中国ドラマ「王女未央」が終わってしまいました。BS11ありがとう...
少し前に観終えていましたが、その興奮冷めやらず、未だに心は未央、満々、心にいつも、未央の歌が流れます。
全54話。こんなにも面白く飽きずに観られたドラマも珍しいです。ほんっっっとに面白かったです。多くの、中国ドラマにノリノリの今でも、やっぱり駄目なものは駄目。それらを遥かに凌駕して満ち足りたドラマでした。
長い旅でした。終わりは切なさ残るものでしたが、それでも、至福が残ります。
北涼で天真爛漫に育った馮心児(ふうしんじ)は、幸せな日々を送っていたが、ある日の突然の北魏の襲来によって国を追われてしまいます。両親を失い、祖母をも目の前で殺された。
馮心児は悲しみに暮れながら、さ迷っていました。そこに現れたのは北魏の李未央(りびおう)。彼女は北魏の宦官、李蕭然(りしょうぜん)の娘でしたが、母の身分が低かった為に、田舎町でひっそりと育てられていました。ろくな待遇も教育も受けてはいなかったが、彼女は良き心を失わず育っていました。
優しき未央は、馮心児を匿います。
ふたりは穏やかなひと時を過ごしますが、未央が李家に入ることに成っていた日が来ようとした時、刺客が現れ、馮心児が暗殺者を返り討ちにするも、未央は殺されてしまいます。
未央は馮心児に「母のことを頼みたい」と残して絶命。馮心児は未央の思いを受け取ることを約束します。更に李家が北魏の宦官の家と知ると、馮心児は自らを未央とし、復讐の炎を燃やし、李家へと乗り込んで行く...
李家への道中。また新たな刺客が未央を襲います。扉に閂を掛けられ、宿に火をつけられて、未央は侍女諸とも火に巻かれてしまいます。
そこに居合わせた旅人は自らの命を省みず、火に飛び込み、未央の命を救いだします。
彼こそ、北魏の太子、拓跋濬(たくばつしゅん)でした。
未央は火に巻かれる中、命を掛けてふたりの侍女を逃がしていました。その為、ふたりの侍女、白芷(びゃくし)と紫煙(しえん)は未央に恩義を感じ、永遠の忠義を誓います。
未央は李家に辿り着くと正門から入れないと告げられ、どれだけ卑下されているかと実感します。主、李蕭然も歓迎はしませんでした。
未央は、本物未央の母、七姨娘(しちいじょう)に会うために手を尽くしますが、李家正妻の叱雲柔(しつうんじゅう)によって会うことを許されませんでした。その娘、李長楽(りちょうらく)と長男、李敏峰(りびんほう)による敵意も想像を超えていました。また、李敏峰は両親の仇でした。
未央は彼らによって、ことあるごとに罪を擦り付けられ、命を狙われることも。
また、叱雲柔こそ、本物未央を殺した張本人でした。未央は敵を見定めます。
そんな中、未央は養子であることで不遇の扱いを受けていた李敏徳(りびんとく)と心を交わします。また、やはり李長楽に虐げられていた次女の李常茹(りじょうじょ)とも、強い姉妹の絆を築くように成りました。
しかし、どれだけ未央が叱雲柔らの策略を巧みに交わし、時に力を奮っても、彼等の謀は予想を上回る狡猾さで、未央を死の淵へ幾度と無く追いやります。
それを救うのは拓跋濬。時には偶然、時には想いに耐えられず駆け付けた拓跋濬が、未央に課せられた苦難を解き放ちます。
拓跋濬は、国の難題を解決する事を何より願っていましたが、利発で真っ直ぐな未央に会う度に惹かれ、寄り添うように李家に入り浸るように成ります。
しかし未央にとって親の仇である魏の王、太武帝、更にその息子たる拓跋濬を受け入れるのは難しく、沸き立つ葛藤に悩んでいました。そうとも知らない拓跋濬は未央への想いを募らせ、ことあるごとに未央を助けます。
そうして未央も少しずつ拓跋濬に心を許して行くのでした。
それを喜ばないのは叱雲柔の娘、李長楽。彼女は幼い頃に拓跋濬と約束した結婚の約束を胸に、その成就を心から願っていました。
「私達は結ばれる運命... それを邪魔する未央、許せない」
未央はそんな長楽らの策略を常に巧みな知恵で交わしていきます。しかし叱雲柔と李敏峰による敵意は、長楽を加えて熾烈を極め、更に李敏峰に唆され、愛を理由に未央を裏切ってしまう侍女の紫煙...
