日常のちょっとしたルーティーンを変えるだけで、
新しい出来事や人との出会いがあるということがよくあります。
先週、いつも歩くルートを特に意図もなく、
変えてみました。
すると以前何度か入ったことのあるお店で、
そこのご主人と初めて話をして、
この辺りに住む日本人の方達を
何人も知っているということを知りました。
その後、しばらく連絡を取っていなかった
ご近所のお友達に、バッタリ遭遇し
(こんなに近くても会わないものだと
お互い驚いていました)。
二人でフラリとカフェに入って、
しばしの近況報告を。
ルーティーンというのは
ある種の安心を与えてくれる半面、
こだわってしまうと
いつの間にか自分の生活が
小さくまとまってしまうことにもなります。
日々同じように過ごすのではなく、
少しの変化でも新しい世界の
呼び水となることを改めて認識した次第です。
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昨日のブログの続きです。
その当時の私は、知らない場所で、
日本で過ごしてきた日常からも切り離されて。
最初の一年近くはどう過ごしていいのか分からず、
気持ちだけはジタバタして。
狭い世界にはまっていたのかもしれません。
それから抜け出すきっかけになったのは、
私の後に半年ほど遅れて入ってきた
フラットメイトHさんの存在も挙げられます。
少し年上の彼女はその前にも一度
ロンドンに住んだことがあって。
ロンドンについては割合よく知っていました。
彼女のかつてのボーイフレンドはアメリカ人だったり。
日本ではその当時はまだ珍しかった
ゲストハウスでも暮らしていたこともある、
いわゆる典型的な日本人ではありませんでした。
そんな彼女からすると
私の行動範囲は狭く感じたようで。
彼女の知っているロンドンを
色々と紹介してくれました。
まだその時の私はイギリスが好きかどうかも
判断できないくらい、
この国のことはよく分かっていませんでしたが、
彼女は大のイギリス好き。
できるなら日本を離れて
ずっとこの国で暮らしたいと思っているような人でした。
そして日本では美大で学んだという
センスのある人。
ファッション関連の仕事に就いていたそうで、
イギリス独特の現代アートや
音楽をこよなく愛していました。
私とはちょっと違うタイプでしたが、
そこに面白みも感じていました。
ただその彼女でも
私がいきなり近所のコミュニティーセンターで
「サルサ」を習い始めたのには驚いたようでした。
「サルサ」を習おうと思ったきっかけは、
気軽にダンスを踊れないことを
恥ずかしく思ったことでした。
実はイギリスに来て
数ヵ月後に学校をあげて行った
ギリシャの島であった勉強会に参加した時のこと。
世界各地からの参加者全員が
最後に揃ったパーティーで、
皆でダンスを踊る機会があり、
全く踊れない自分に
「これはまずいな」と。
そして偶然、新しいことを習ってみようと思って、
図書館か何かで探した地域の情報から
「サルサ」を見つけて、飛びついたわけです。
確か、学生だった私は
参加費も無料でした。
集まったのは地元に住む女性ばかりで、
教えてくれた女性の先生は
「ここには男性がいないから、
週1回夜パブで教えているクラスには
男性も来るからいらっしゃい」と言われて、
そこにも通うようになりました。
ここで当時イギリス在住30年、
国際結婚されている
日本人のJさんとの出会いがあり。
今でもお付き合いが続いています。
そして日本の教育の枠にははまりきれず、
日本ではインターナショナルスクール、
その後は海外で教育を受けて。
当時、ロンドンの大学で
アートを教える仕事をしていたAちゃんと
彼女の男友達でカリビアン系のMと
出会ったのもそのパブでした。
これで一気にご近所に住む
お友達ができました。
そして「サルサ」も楽しくて、
すっかりとのめりこんでしまいました。
顔なじみの人が増えるにつれて
「あそこの教室行ってみた?」等の
情報交換もするようになり。
あちこちの教室(単発で参加出来る)に
足を運ぶようになって。
いつの間にかフットワークも
軽くなっていました。
ただし、ネイティブとの英語での会話も
期待していたのですが。。。
音楽が鳴り続ける、騒がしい場所での会話は
ノン・ネイティブの私には聞き取りが難しく、
英語の上達にはあまり繋がりませんでした。
でも間違いなく、その頃から
ロンドンの生活を楽しみ始めていました。