ジェームズ・ボンドは終わった。
ダニエル・ボンドは死んだ。 



※ネタバレ有
映画をこれから見る方は読まない方がいいです><
私の勝手な解釈の雑感です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


悲しくもこう言わざるを得ない読後感だった。
ダニエル・ボンドファンとして、降板の噂の果てに聞いた彼自身の続投の意向は嬉しい限りだったのに。
だがSPECTREを見終えた今、
自分なりの解釈としては、もうダニエル・クレイグの続投はないのではないかと思った。

 

 

 

 


ダニエル・ボンドの過去とダニエル・クレイグは対峙し、かつての恋人や師の死を乗り越え、敵に打ち勝ち、闇は終わりをつげたのだ。
同じ傷を持つ恋人との未来とともに。
そこに007の存在意義は消えてしまった。
はやる恋情に止められないセックスに溺れながら、笑顔がこぼれるシーンがあったり、彼はあきらかに変化し、人間らしくなった。
Mからの遺言を遂げることなく弾塊を引き抜いた彼に、もう007を名乗ることはできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

そんなラストだった。

ラブストーリーであればハッピーエンドといえるだろう。
だがこれがスパイ映画であるならば、アンハッピーエンド。

冒頭で死者の祭りが出てきたが、私にとってジェームズ・ボンドの死を祝う(ダニエル・ボンドがナンバーでなく人として生き直す)カーニバル作品となってしまった。



ダニエルクレイグの瞳の色が好きだった。
肌寒い国の静かな湖のような、もの哀しい目の色が好きだった。
どこかまもりたいと女に思わせる、哀しい笑顔が好きだった。


すみません、うまくまとまらない~
もう一回見返して、書きたいと思います。
往年の作品のオマージュや過去自己作品への関連性は随所に散りばめられていて、だからこその終焉に感じました。
(幼少期のエピソードが希薄だったりヴェスパーへの今の思いやスペクターの実像とか「え?え?」というシーンもまずまず多くて整理できてない・・・)

 

 


とっくりセーターの首のチクチクに神経質そうなQとか、ミッションインポッシブルで鉄仮面の殺し屋モローだったセドゥがキュートで驚いたとか、うれしい発見もあったのは確か!