【学校給食費 使途不明金7200万円⁉︎】

全国で報道されました藤沢市教育委員会学校給食職員による給食費の着服について、議員全員協議会が行われましたのでご報告します。

全協の私の質疑への市側答弁によれば着服額64,707,922円は食材納入業者1社に不払いになっており、全体として把握している使途不明金は約7200万円となるそうです。
また、当該職員は給食費を私的流用したわけで、当然ながら食材納入業者への支払いが遅延することに。その発覚を防ぐために遅延理由を取り繕い、教育長の名で文書偽造したわけですが、その際に使用した学校給食会長印の印鑑管理も同職員が管理者であったとの答弁でした。
お金の出し入れから、通帳管理、学校給食会会長の印鑑管理まで同人物が行っていたことには驚きました。
学校給食会長の印鑑は藤沢市公印規則の範囲ではないとの説明でしたが、準公金(H27年度からは公会計化)であった給食費の支払いを管理する学校給食会長(教育長)印は当然ながら公印同様の重要な意味を持つことは言うまでもありません。
性善説で不正し放題の環境を放置しリスクマネジメント意識がまったくない事実にあらためて驚愕します。

今回のもっとも問題な点は、食材納入業者と給食会間の窓口役+出納係+印鑑管理をたった1人の職員を信頼のもとで長期間任せっぱなしでいたという異常な体制で運用されていたことや、問題発覚するまでチェックがまったく出来なかった体制自体を問題と考える職員がいなかった点です。

藤沢市で昨年度から1年間で2度もあった度重なる準公金及び公金の私的流用事件の反省を踏まえて、教育委員会として組織内のお金の出入りの洗い出しや体制見直しなどの調査を怠ったこと、また給食費を私会計から公会計に移行する際に私会計の決算確認を怠ったことで、組織自らこのような職員の多額な給食費着服という事態を把握するチャンスを逃し、結果として市の信頼、教育行政への信頼を失墜させてしまった教育委員会の責任は極めて重大であると言えます。

肝心の着服額の約65,000千円+α(まだ不明金もあるため増える可能性もあります)の補填についてですが、これは食材納入業者の債権にある状態ですので、まずは職員の監督責任がある市が業者に対して出来る限り早い段階で補償することになります。
また、市としては当然なから着服した職員および家族に被害額を全額求償することになります。
しかし、着服金は額が非常に大きいため当該職員が資産を全て処理するなどで損害賠償債務をある程度は消滅出来たとしても破産状況になることも想定する必要があります。
ようするに本人から全て回収することはかなりハードルが高い線だと私は個人的に考えています。

着服された給食費は税金ではないのですが業者への速やかな補償をする責任が市にあるため、一時的に(本人から回収できなければ永久的に⁈)税金で支出する形になります。このことは市民の皆様に対してご理解をいただくために丁寧な説明が求められます。

写真は上高地の極めて透明度の高い川。
雨が降っても濁ることはない川です。
いま藤沢市の行政にはこの透明度が求められます。

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