がつく高級魚、のどぐろ。
日本海で主に獲れ、漁港で揚がったばかりののどぐろに出会えた時は歓喜の声を上げました!
魚好き、白身好きにとって究極の肴といっても過言ではない"のどぐろ"!
いろんな魚を家でさばいたり食べ歩いている私も、過去に三度くらいしか口にできていない幻のお魚です





その"のどぐろの専門店"が10/19銀座にオープンし、夢の"のどぐろ尽くし"が食べられるというので、ふるふると身を震わせて行ってまいりました!






のどぐろ専門店「銀座 中俣」

のどぐろ専門なんて贅沢な!!
「中俣」自体の支店としては4店舗目にあたるそうです。 






お店は東銀座のA1出口上がったら目の前!
地下に降りると、和風で落ち着く席が待っています。




ところで、"のどぐろ"をご存知ですか?
どんな魚かというと、喉の奥が真っ黒なことから「のどぐろ」と呼ばれ親しまれていますが、正しくは「アカムツ」と呼ばれる赤い魚です。

深海魚で目が退化しぎょろっとしていますが、とてもきれいな鱗をしているんですよ~♪





たんぱく質や脂肪分が多く、それで脂がのっていて旨みをたっぷり蓄えている魚です。






さっそくこれからさばくのどぐろを見せに来てくださいました。

ものすごく大きくて、身がまるまるとしていたのでびっくり!!

こんなに大きなのどぐろ、初めて見ました!





「中俣」で出されるのは、長崎県・対馬の「紅瞳」という品種だそう。
富山や島根など産地はありますが、こだわって食べ比べた結果、もっとも旨み・甘み・バランスの良いものが対馬の「紅瞳」だったというわけです。





オーダーしたのは、塩焼き・しゃぶしゃぶコース (8500円)。
すべてのどぐろ。のどぐろ専門店の冠を掲げるだけあって、のどぐろ尽くしのフルコースです

熱を入れたときの身のプリプリ感、焼き上がったときのふわふわ感を楽しむのがお薦めとのことで、脂がしっかりのった一人一本づけの300gの「のどぐろ」をいただいちゃいます!





みんなはビール、私は 生トマトサワー(580円)で、カンパイ!!






<季節の小鉢>万願寺唐辛子と鱈の白子の旨煮





焼くと意外と甘い万願寺唐辛子と、白子をやわらかくだしで煮たもの。




<お造り>のどぐろ刺身、薄造り 鮮魚五点盛り合わせ

 



5種は、青森大間のまぐろ中トロ、




北海道余市の朝〆牡丹海老、北海道根室の塩水うに。




そこにのどぐろの薄造りと、厚切り刺身が。
切り方を変えてあるのは、食感の違いを楽しむための贅沢な所作。
さすが白身魚のトロと呼ばれるだけはある、身の照り、つや。
のどぐろ以上の輝きの魚を私は知りません。




厚切りは弾力を楽しみながら、中俣オリジナルの九州の甘い刺身しょうゆでいただき、自家製ぽん酢は使わず、薄切りは甘さを噛みしめるため天日塩でいただきました。





んん~~Wハート 際立つ身の甘みWハート






跳ね返す弾力、むっちりと脂がのっています!





<焼物>のどぐろ塩焼き





ね、↑喉が黒いです(笑)。
さきほどのお刺身もおいしかったけれど、この日一番、感動したのはこの塩焼き!





皮をめくると、この通りじゅわわわーっとあふれ出すアツアツな透明な肉汁、いえのどぐろ汁。

脂が多ければ多いだけこぼれ出してきます
身はふわっふわで甘く、とろけちゃう。





さすが幻の魚、さすが錦織くんが「帰国したら一番に食べたい」と言っただけある魚!
誰か、ご飯持ってきて―――――――――!!








この極上の焼き魚に合わせてほしいと、お薦めされたのが本格芋焼酎「薩摩 桐野」鹿児島限定・黒麹仕込みの芋焼酎「養老伝説」
両方とも澄んでいながらもずしんと来る存在感の際立つ薩摩芋焼酎で、鹿児島限定酒がなぜお店に置かれているかというと、「のどぐろ 中俣」のオーナーさんのご実家、鹿児島・中俣酒造のお酒だから!







実はお店に入ったときからカウンターにあったこのラベルの丸十字紋が目に入り、島津家ご当主と一緒にゆかりの地めぐりもした私は、「島津紋じゃん!」と気になって仕方なかったのです。




どちらもきっと都内では「中俣」でしか飲めない。
稀少な魚を稀少な焼酎で嗜む。遠く鹿児島に思いを馳せながら・・・
これが旨すぎて幸せすぎて、酔わないわけがない!






飾り切りのイチョウに使われたさつまいもや、甘い九州醤油や、気づくと主張されないまでもお料理の端々に鹿児島スピリッツが脈々と流れている「中俣」だったのですね。

味わい深~いのです。






<揚げ物>名物さつま揚げ





ほら(笑)。薩摩揚げですもの^^

鹿児島で食べるさつま揚げはどこでも美味しかったことを思い出しました。
のどぐろ専門店らしくのどぐろを使った自家製さつま揚げは、すり身のきめが細かくてふわふわです。





<鍋物>のどぐろしゃぶしゃぶ




5時間かけてことこと煮出したのどぐろのだしは、丁寧にあくを取り続けて完成した手間のかかったもの。





まずはのどぐろだけを2回ほどしゃぶしゃぶ。
レアな状態の火の入り方で、特製ぽん酢だれでふわりといただきます。








あとはおかみさんがてきぱきと具材を入れたり取り分けてくださるのをワクワクと待ちました♪




そのままでよし! 焼いてよし! 揚げてもゆでてもよし!
のどぐろって、やっぱり魚の王様なんだなあWハート!!




<お食事>のどぐろだしの雑炊





最後のご飯は雑炊!
お出汁が効いておいしくて、ついつい白ワインを追加^^;




リースリングフォルテ





もともと大好きなのどぐろですが、専門店らしくお店の方のお話もためになって、ただ"おいしい"だけで終わらないお店。
「東京で唯一ここだけでは?」と思えるのどぐろ専門店を、ぜひみんなに体験してほしい~はぁはぁ!!
とにかくおもてなしも素晴らしく、帰り際はわざわざ、地上のビルの前までお見送りしてくれました。





お客として、たいせつにされていることを実感できるお店です。



のどぐろ専門 銀座 中俣居酒屋 / 東銀座駅銀座駅銀座一丁目駅
夜総合点★★★★ 4.4