民話や伝説がいまだ根付くまち、遠野―――。
佐々木喜善が話す地元に言い伝わる物語を、柳田國男が記した説話集「遠野物語」が、発刊100周年のメモリアルだということで、ずっと気になっていた遠野にこの夏行って来ました。
余談:道の駅でご当地ヒーロー「煎ベイジャー」を発見!
どこにでもいるんだぁ。ご当地ヒーロー♪
前回はこちら→遠野STORY①
よく言えば昔ながらの農村でのどか・・・でも遠野に足を踏み入れると、なんていうか・・・ただならぬ空気があるのは確かです。
それがどんなっていうと・・・何て言っていいか難しい。
得体の知れない、何か。うーん
私は目に見えないもの? 幽霊も宇宙人も宗教も信じないんだけどね(;^_^A
ちなみにこちら↑は鹿踊(ししおどり)といって、9月の花巻まつりに登場する岩手県指定の無形民俗文化財。
悪霊退散、世の平安を祈願する舞なんだそう。
由来は空也上人が死んだ一匹の鹿を供養したことから発起したようですが・・・・・・
怖い・・・・
個人的にごっつー怖い・・・!
遠野に行く数日前、花巻空港に義弟夫婦を迎えに行ったとき、空港ロビーで歓迎の鹿踊に囲まれたちゅーたは号泣したそうな
頭が鹿で体は人――― 唄を歌い、太鼓を打ち鳴らしながらの異形の使いの乱舞。
こっちのほうが「悪霊退散!」って言いそうになります・・・。
「悪いゴはいねがー~!!」
の秋田のナマハゲも怖いし、東北の郷土文化はちょいとトラウマになってしまいそう
で、道の駅のあとはビルワリー? 地ビール工場があるらしいので行きたかったんですが、どうもルート外ということで、とりあえず遠野らしいスポットと、私が何より見たかったカッパの聖地へ行くことに。
岩手の市街地から遠野へ行くのはちょっと遠いです。
遠いし見たい場所が点在しているしで、やっぱりマイカーがベストかなぁ。
遠野駅からはレンタルサイクルがあるみたいなのですが、道路を見ているとなかなかアップダウン激しそう
旅行へ行くとレンタサイクルで巡ることをまず考える私ですが、山道の寂しさとアップダウンでまずそれは撤回して。
まずは基本的な「伝承園」へ行くコース。
この地区あちこちに見受けられる、この馬↑が実は隠れ重要ポイントな気がします。
道にもあちこち馬が・・・。神聖なもの? 結界なの? 魔除け?
やっぱり空おそろしい雰囲気で、謎は深まーる☆
伝承館の中には、遠野地方の農家のたたずまいと暮らしぶりを再現した建物が幾棟か。
国の重要文化財の曲り家「菊地家」や、遠野物語の作者、佐々木喜善の関連書物をこじんありと展示した「佐々木喜善博物館」などがあります。
屋根の上に苔むして、草木も生え、花までも!
下から覗くと、萱葺き屋根はこんな厚みがあって驚きました
保温性は優れていそうだけど、耐久性と耐火性はどうなんだろう? 手入れ、大変そう。
遠野のゆるキャラ、河童の「カリンちゃん」に遭遇!
横顔の出っ歯なフォルム、どうしても他人とは思えない親近感が・・・ウッ・°・(ノД`)・°・
お約束のように、河童の足跡やう○ちが演出としてそこかしこに・・・
昔の五右衛門風呂。
「雲隠」ってお手洗いのことです。
さすがに写真は取りませんでしたが、板の上に座り、紐を持って用を足したそうな☆
伝承園の中心には「御蚕神堂」という建物があって、昔、蚕を崇めながら育てた名残を垣間見れたり、千体のオシラサマ(?)が展示されているそうで入ってみましたが・・・
灯りが乏しくて怖いっすー(´□`。)
で、東北の民話で有名な座敷わらし発祥の地ということで、説明文の看板を取ろうとしたら―――・・・
わかります?
何度カメラを構えても、看板中央下のほうに顔認識シャッターが勝手に働いてしまうのよ~~!
なぜ? なぜ?! これを書いてる今、真夜中で・・・私すっごい怖いんですけど、皆さんは大丈夫かしら・・・
でも座敷わらしは土蔵や奥座敷に棲みついて、その家にしあわせをもたらすという神童。
遠野を訪れた人についていくこともあるんだそうだし・・・それならばぜひとも我が家に・・・(^人^)
ところが、その奥に続く、オシラサマと呼ばれる祈祷?室が・・・・
ますますすっごい怖くって!!
オシラサマは、その昔、馬を飼っていた家の娘が馬と恋に落ちてしまい(その時点ですでにホラー)、それを知った娘の父親が怒り狂って馬の首を落として殺し木に吊るして見せしめにしたそうな。
それを悲観した娘も自死、二人で天にのぼったという、遠野物語として言い伝わっている馬の神様です。
木でできた千体の人形に参拝者の病気の治癒祈願など筆で書かれた札、祈祷した着物がかけられて飾られており、威圧感が半端ない・・・
二千の目に見つめられている視線を感じるんです・・・(;´Д`)ノ!!
温度は高く感じるし、嫌な冷や汗は出てくるしで、長居できずに退室してしまいました。
遠野の佐々木喜善の話をゲゲゲの鬼太郎でおなじみ、民俗学の柳田国男が伝え書きした遠野物語。
原稿・・・レプリカかな? 現物?
ゆかりのある詩人や著名人との関係図もあって、興味深かったです。
神隠しや座敷わらしといった東北の民話も紹介されています。
次は期待のカッパ淵へ向かいます♪
遠野はやっぱり、思っていた通りの不思議な世界・・・。
ちょっと夢見の悪いほうの、夢の世界。
通りゃんせにもかごめかごめにも、日本の独特の文化の背景に、裏の意味があると言われていますよね。
グリム童話やアンデルセンとは気質の違う不気味さが。
―――とはいえ、その不可思議なワンダーランドはまあ嫌いではない(笑)。むしろ好き系だったりします。
幽霊も宗教も信じてはいないのです。
お化けも神様も見たことがないからね。
でもなんだかわからないけど不穏な感じ。そういう奇妙な「?」が気になるのだ。
↑良かったら応援してください♪