鰻の旬はいつでしょう?
ご存知ですか?



土曜の丑の日前後で 「夏」 と応える方がほとんどではないでしょうか。
実は 「冬」 、なんですって。

夏バテを解消するために鰻でパワーを、という世間の流れになっていますが、バレンタインチョコやクリスマス商戦と同じように、メーカーによって操作された情報なのかもしれませんね(笑)。

本当のところは、寒い冬を乗り切るために脂をたくさんたくわえた鰻こそ身がおいしい時期。
冬を前にした 「今」 が一番おいしいといっても過言ではないのですから、これは今食べなきゃいつ食べるの?といったところです。





そんなわけで、食通のお友達に連れてきてもらったのが、「入谷鬼子母神門前のだや」。




知る人ぞ知る鰻の名店でのランチは、
いろんなうんちくを聞きながら、とっても美味なる時間がゆったり流れるひとときでした。




場所はというと、「入谷鬼子母神門前」というバス亭の向かい!
真向かいです。




お店に着き、店頭にずらっと並ぶ写真を見ていると・・・・うう! もう生唾が!!
11時半から15時のランチタイム(ラストオーダー14時半)はお得な丼ものも多く、こだわりの老舗の鰻料理をいただきたい!とこの日も私が行ったときには人垣ができていました。




創業は明治元年にさかのぼります。





もともとは「野田屋東庖会」とおっしゃる、鰻・川魚専門調理士を関東近郊の有名鰻料理店・日本料理店の店舗に派遣するエキスパートな団体さんだそうです。
現在も野田屋調理士紹介所として、100名もの調理士さんが在籍していらっしゃるとか。




また「のだや」さんとしては、根岸でうなぎ店を営業されていたものの、建物の老築化により一旦休業。
ここ入谷鬼子母神前に新たに軒を移し、「入谷鬼子母神門前 のだや」として再開業する運びとなったそうです。
新しい店構えながら、風格を漂わせる重厚感にはそんな深い理由と歴史があったのですね~。





芸能人もご用達? 横にある通用口からささっと入り、本日は奥のお部屋でいただくことにしました。


 



しっぽり、という言葉がぴったりな奥の離れにはのだやさんの裏梅の家紋が正面に。
たまには雰囲気を出してソソと離れにこもってみましょうか♡




前菜は、 
鰻の西京焼き  海老  栗と銀杏


美しい盛りでテンション上がります♪




うざく 1300円

職人技で薄く薄~くかつら剥きされたきゅうりでうなぎを巻き、爽やかなお酢でまとめられています。




食感よく、この暑さ残る季節にさっぱりした味がやはりうれしい。



実は店長さんお薦めだという、すごーく気になるものを注文したので、ソワソワ・・・w
しばらくすると運ばれてきました!





来たー♪ 
こちらが限定で、見つけたときだけの幻のうな肝重「うな太郎」! 3500円 吸い物とお新香つきです。
こちらが本当にスゴイ!
舞台の左右に 肝の花道。




圧巻過ぎてふたを開けたとたんの肝の縦列駐車に、大興奮しちゃった( ゚Д゚)
一匹からもちろん一個しか取れない貴重な鰻の肝を、ずらっと並べに並べたその肝の数は13~4匹ぶん!
看板に「肝、あります」と見つけたとき、のだやFacebookで見かけたら、即オーダーですよ!






もちろん、真ん中の蒲焼きも柔らか~しっとりの厚みで美味な味わいのは言わずもがなですが、
やっぱり「うな太郎」のキモは、香ばしくって味わい深い肝焼きの怒涛なるその量!




「ひかえーおろー!w」とでも言いたくなる、大人のうな重「うな太郎」。
ちなみにお米は山形のつや姫を。
大粒でつやがあり、水分を含みすぎない炊き上がりのお米が鰻のたれと合うのだとか。




焼きめの香ばしさのあとに、たれの沁み込んだ肝のコクのあるうまみがきて、さらに遠くから肝らしいほろ苦さが駆け寄ってくる。
頬がキュッとうなるほどの肝焼きのおいしさ!
内臓を旨いと思えるようになると、オトナの贅沢を感じますね。
気付くと、珍しさから縦に肝だけをつまみ食べ進んでおりました(笑)。




でざーとは季節のフルーツ♡

鰻はビタミンA、B1、 B2、D、EやDHA、EPA、 ミネラル(鉄、亜鉛、カルシウム)など、栄養が豊富なところは知られていますが、唯一含まれないビタミンが、ビタミンC。
そのビタミンCを補う意味もあって最後はフルーツで〆るのがいいそうです。
さっぱりしておいしかった♪



鰻にはさばきかたはもちろんのこと、焼きかた、火の起こし、あおぎ、
伝統とワザが生き、伝承されていくのだそうです。




関東風の蒲焼を焼くときは、素焼きし蒸した鰻を、炭に灰をかけて柔らかな火で。
ひつまぶしの鰻はむき出しの1,000℃の炭で生から一気に。
その両方を同時に焼ける名人が、ここ「入谷鬼子母神門前のだや」さんにはいらっしゃいました。
(この日の焼き師・富田さんがそうでした!)
あと、放生会などのお話もうかがったり。




季節感を大事にし、彩りを大事にし、
四季のある日本を愛で。


食べることはいのちをいただき愛おしむこと。
そう、再認識させてくれた、鰻屋さんでした。




入谷鬼子母神門前のだやうなぎ / 入谷駅鶯谷駅上野駅
昼総合点★★★★ 4.0



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