友達0人だと、一度は完全自殺マニュアルを読むよね。 | 友達0人ですが何か?

友達0人ですが何か?

友達0人のサラリーマンでしたが、アーリーリタイアして専業投資家になったブログです。

自分は若い頃に自殺願望に囚われていた頃がありました。

誰にも愛されず何の取柄も無い自分がこの先ずっと生きていくのはツライなと思っていたからです。

丁度そんな時に、「完全自殺マニュアル」が発行され当時かなり話題になり、自分もすぐ購入しました。

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この本のまえがきで作者がこう書いていたのです。

あなたの人生はたぶん、地元の小・中学校に行って、塾に通いつつ受験勉強をしてそれなりの高校や大学に入って、4年間ブラブラ遊んだあとどこかの会社に入社して、男なら20代後半で結婚して翌年に子どもをつくって、何回か異動や昇進をしてせいぜい部長クラスまで出世して、60歳で定年退職して、その後10年か20年趣味を生かした生活を送って、死ぬ。どうせこの程度のものだ。しかも絶望的なことに、これがもっとも安心できる理想的な人生なんだ。

と皮肉たっぷりに読者を煽っているのですが、作者が東大卒なのがミソです。

この作者のように人生の初期段階で勝ち組が約束されたような条件をゲットしたとしても、人間は満足出来ないのかと思うと、少しは気が楽になったものです。

当時自分が渇望していた、世間一般の標準的な人生をゲットしたとしても満足出来ないなら、わざわざ焦って足掻く必要も無いんだなとの気づきになった訳です。

若干、作者の意図とは違う所で救いになったのです。

しかし、この話にはオチがありまして、この作者は3年後に「人格改造マニュアル」という本を出してそこでは、前作とは真逆の生きるために人格を改造しよう!と急にアップ系のビジネスモデルに転向します。

なんだよ!結局金か?と思いましたね。

作者の本心がどこにあるかは判りませんが、結果としてはマッチポンプと一緒です。

前作を読んで、まだ判断力の無い思春期の女の子が自殺したケースもあるというのに、作者だけはこの炎上商法的なビジネスモデルでかなりの印税を稼いだ訳です。

以前述べた「パン屋はあなたに美味しいパンを食べさせる為に早起きする訳では無い。」ではないですが、他人の発するメッセージを真に受けるととんでも無い事になります。

全ての出版物は究極的には印税を稼ぐ為に発行されるという事を前提に本を読むと、この本の内容のような扇情的な表現に踊らされるリスクは減るという事を学べました。


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