しかし絶対の危機にも未央の叡知は冴え、逸る李敏峰は失策を重ね、罪を問われることに。裏切った侍女の紫煙は李敏峰の側室となるが、李敏峰による度重なる暴力の末、命を落としてしまいます。
未央は怒りをも力に、更なる機知で李敏峰を追放します。
強敵を追いやった未央でしたが、李長楽による更なる攻撃は姑息かつ卑劣なもので、未央は拓跋濬をも巻き込んで危険に落としてしまいます。
しかし、未央がどんなに離れようとも、拓跋濬は未央を裏切らず、常に想い、助けるためにはどんな手段をも厭いません。
それがふたりの心を益々、近付け、結び付けていきます。
また、その頃、拓跋濬の叔父、南安王こと拓跋余(たくばつよ)に幼い頃から想い寄せる未央の義妹、李常茹は、拓跋余が未央に興味を抱いている事を知ると、どうすれば良いのか...と悩み、侍女の唆しを力に未央を敵視するように成ります。
拓跋余は幼い頃に父の彼に対する扱いが酷く、暗所閉所に恐怖を感じるように成っていました。それが彼のアキレス腱。皇帝の後継ぎとなる野心への唯一の壁でした。
その頃、北魏は南方、宋国と牽制状態に有りましたが、長く続いた飢饉の影響で戦争に耐えられない恐れを感じていました。
太武帝は宋との関係悪化を避けようと政略結婚を画策。それに未央が選ばれてしまいます。
しかし、宋は自作自演の婚姻不成立を理由に北魏に攻め込もうと計画していました。拓跋余は未央の護衛に就きますが、その謀に巻き込まれ、未央とふたり、廃屋に逃げ込みます。身を隠す中、暗所閉所に置かれた拓跋余は狂乱状態に。しかし、未央が彼の傍らでその手を握りしめると、拓跋余は落ち着きを取り戻します。
当時は欲程度だった拓跋余の未央への執着でしたが、より未央への執着を強め、故に拓跋濬と今まで以上に強い対立関係を引き起こしてしまいます。
しかし拓跋濬が未央を守れば李長楽が、拓跋余が未央を守れば李常茹が、未央を追い詰めると言う最悪の状態に。
そして拓跋濬の母、太子妃を未央が殺害する事件が発生してしまいます。当然、未央が殺す訳は有りません。それは未央に変貌術で化けた李長楽でした。
そして、未央は処刑される事態に陥ります。
拓跋濬は未央を守ろうとし過ぎて、太武帝からの信頼を失ってしまい、彼女を助けられません。彼は決断し、拓跋余に処刑停止を太武帝に乞うてもらう事を頼みます。
拓跋余は、拓跋濬に未央から手を引き、李長楽と婚姻する事を条件に、未央を救うことを確約します。拓跋余は降ってきた得を最大限に利用し、拓跋濬と未央の絆を引き裂きます。
未央は救われながらも奴婢の身に落とされます。そして拓跋濬は李長楽と婚姻、拓跋濬は宮廷に李長楽を迎え、当て付けのように未央を卑下するような態度を取ります。
更に李長楽と李常茹による攻撃は止むことは無く、彼女たちのいさかいは、宮廷をも巻き込んでいきます。
しかし、将軍、叱雲南(しつうんなん)が自らの保身のために北涼を攻めた事が分かり、流刑。叱雲家は没落してしまいます。また、未央の北涼時代からの従者、君桃(くんとう)は、未央と合流するも、父を殺された恨みを晴らそうと、叱雲南の殺害を計画、諸とも行方不明に成ってしまいます。
更に、李常茹の謀を察知した未央の侍女、白芷は、証拠探しをし、逆に李常茹に殺されてしまいます。
数少ない信頼する友を失った未央は、絶望に駆られ、死をも覚悟してしまいます。しかし彼女には拓跋濬の叔母、拓跋迪(たくばつてき)が寄り添い、その献身な支えに未央は精気を取り戻します。更に拓跋濬は、未央に拓跋余との取り引きを告白。拓跋余の弱みを掴むために演技をしていたと伝えます。
またその頃、李敏徳が実は隣国、柔然の王子だった事から、彼は未央を救うために柔然の助けを借りたため、国に帰っていました。そして、彼は柔然の使節団として北魏へやって来ます。更に行方不明だった君桃も柔然に救われていました。
そうして未央はまた、たくさんの仲間を傍らに、巨悪に立ち向かう事に成ります。
しかし叱雲南も拓跋余に救われていて、その恩と、叱雲家再興を画策します。
叱雲南は北涼の武器を用い、ある宦官の家を襲撃、実はそこに拓跋濬の亡き父が拓跋余に嵌められた証拠が有ったのでした。
拓跋濬はその噂を聞き付け、必死でそれを探します。また未央はなすり付けられた北涼残党への冤罪の証拠を探します。
更に柔然の安楽王女暗殺事件、李敏徳によるスパイ事件、未央毒殺事件...
