろう!」


 古川知事は、6月上旬から、住民団体から再三にわたる住民説明会の要求が出されているのには一切応えないまま、経産省に全てを丸投げした説明会を行うことにしました。その「説明会」に招かれるのは、たったの7人。会場外からの質問を電話やFAXで受けつけるとしたものの、時間は90分。開催すると発表し、開催するまで一週間なかったので、当然県民への事前周知も不徹底(20日発表、26日開催で一週間もない)。

 当然非難囂々でした。

(本ブログの関連記事を参照されたし:

http://ameblo.jp/tomodoi/entry-10936245203.html
http://ameblo.jp/tomodoi/entry-10936290649.html
http://ameblo.jp/tomodoi/entry-10937071969.html  )

批判集中したせいか、反対派住民を不当におとしめるブログまで書く始末。

http://ameblo.jp/tomodoi/entry-10937162074.html


 しかし、あまりの不評に、さすがにまずいと思ったのか、「説明会」翌日の27日に、あらためて大規模な説明会をやると発表。(この大規模説明会も問題多きものですが、そこは別所であらためて。)

http://ameblo.jp/tomodoi/entry-10937860557.html


 ここで、知事の目算が狂いました。本当は、26日の「説明会」で、住民理解を得たことにして、海江田経産相がきたら、快くゴーサインを出すつもりが、7月にあらためて説明会をやると言ってしまった以上、6月29日にゴーサインを出すと、「7月の説明会は、なんの意味があるの?」、「住民理解はそもそも必要なかったのか?」という民意無視のそしりは免れません。29日に、経産相がきても、容易にゴーサインは出せないはず。それで、海江田経産相の佐賀入りは、注目されました。


○6月28日の様子

 平日にもかかわらず、佐賀県内外から多くの人が、佐賀県庁に抗議に押し寄せました。知事は26日以前から既に、抗議に来た人と面会もしないどころか、県庁に入れない措置をとっています。県庁は、九電のような企業の建物と違って、封鎖するというのは、やってはいけないことなのですが。

http://www.ustream.tv/recorded/15688997

http://www.ustream.tv/recorded/15688855

http://www.ustream.tv/recorded/15688801

http://www.ustream.tv/recorded/15687468

http://www.ustream.tv/recorded/15687287


 で、結局、海江田&古川会談はどうなったかというと。海江田さんの説明を聞いて、古川知事は、安全性についてはケロッと「わかりました」という返事。慎重な判断をとか言いながら、ちょっと経産相の説明を聞いて、分かったというのだからすごいものです。もともと「安全」で押し通すつもりだったのは分かってますから、驚きもしませんでしたが。

 会談後の知事の会見の要点ですが。

・安全性については理解した。知事を含む、県執行部は再稼働容認。

・県議会と周辺自治体の反応を見て最終判断を下す。


 知事本人が、容認姿勢というのは、最初から基本的にあまり変わりませんから、結局、下駄はまた県議会と周辺自治体に預けられたというわけです。


 今後は、県議会と、周辺自治体(知事の理解では佐賀県内の市町村長という意味で、他県や他県の市町村長は含んでいない模様)の動きが鍵になります。

 県議会の決議、そして7月8日の住民説明会で、周辺自治体住民の理解を得られたとした時点で、ゴーサインを出す予定と見られます。

 3月の福島第一原発でのシビアアクシデントをうけて、被爆地ナガサキの反応はどうなのでしょうか。ボクは長崎市民になって1年ちょっとですが、ナガサキの原発への意識はどうなってるのでしょうか。


 デモで2万人とかが集まる東京に比べ、福岡はそれに比べてデモなどに来る人も少ないですが、長崎は更に少ない。人口の問題もあるでしょうが、6月11日は、熊本や鹿児島でも、久留米のような小都市でもデモがあったことを考えると、非常に関心が低いと感じられます。


 そんな中、27日(月)の長崎市議会を傍聴しに行った方からいただいたメールに、以下のような内容が書かれていました。

---以下引用---
今日、長崎市議会の一般質問で、社民党の池田章子市議が脱原発について質問するというので、傍聴に行ってきました。


長崎市議のうち脱原発を訴えているのは池田市議一人だけです。

1時間の質問の内容は素晴らしいものでした。
「ノーモア・ヒバクシャを訴えてきた長崎として脱原発を訴えるべき」
「平和宣言文に脱原発の言葉を入れてほしい」
「内部被ばくをどう考えるか」など。


しかし長崎市長の答弁は
「今の世論でなく長期的視点で考えたい」、
「恐るべき放射能被害だからこそ核兵器廃絶を」
という的を得ていない答えに終始していました。


「100ミリシーベルト以下は安全ですか?」という質問に対しては
「データに基づいた質問をされていると思います」
って返答になってない!

