お仕事に誇り、情熱を持っている方達との出会い、結構あります。

 

 

 

 

 

ブログに訪問してくださいまして

ありがとうございます。



東京に住んでいた時にも何人も。

 

皆さん、それぞれ強い印象が

残っていますが、その中の

お一人について
今日はお話しますね。


「おばちゃま」と皆から

親しみを込めて呼ばれている

小さな靴屋さんを営む女性。

 

私が20代の時、転職した先の

目黒駅からほど近いお店で

出会いました。

 

おばちゃまのお店は

オフィスに行く途中に通る
ドレメ通りにありました。

 

通りの名前の由来となった
ドレスメーカー学院から

すぐ傍の小さな靴屋さん。

 

当時の同僚達と
何かの拍子で

そのお店に入ってから。

足繁く通うようになりました。

 

 

 

理由はおばちゃまが

選んでくれた靴は

ピッタリ合うものが

見つかるということ。

靴に関する豊富な知識。

 

靴を愛する気持ちに

溢れていること。

おばちゃま自身の
温かい人間的な魅力。

 

 

ここで随分当時靴を

買い込みました。

分割払いでいいからと

カードではなく、現金で

月々払っていたことも

ありました。

ドレスメーカー学院の
先生や若い生徒の方達も

こちらのお店でよく

お見かけしたものです。

 

 

 

おばちゃまの話によると

亡くなったご主人が
靴職人でいらして。

 

ここにお店を構える前は

ドレスメーカー学院の中で

戦後、まもなくしてから

靴を作っていたのだそうです。

 

それで、おばちゃまは
靴にとても詳しかったのです。

 

 

 

そしてピッタリ合う靴を

選ぶことができるのは

仕入れの時に必ず

全ての靴を履いて

みるからだそうです。

 

自分の足で確かめているので、
サイズや皮の柔らかさまで

細かいところまでを

きちんと把握していました。

人の足を見て、

この型が合うというのも

すぐにパッと分かる眼力。

 

通っていた頃は私の

足のサイズ、特徴も覚えていて、

「これが合うと思うわよ」と

何足かズラリと箱を並べて。

「合うものを納得するまで

 探してね」と履かせてくれました。

 

 

 

扱っているメーカーへの

信頼も厚く。

 

「ここの靴はね。。。」と

話をしてくれたり。

靴はきちんと手入れをして、

ローテーションを組み

連続して履かなければ

ずっと長く履けること。

 

手入れの仕方等。

 

たくさん靴についても

話をしてくれました。

 

優しかった、愛するご主人との

お話も。

 

 

 

それからまた職場が

変わった後もずっと

おばちゃまの所には

時々通っていました。

実はロンドンに来てからも

日本に一時帰国して

東京に寄った際に

時折、おばちゃまのお店に

足を運んでいました。

 

2年前に訪れた時は

おばちゃまのお店で

20年近く前に買った
ブーツを持って。

 

こちらで修理してもらっても

もう駄目で、修理をお願いしました。

 

おばちゃまはメーカーに出して

修理してもらっただけでなく、
それはもう驚くくらいに
ピカピカに磨き上げてくれて。

 

どれだけ靴を愛しているのかが

それを見ただけでもハッキリと。

 

残念ながら、そのブーツは

この冬、泣く泣く処分したのですが。。

 

 

 

「おばちゃまね、まだあと5年は

 やりたいと思っているの」と。

80歳になった時
(「大台に乗ったの」と)に
そう話していたおばちゃま。

あと数年は頑張ってくれるはず。

それまでお元気で
お店を続けていらっしゃることを

心から願っています。

 

満面の笑顔のおばちゃまとの

お喋り。

 

声まではっきりと思い出せます。

 

次回も東京での再会を

密かに楽しみにしているのです。

 

 

 


明日から月曜日まで

こちらはイースターでお休み。

しばらくブログの更新が
滞るかもしれません。

ご了承ください。




最後までお読みくださいまして

ありがとうございます。