次々と事件は続き、そしてそれは魏王朝を揺るがす大事へと...
...はあ...もう息をするのを忘れるほどの充実感でした。
全編クライマックス、更に真のクライマックスはまた更に緊張感に溢れるものでした。
私は第二話の時、拓跋余を演じたヴァネス・ウーを台湾版"花より男子"「流星花園」で知っていたので、彼が頑張っているのかな...くらいで覗き見しました。すると、不遇に落ちた馮心児が未央に救われ、その義理と自らの復讐心で李家に乗り込んで...
そんな件りがあまりに衝撃的で先が気になって仕方がありませんでした。慌ててネットで中国語字幕のみの第一話を観たくらいです。
また、侍女、白芷らによる「命を救ってくれたことに心から感謝します。だから私達は生涯、未央様に忠誠を誓います」...裏切りといさかいと...そんなものばかりの歴史ドラマに、風穴を空けられたような気がしました。
未央はそれからもずっと白芷は勿論、李敏徳、拓跋濬、一時的には李常茹、君桃、皇女の 拓跋迪、等々...安楽王女まで、未央の誠実さに惹かれ、彼女を支えていきます。
敵がその力を奮う度、未央は彼等を巻き込まないよう努めますが、故に彼等は未央の苦しみに胸を痛め、次は全力で、時には自らの命をも賭けて、未央を救おうとします。
だからこそ未央は北涼滅亡の恨みを少しずつ捨てて、ただ未央として生きることを受け入れていきます。
彼女は全ての人に労りを持って接し、彼等の為に成ると信じるならば、躊躇いませんでした。
そんな思いは本物未央の母、七姨娘にも伝わり、実子未央では無いと知りながらも、彼女は我が娘と受け入れます。
この七姨娘、最後の最後まで、どんな時でも恐れること無く未央を案じ、支え、その不遇に涙します。
しかし、ちょっと気になったのは、李家の祖母。未央は母同様、いえ、母以上に祖母と親しみ労って日々を過ごしました。しかし後に未央が実は馮心児であることを知ることに成ります。またその直後に李長楽による婚儀が行われることに成るのですが、当然、李長楽は未央をあからさまに虐げますが、傍らの祖母は気にもしません。それどころか長楽万歳状態。また、主、李蕭然も未央を卑下しますが、祖母は未央を無視。...え~!...失望でした。
しかし一方の未央は祖母への愛を躊躇うことは有りません。常にその身を案じ、末には宮廷に招き、祖母を母と共に称号を賜らせます。
... 悪い人では無いのですが...序盤は非力ながらも体当たりで未央を守ろうとしてくれましたし...でも時折見せる、大事な時の"静観"が気になって、また更に未央がどツボの時に冷たい態度を見せたようで、ガッカリさせられてしまいました。
それも、母の未央愛が凄過ぎるからです。未央が叱雲柔の策略で、道士に厄払いのムチ打ちを受けている時、自らは病み上がりのふらふら状態なのに、未央の盾と成り、言葉通り身を呈して守ろうとします。
また、その時の叱雲側のしたり顔ったら、まあ憎らしい。...本作も他のドラマに違わず、そう言う権力と愛憎を基にした争いが一族を泥沼に落として行きます。
非常に壮絶。時代も有って、理不尽なほどの不幸を未央に課せていきます。
また毒が強烈で、CSIとか居ませんから、全く証拠が残りません。例え何かが残っていても、それは容易くこじつけられたり、また悪の悪知恵に利用されてしまいます。
真っ当、正直はただ損をする。
だから未央も負けてはいません。その信念は誠実に、悪に向き合う時はしっかり策略めいてやっつけてやります。
まあ、それでも足らぬこと、抜かることの多い未央なのですが、こここそ、前述の魅力、彼女には、たくさんの友が居ます。

拓跋濬。何よりこの人。未央にとって恨みをぶつける相手。しかし未央にどれだけ顔を背かれても、ただただ守ろうとし、敵の刃に傷付く拓跋濬...未央はどうしたら良いものか分からなくなります。更に未央が悩み、悲しみ、心を潰そうとする時、拓跋濬は現れ、未央の為に優しき態度で接し、言葉を残し、笑わせてくれて、また、ささやかな贈り物を残します。
後に、北涼滅亡の首謀者とその理由が分かり、それが拓跋濬とは関係無いと知ると、もう未央の胸に溢れた想いは止まりません。
...ううう...長い長い不遇が晴れて結実を...