しかも、一人の男性市議(私の席から誰かわからなかったのですが)が質問に対してヤジりまくっていました。
「原爆と原発はちがう!」「市長は学者じゃない!」「じゃまだ!」


「万一のリスクを考えて住民の安全を守るのが行政の長の役目ではないのですか」という池田市議の言葉に、
「そうは思わんよ」というヤジも飛びました。傍聴席は騒然。
傍聴席から異論の声が飛びかい、議長から注意されました。

そして、市役所職員の女性が、了解もなく何度も傍聴席をカメラでバシャバシャと撮っていたのです。10枚くらい撮られたかなあ。
慣例なのか?とあとで市役所職員の知人に尋ねたら、
「普通撮影なんてしない」
という答えでした。


長崎市の平和宣言文起草委員会は今週の土曜日が3回目で最終です。
起草委員の最長老の先生は「脱原発の言葉を入れるべき」と主張していますが、今年3月で定年した元・長崎市役所の職員がその方の自宅に電話して「長崎には原発推進派もいる。行政は公正中立な立場だから脱原発は入れるべきではない」と40分間話し続けたそうです。

長崎の行政がここまでひどいとは思わなかった・・今日はさすがにヘコんでいます。

---引用ここまで---


 長崎市の有様が、ここまでひどいとは思いませんでした。


 昨日、脱原発とは一切関係ない地元の方と話したときに、長崎はこんなんで良いんですか?と話題をふったら、長崎の人は、ヒバクシャが一番可哀相で、後はたいしたことないくらいに考えとるけん、という話をされてました。長崎の人からも、こんな風に思われる原爆関連の活動は、もう既に風化と行き詰まりの局面を迎えているような気がしました。


 今そこに有る問題。今、目の前にある兵器核による被曝の問題と向き合えなければ、8月9日の行事など、ただのくだらない年中行事です。いや、世界からは、オレたちが一番可哀相だから哀れんでくれ、という欺瞞に満ちたイベントとしか見てもらえなくなりますよ。


 「今年3月で定年した元・長崎市役所の職員」という方の、 「行政は公正中立な立場だから脱原発は入れるべきではない」という発言も、今、目の前にある問題が、全く見えてないモノの考え方の典型です。行政が公正中立でなければならないというのは、特定のイデオロギー・政党・宗教の主張に肩入れしないということです。原発問題は、命の根源に関わることであるので、特定のイデオロギー・政党・宗教の垣根を超えた枠組みで考えなければならない(フクシマ以後は、原発を推進してきた政党の中にも一定程度の脱原発議員が出て来ましたし)。そういう考え方を、ナガサキから発信できれば、素晴らしいことだと思います。


 うちが支持してる政党は原発を推進してるから、脱原発のことはナガサキの立場から考えるな、という公務員がおられるなら、その人は明らかに公正中立なモノの見方から逸脱していますよ。


○長崎市と三菱重工と原発

 県外の人には、意外と知られていませんが、長崎市は三菱重工の城下町。社員や関連会社の人もいっぱいいます。そして、原発を作ったという人もけっこういます。実は、ボクが研究室の前に、広瀬隆講演会の宣伝ポスター貼ったら、「うちの旦那は三菱で玄海原発を作った」という先生がやってきました。ボクは、「うちの叔父も建設業で、原発の土台を作って、ぜったいに壊れないとか言ってましたが、福島があんな事になって、作った人のプライドも壊れてしまいましたよ」といったら、あんな事故は福島でしか起こりえないとか、とんでもないことをおっしゃるので、言われることに逐一即答で反論して、おひきとり願いました。

 長崎の人は、けっこう原発を平和利用の象徴として作ってきた人が多いのではないでしょうか。それで、フクシマのようなことが起こっても、現実と向き合えないのではないか。今ボクは、そう考えています。あれだけのシビアアクシデントが起こったら、いい加減考えを切り替えないとおかしいけどね。

