数週間前の日曜日の夕方、Surreyにある村の教会のオルガンコンサートに行ってきました。


主人の亡くなったお父様がこちらの村の一画を描いた絵葉書を持っていて、それがまさにこの教会とその周りを囲む家々。


主人はこの絵葉書を本の栞として使用しています。


絵葉書で描かれた時とそこまで変わっていなくて、昔ながらの世界が残っている感じです。


写真に車が写り込んでいるのがちょっと残念ですが。。。


教会は改築中で、写真としてはどうだろう?と思ったので、今回は撮りませんでした。


北ロンドンに住んでいた時には教会でのオルガンコンサート、大きなホールでのオルガンコンサート、結構行きました。でも教会で聴くオルガンの音は特別なものがあります。


今回はとてもお天気もよく、コンサートが始っても入り口は開けたままで、周りの自然音も入ってきましたが(車は通らないので)、それがとっても心地よくて。


オルガンコンサートだけでなく、美しい夏の終わりののどかな空気も一緒に楽しんできました。





実は40代半ばにして、車の免許を取り直すべく、車の運転の練習をこの8月から始めました。


20年以上前に日本で免許を取って以来の運転です。


郊外に3年前に引っ越す前はずっとロンドン市内に住んでいて、お義母さんから「運転はまたした方がいいわよ。取り直すなら早い方がいいし」と言われながらも、さしあたっての必要性がなかったので、そのままできていました。


でも、さすがにこちらに引っ越してからは公共の機関はバスと電車だけ。地下鉄も通っていないので、ちょっとした場所でも車がないと不便なことが色々とあります。


主人に「え?そこに行くなら、車で行ったらすぐだけど、公共機関を使うと変に迂回したルートで、すごく時間がかかるよ」「車運転した方がいいよ」等と散々言われていました。


そしてお義母さんは89歳にして、調子の悪い日は杖が必要ですが、車を運転するので、毎日出かけることが出来るのを目の当たりにしています。


お義母さんからも「Tomo、運転できると楽だし、一人であちこち自由に出れていいわよ。週末までJ(主人のこと)を待たなくたっていいし」と言われて、そうだなあと思っていました。


お義母さんだって今はこうやって出かけられているけれども、車に乗ることを諦めなくてはいけない時がくるかもしれませんし、そうすると私が運転できた方が絶対にいいなと。


でもこれがなかなか踏ん切りがつかなかったのです。


昨年、仮免(こちらは運転の練習をする際、日本と違って、教習所に行くのではなく、個人で教えている先生に習うか家族や知り合いに習うかで、練習する場合はこの仮免が必要)を申請し、受け取っていました。


そして練習する時には練習中という意味で、Learning Driverを意味するLプレート(磁石が裏に付いている)を車にペタリと貼りますが、それも購入済みだったにも関わらず。


理由は怖かったからです。


日本で免許を取った時は最初に就いた仕事が営業で車に乗る必要があって、仕方なく取ったのです。


幸い、数年は車に乗る必要がない所が訪問先だったため、運転は免れて、「そろそろ乗ってもらおうか」と言われた時にその仕事を辞めたので、そのまま運転するチャンスがないままでした。


それだけ長いブランクがあって、日本では教習所でわりと手取り足取り教えてもらった記憶もあり、その違いに恐れをなしていました。


教習所では車に乗る前にまずシュミレーションと称して、ゲームセンターに置いてあるような車のハンドルと目の前に画面が付いた機械があって、それでハンドルの使い方や、画面に映る指示を見ながら、何となく感覚を身に付けた記憶があります。


そして練習する車には助手席に「教官ブレーキ」が設置してあって。


でもこの国にはそんなものは存在しないようです。


乗ったことがなくても教習所がないので、教習所内に運転する場所というのがあった日本とは違い、いきなり路上で練習です。


それを考えると怖かったので、なかなか自分では「エイ」と動き出せずにいました。


とうとう見かねたお義母さんと主人のすぐ下の義妹がある日曜日の朝電話をかけてきて「今から車の運転の練習をしない?」と。


内心ドキッとしましたが、ここでやらなかったらいつやるのか?と思って、お願いすることにしました。


朝9時頃に迎えに来てくれて、義妹の車、Honda Jazz(日本ではHonda フィット)で練習を始めました。


二人からは「大丈夫、昔運転したことがあったなら、絶対身体は覚えているから」という励ましは受けたものの、最初の3回ぐらいまでは全くもってその感覚がなく、全てが初めてのような感じでした。


助手席に義妹がそしてお義母さんが後部座席に座って、指示を出し、注意してくれたり。


運転の感覚が全く戻ってこない時に二人を乗せて運転することは内心、冷や汗タラリ。ちょっとのミスが。。。と思うとドキドキで、身体は緊張していました。


本当に有り難いことに義妹はとっても辛抱強くて、いい人なので、いつも落ち着いて、励ましてくれて、それにどれだけ救われたことか!


確かやっと4回目にして、乗っていた時の感覚が戻ってきたのです。「ああ、これかあ」と。


ただその後の2週間はお義母さんと二人の義妹はホリデーに出てしまい、主人と練習の予定でしたが、結局出来ずに久しぶりに臨んだ練習は先週の日曜日。


2週間空いたにも関わらず、身体はちゃんと感覚を覚えていてくれて、ホッとしました。


車に乗り始めるようになってから、教えてくれる二人に応える意味でも上達したいと思うようなって、主人が運転している時も主人のハンドルさばきや交差点、曲がり角での運転等をよく観察するようになりました。


何でもやろうと思ってもやってみないと何も始りませんね。


今回、私の背中を押してくれたお義母さんと義妹に感謝です。