とも行きません。
敵の魔の手はそう容易くは未央を幸せにはしません。
叱雲南、この人は非常に厄介で、またしぶとく強い。
幾つもの策略と戦いが、作品を盛り上げます。
本作では未央以外の幾つかの愛も見所でした。
李敏徳は義姉弟を超えた愛を、未央に抱くように成ります。その為に例え自らを追い詰めても、未央を救うために命を賭けることも。
しかし未央はその支えまでも力にして、拓跋濬との縁を深めていきます。苦しいけれど、未央はいつでも優しかった。自分の育ての母、周雪梅が叱雲柔に殺された時も、未央は全力で看病しその悲しみを共に嘆いてくれた。
だから。彼は拓跋濬をも守ります。
そんな李敏徳にもささやかな縁が。拓跋濬の叔母、拓跋迪です。彼女は初めは男装して現れたので李敏徳も邪険に扱いました。しかし皇女と知り、距離を置き始めると、拓跋迪は「変わるな。今までと同じように接してくれ」と涙ながらに懇願します。更に李敏徳の為に全力を尽くし、彼の愛する未央を「敏徳の愛する人を、私が守る」とばかりに愛を尽くします。
未央が奴婢と成った頃は完全に孤立した未央の最大の助けは拓跋迪でした。
また、李敏徳が様々なトラブルに苛まれると、自らの立場を危うくしようとも彼の救いと成り、また命をも投げ出して彼を守ります。
彼女の一途で全力の想いは全く揺らぐ事は無く、ちょっと甘ったるい声で子供っぽい風貌もあり、最初は癌かと思いましたが、その献身さは超絶で未央までも救ってくれると、もう、感謝感謝でしか有りませんでした。
更に君桃と拓跋濬の付き人の承徳も、立場の問題から、戦いの中での敬意を超える縁は得られず、なかなか焦れる関係に。
しかしこちらも承徳が君桃の傍らで倒れた時から、君桃は怒りや大義優先だった自分を省みるように成ります。そうして繋がる心は、非常に愛らしく...でも甘ったるい...。まあ、最終回まで溜め込んでの愛の結実なので許しましょう。
拓跋迪も承徳も、正直、コメディパート専門だと思いましたが、なかなかの大活躍で、泣かせてもくれました。
無駄の無い人物配分が素晴らしい。
ドラマも人情たっぷり、陰謀たっぷり、アクションたっぷり、愛の積み重ねも単純には行きません。互いを労り、思い遣るからこそ、素直には思いを口にさえ出来ません。
もう焦れて焦れて堪りませんでした。
あえて言うなら、ちょっと意地悪い悪の謀がしつこ過ぎかなあ。また悪はほぼ裁かれず、また懲りな過ぎ。善側の「変わってくれ」との思いをさっぱり鑑みず、自分がした謀が跳ね返る度に、ただ「未央、恨み晴らさで置くべきか」と成るのはちょっとコメディっぽいくらいでした。
しかし、同じく面倒娘、李常茹も悪辣な後味ばかりが残りましたが、姉の李長楽の下で生き残る為の処世方法が謀でしか無くて、未央が自身の大願の成就の為の邪魔となると、そう言う謀でしか防ぐ方法を知らない... そんな哀れな子なのだと思いました。
また、彼女の周りには「一番に成りなさい」とばかりに唆す母と侍女しか居らず、心の底では嬉しかった姉との時間を「それでいい」と出来なくされてしまった、そんな不幸な子なのだと思います。
それから、何より最大の面倒は変貌術。「ルパン三世」の顔面に張り付けるやつです。あれを時代劇でリスク無くやってしまいます。ちょっとしたことなら可愛いものですが、皇太妃暗殺に使われてしまうと...さすがに...