 報告が遅くなりましたが、27日(月)の事ですが、佐賀県知事が来週明けにも「会場は数百人が入る県内のホール」で、ちゃんとした説明会をやると明言しました。

 県議会の住民からの陳情を審議する場で、議員の求めに応じて、知事がようやく顔を出し、そこで突然そのような発言におよんだとのことです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110627-00000097-jij-pol
 日程や、具体的なやり方については決まっていないということですが、県内の複数公民館でも視聴会場を設ける案もあるというような発言もありました。


 26日の「説明会」出演者から「時間が足りない」「分かりにくかった」という発言もあったということです。「説明会」も抜き打ち的な慌ただしさで開催し、あっさり終わらせたかったのでしょうが、かなりの騒動になってしまったため、マスコミも予想以上に大々的に取り上げ、「説明会」のやり方については比較的批判的に扱っていたように思えます(複数大手紙は一面で取り扱っていました)。
 知事もそういった不評を無視できなかったのでしょう。

 今まで、改めて大規模な住民説明会をやるようにという要求を拒み続けてきた知事の発言としては、大きな変化です。


 私として悩みどころは、24日深夜に起草した知事宛の抗議文の行方です。
(抗議文 http://www.tomodoi.sakura.ne.jp/genpatsu/20110626saga.html
 こちらの要求のうち、大規模な住民説明会は実現ということで、大きな前進です。しかし、「住民主催」の説明会は、上述の県の審議会では否決されました。

 知事が改めて説明会をしないという態度をとり続けるのであれば、26日提出の抗議文も、もう一桁多い賛同者を募って、全く同内容の抗議文を再度提出ということを考えていました。
 しかし、知事が少しでも説明会開催の方向に傾いた以上、全く同内容の要求を提出するべきなのかは、判断が難しいところです。

 昨日の知事ブログに見られるような、脱原発団体へ挑発的とも思える内容を見ると、とても誠意がある姿勢に転じたとは見なせないという思いもあります。


 難しいところですが、説明会の開催の仕方と、26日に提出した抗議文に知事がどのような反応をよこすかを見て、第二段の抗議文提出を行うべきか、第二段はどのような形で行うか(同内容の抗議を送るか・新たな抗議内容にするか)を決めようと思います。
 抗議賛同者の方々も、今後の佐賀の事態にご注目下さい。

 6月26日 佐賀県 原発再稼働に向けての「説明会」当日の様子については、昨日のブログで、現地入りした際の様子を、なるべく簡潔に、時系列的に記録した。
http://ameblo.jp/tomodoi/entry-10936245203.html


○6月26日当日、混乱が見られた場面について
 このブログでも触れているが、番組終了後に、ケーブルテレビ会社スタジオから出て来た人物をタクシーを、抗議に押し寄せた人が取り囲んだ様子のあたりを見て欲しい。
裏口から経産省や保安院側の出演者がそろそろと出て来てタクシーに。杉本さん、囮だったのかな。
でもしっかり見つかって取り囲まれるタクシー
http://twitpic.com/5gzh39

 私も翌日知ったのだが、どうもこの時タクシーに乗って立ち去ろうとして取り囲まれたのは、「県民代表」として出演した人で、経産省や保安院ではなかったらしい。
 しかし、あの現場では、建物の裏口からコソコソ出て来た人物に、興奮した人が「経産省の人ですか!保安院の人ですか!」と呼びかけるにもかかわらず、無視してタクシーに乗り込もうとしたので、取り囲んだ人たちは、すっかり経産省・保安院の人物と思い込み、追いすがったのであった。
 少し離れて写真撮影していた私も、てっきり経産省・保安院の人物と思い込み、当日リアルタイムでツイッターで状況を拡散したりもした。

 それが翌日、あの時取り囲まれたのは、経産省・保安院の人物ではないということが分かってきた。
 勘違いして取り囲まれた人には、気の毒としかいいようがないが、名乗らずに振り切るようにして立ち去ろうとした事にも問題はなかっただろうか?
 そして、会場周辺が騒然となっているのは、主催者側も十分承知していること。主催者である経産省は、しかるべき警備の人員を配置して、「この方々は役人ではなく、住民側出演者ですと」説明してエスコートする必要性はなかっただろうか?
 私が上段で、「気の毒」と呑気な表現を使っているのは、その取り囲み・追いすがりというのも、とくに誰かが胸ぐらをつかんで殴りかかったわけでもなく、タクシーを取り囲んで抗議の意志を示しただけで、暴力沙汰というようなものでもなかった。確かにみんな興奮してはいたが。

 それが、今日更新された古川知事のブログを見たら、こんな書かれようである。
http://www.power-full.com/syukanyasushi/syukan2011-6.html#230628
90分の番組が終わって、出演者の方がスタジオを出ようとしたところ、いわゆる「再稼働に反対」の方たちが出演者が乗った車を取り囲み、中には出演者たちの車 に乗り込もうとした人もいたらしい。車の進む方向をさえぎり、車を進めさせないといったこともあったようで、これはいただけないと思う。

 こういう書き様に、非常な悪意を感じるのは、私だけであろうか。

国 は、前例のない、今回の説明会実施に当たって、「混乱なく説明できること」を求めたきた。それはよくわかる。

 当然出演者が中継会場に出入りするときに混乱が生じるのも予測されるべきで、県も混乱無きことを求められていたのなら、それ相応の措置を講じなければならなかったはずだ。
 それが当日、中継会場には県の職員は見あたらず、会場周辺で見かけたのは、経産省の役人と、県か国が雇ったのか、ケーブルテレビが雇ったのか分からないが警備員が居ただけであった。(スタジオ入り口の警戒だけは、えらく厳重だったが。)

 今回のようなことが混乱と言えるなら、テレビの有名人の追っかけ報道の方がよっぽど大混乱といえるようなものであった。また、選ばれた住民には、なぜ経産省や県の人員がついておらず、混乱を避けるような措置がとられなかったのか。混乱の原因は佐賀県の不作為にもある。


○住民側主催の説明会を拒み続ける知事

本当は、この7人のほか、いわゆる原子力に反対する団体の方にも入ってもらう予定だったらしいが、断られてしまったようだ。国が何人かにアプローチをしたものの、どなたからも参加いただけなかったらしくそこが残念といえば残念だったが、実際に出演していただいた方々がかなり原子力発電や緊急安全対策について厳しい視点で質問していただいたので、内容的にも深まりのあるものになったと思う。


 国や県の誠意ある態度と説明会を、「原子力に反対する団体の方」が、一方的に説明会をボイコットした様な書きぶりである。しかし、これは6月上旬前後に、いくつかの団体が、住民主催の大規模な説明会の開催を要請したにもかかわらず、返答一切無しで無視し続けたことも、広く世に知らしめるのが公平であろう。

 佐賀県内の脱原発団体の方々から、MLなどを通して伝えられる内容を見ると、彼らはギリギリ前日まで、出演すべきかどうかを悩んでいた。7人だけを会場に招いた「説明会」など、彼らが要請している説明会とは、雲泥の懸隔があり、開催そのものを認めるわけにはいかず、妥協の余地はないと判断されたのだ。もちろん直前まで出場をと考えて悩んだ人もいたと聞き及んでいる。まさに彼らにとっては、苦渋の選択だったのだ。

 自らの請願要請を無視した態度を棚に上げ、相手を非難するような態度、「これはいただけないと思う」。


 自分にも非がある点を認めた上での、如上のような批難であれば、読み手も、どちらにどれだけの非があるのか、ある程度自らの判断をもって読み解くこともできよう。

 しかし、自らの無責任さを棚に上げ、公人としての立場に立って発信するブログの上で、自分と意見の合わない人々を、部分的な事実をあげつらって批難するのは、どう考えても公人としての良識を逸脱しているとしか思えない。また、このような人物に、反対派住民ともしっかりとした信頼を醸成して事を進めようという態度は、どうしても見出せない。


 このようなブログは、即刻謝罪の上、削除か訂正すべきである。


 私は、26日当日現場を見てきた人間として、佐賀の隣県の住民として佐賀の原発問題に関心を持ち、住民と行政が然るべき信頼関係を構築した上で、原発のような重要行政事項が決定されるべきと考える人間として、ここに佐賀県知事 古川康氏に、強い抗議の意志を表明する。


抗議の送り先:

県知事宛の提案送り先 http://www.saga-chiji.jp/teian

佐賀県秘書課 0952-25-7007 hisho@pref.saga.lg.jp

 福島第一の過酷事故を経ても、まだ原発を推進しようという議員連盟ができるとかいうニュースが、ちょっと前に流れ、どこまでこの人達バカなんだと、暗い気分になりました。しかし、違う流れの変化を感じることもあります。


 昨日、衆議院議員(長崎四区)北村誠吾(自民)氏から自宅に電話頂きました。
 あいにく僕は不在で、留守電にメッセージが入っていたのですが、国会議員が自分のうちに直接電話をかけてくるとか、全く想像していなかったので、かなり驚きました。

 メッセージの内容は、以下のとおりです。
「申し入れの文書見ました。申し入れについては当然のことと思います。ご苦労様です。共に頑張りましょう。私の仲間も高島松浦で頑張っています。」
(申し入れの文章はコレ http://tomodoi.sakura.ne.jp/genpatsu/furukawa01.doc )

 ある仲間が、僕の抗議文を玄海原発周辺選挙区の国会議員事務所に送りまくってくれたとのことですから、それで目に入ったのでしょう。
 長崎四区にある松浦市議会の脱原発決議を尊重しろとの一文が、効いたのかもしれません。

 自民は原発を作った張本人という思いはありますが、協力してくれるなら今後、なんらかの申し入れの際などには、力になってくれるかもしれません。
 まだ深くお話していないので分かりませんが、ひょっとしたら北村議員も根は推進派で、単に再稼働に慎重なだけかもしれません。しかし、今回僕が書いたような抗議文に、自民の議員が賛同してくれるとか、80年代のときは、思いもよらなかった。

 フクイチ前とは、明らかに違う流れを感じます。

 佐賀県における6月26日の玄海原発再稼働に向けての「住民説明会」に対する抗議の声は、「説明会」が終わってからもおさまりませんでした。私の方でも抗議文を起草し、広く賛同者を募りましたが、説明会後になっても、抗議賛同者に加えてくれというメールが届き続けています。(抗議文の内容については、こちらのアドレスhttp://www.tomodoi.sakura.ne.jp/genpatsu/20110626saga.htmlを参照されて下さい。


26日「説明会」がいかなるものだったかについては、私の昨日のブログと、番組そのものをご覧になって下さい。


○26日「説明会」の動画


このような「説明会」を経て、古川知事が「説明会」直後に行った会見は以下のようなものです。


○古川知事の会見動画


 これで住民に対して一定の理解を得たという風にまとめるのか否か、いまひとつ判断のつきにくい内容です。しかし、私どもの抗議文に対して、このプレス対応の内容のような返答をしてくるようなら、全く同じような内容を、さらに一桁多くの賛同者を募ってぶつける抗議第二段を考えなければならないと考えています。

 一昨日の公開日記で呼びかけた、佐賀県知事への抗議申し入れ、

http://www.tomodoi.sakura.ne.jp/genpatsu/20110626saga.html


当日の様子をまとめておきます。


 抗議文への連名の希望は、私が就寝する前くらいの時間までのものを集約ですと呼びかけていたにもかかわらず、26日0時を過ぎても、続々とメールが到着。もういい加減作業を切り上げて、就寝しようと思うものの、みんなの熱意に押されて、あともう少し、あともう少しと続けるうちに、ついに徹夜してしまいました。結局、出発までに集まった連名者は1200人ちょっとでした。


出かける直前に、佐賀・長崎の方から得た情報①
 長崎のある方が、長崎選出の国会議員山田正彦の事務所に電話して確認した内容。
 経済産業省 資源エネルギー庁 原子力立地・核燃料サイクル産業課から、山田議員への説明。
「説明会はずっと以前から計画されていたものであり、海江田大臣の指示。佐賀県にも担当が2回足を運び、県知事・議会とも話し合っている。説明会ではなくテレビ番組であり、経産省がケーブルテレビの番組枠を買い取って広く県民の皆様にご説明するために開催する。」
 経産省自体が、説明会ではないと認めてしまっています。知事は20日の県議会答弁で、経産省から人を呼んで「説明の会を設ける」と言っているのに。佐賀県は、経産省に依存しつつも、肝心なところのすり合わせができていない感じがしました。


出かける直前に、佐賀・長崎の方から得た情報②
 長年佐賀の現地で、原発に反対してきた団体に、反対派住民として番組に出演要請があったのですが、彼らの中でも様々に議論があり、厳しい人数制限枠のことを理由に、話が結局まとまりませんでした。中には、積極的に人選して論客を送り込むべきという意見もあったようですが。皆さん苦渋の選択をされたのだと思います。
 そして当日、反対派住民として出演した2人は、脱原発団体の人には、まったく面識のない人でした。


 前日から佐賀に乗り込んだ人たちは、25日から県庁前の公園に泊まり込みで抗議活動。26日は9時に集合して、中継会場のぶんぶんテレビのスタジオへ行き、10時の中継開始から抗議の声をあげるということでした。(今回の番組は、ぶんぶんテレビというケーブルテレビが経産省から受注。)


 ボクは電車の到着時間の問題もあって、遅めに到着。皆さんとは別に、9時半に県庁に到着しました。
 21日に秘書課に電話したときに、「説明会場には入れない人は、どうやって説明を聞けばいいのか」という問いに、「県庁や県立図書館でも視聴できる場所を設ける」との回答だったので、まず県庁でどのような視聴の措置がとられてるかを見に行ったのですよ。
 そしたら閑散として、何もやってませんでした。時間外窓口に行ったら、一応丁寧に対応してはいただきましたが、説明会の視聴については「アバンセ」(県立図書館の付属施設みたいなものらしい)に行ってくれとのこと。それで、「アバンセ」では、どのような視聴措置がとられているのですかと尋ねたところ、そこにPC端末が4台あるから、それで見てくれとのこと。「ケーブルテレビやネットが見られない人に対して、県庁が紹介しているのはそこだけですか」という問いには、「残念ながらそうです」という答え。県の方で、広く説明しようという意欲は、全く感じられませんでした。同じような中継番組をやるにしても、なぜNHKや民放を使わないのか、理解に苦しみます。


 そこで押し問答してもしょうがないので、10時前後にぶんぶんテレビのスタジオに移動。


 到着したら、こんな感じになってました。
http://twitpic.com/5gxpia


番組終了くらいの時間になって、抗議に来てた若手が、敷地の垣根の合間から押し寄せた場面もありましたが。とくに暴力沙汰になるわけでもなく、80年代の時と比べれば、かなりおとなしいもんでしたね。
http://twitpic.com/5gxtur


番組が終わってから、資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 原子力発電立地対策・広報室長の杉本孝信という人が出て来ました。
http://twitpic.com/5gyinr


番組が終わった後ですが、一応話に出て来たことは評価したいと思います。でも実はこの人が建物玄関に出て来たとき、裏口から経産省や保安院側の出演者がそろそろと出て来てタクシーに。杉本さん、囮だったのかな。

でもしっかり見つかって取り囲まれるタクシー
http://twitpic.com/5gzh39


 ま、囮だろうが何だろうが、せっかく出て来た杉本さんには、直接色々と現地の団体の方が要求を浴びせます。
 詳細を全部聞いていたわけではありませんが、今後の説明会の可能性については、以下のようなやりとりがありました。
質問者「今後、さらに説明会をする予定はあるか?」
杉本「住民の要請があれば、何度でも説明をする。」
質問者「もっと大勢を入れての説明会はするのか?」
杉本「県知事の要請を受けて、その意向に沿った形で行う。」
質問者「さっき住民の要請を受けたら説明会やると言ったのに、なんで県知事の意向なのか?」
杉本「県知事は住民の代表だから。」
質問者「県知事とは違う意見を持っている住民もいるし、そういう人の意見も聞くべきは?」
杉本「もちろん、住民の皆様の理解を得る努力は続けたい。」
質問者「なら住民が直接経産省に説明会を要求したら、やるつもりか。」
杉本「県の方とも調整した上で行いたい。」
質問者「今、ここで説明会を要求するから、可能かどうかを持ち帰って返答をしてくれ。」
杉本「そこは、県の側の意向もうかがった上で検討したい。」

 こういった話のエンドレスでした。言質を取られない対応の仕方については、ほんとプロだなと感心しました(いや、感心してる場合じゃないけど)。

 ぶんぶんテレビ前での抗議活動が一段落ついた後、ボクは再び県庁に行きました。抗議文を渡すために。

 そしたらちょうど知事が県庁で緊急記者会見を行うということで、朝に行ったときとは違って、騒然となってました。


 そこそこ人が引いたあと、時間外窓口のところに行って、私の方で連名者を集約した抗議文を提出してきました。
http://twitpic.com/5h7ifx


 受け取りを担当すべき秘書課や原子力安全対策課は、出払っていたようで、広報課の方でした。広報の方ということで、とてもにこやかで人触りの良さそうな人で、こちらも拍子抜けするところもありましたが、ちゃんと伝えるべきところは伝え、「知事の責任において対処・回答する」との返事をもらい、当日は引き上げました。