せめて表情が死人のよう、耐久時間が短い、話せばバレる、くらいはリスキーにして欲しかったです。
でも、これら全て、全く気にならないほど面白い...
う~ん...変貌術だけは、ちょっとやり過ぎ。ドラマ「花不棄」の時は声を出せない人物として成り代わり、声を出して「私だと分かるだろう?」としたので、せめてそのくらいの欠点は有って欲しかったです。
主演、未央を演じたティファニー・タンは凛とした演技で未央の運命に立ち向かう姿をしっかり魅せてくれました。
拓跋濬を演じたルオ・チンはまた揺るがない愛を最後まで貫き、また同時に非常に愛らしく演じました。
私のお気に入りは、主演ふたりは勿論、みんななのですが、あえて、李常茹を演じたマオ・シャオトンと白芷を演じたムー・ユェエン、そして李敏徳を演じたリャン・ジェンルンを挙げておきます。
ムー・ユェエンはティファニー・タン主演の「あなたを見つけたい」や「燕雲台」にも出演していて、「あなたを見つけたい」でもティファニー・タンに寄り添う親友を愛らしく演じていました。
マオ・シャオトンも「シンデレラはオンライン中」で、そのムー・ユェエンの演じたキャラに似た役回りを演じ、非常に可愛らしかったです。「未央」では後半の躊躇い無い暴挙と失楽がちょっと痛ましかったので、こちらの役は、より魅力を振り撒いています。
リャン・ジェンルンは映画「幽离传说(幽離伝説?)」で悪霊を倒すために手を尽くす皇子を演じました。ちょっと皇子役には風貌幼く思いましたが、大きくなりましたなあ... と息子を見守る目で楽しんでしまいました。
ちょっとチープな映画でしたが、Youtubeで中国語字幕で観られます。何を言っているのかさっぱりでしたが、武俠ものなのでそれなりに楽しめました。
「王女未央」、史上最高のドラマでした。
もうしばらく、脳内"未央"状態で過ごしてしまいそうです...
おまけで中国ドラマあるある~。
1、男装すると基本、男にしか見られません。肌がツルツルだろうが、声が高かろうが、基本、バレません。逆も割合、有り。
未央と君桃も第一話で散歩中、男装してました。
2、刀で刺されても切られても、死なない時は回復可能。時にはどう見ても心臓刺されても回復瞬く間に...どうしても治せないと診断されても高級人参などの秘薬系で治してしまうことも。
3、毒、極度の疲労、超絶なショック...等により、溜めて溜めてここぞの限界時に血を吐きます。気持ち良いほど吐き散らしてくれます。
何度も観ると、あまりに見事で笑えます。:p
4、その毒、針で治ります。時折、特別な薬でしか治せないことも。基本、毒は脈診で毒の質まで当てちゃいます。
5、飛びます。正確には跳びます。「マトリックス」並みの、反りながら後方滑りなんて奇妙な技もよく見ます。
なかなか見事なのですが、出来ること出来ないことの度合いがよく分からなくなります...
6、結婚は親が決めるもの。基本、結婚は親、もしくは家長が勝手に相手と話して決めてしまいます。子供は家同士が繋がる駒でしかないようです。それは神や神仙も同じ。ただし離婚は可能です。恥とは思われますが...
7、名前は親しくなると繰り返します。「運命の桃花」でも神仙が愛する黙に「黙黙」と呼んでいました。その言い方は敬称などにも有り、時代劇や地方では、母を"娘"と呼ぶそうで「娘娘(ニャンニャン)」と呼びます。ティファニー・タンが言うと、アニメキャラっぽい可愛らしさで、萌えます。:p
8、サンザシ飴。町ではよく見掛けられ、藁の束?に挿したお団子のような串刺しのかたちで売られます。りんご飴のような、サンザシの実を水飴で仕上げたお菓子のようです。甘くて美味しいそうです。
まだまだもっと面白い"中国ドラマあるある"は有ります。そう言うことを見つけ、笑いながら観るのも楽しみであり、愛着ひとしおの要素です。
まあ...なかなか死なないあたりは時折、失笑しますけれど...
"死"が軽くなるので...
それでも泣くシーンには泣いちゃうから、参っちゃう...
☆タイBLと「王女未央」に偏り過ぎて、途中保留にしていた「新・白蛇伝」を再開しています。これがまた味わい深く面白い。
こちらも変わらず悪の謀が非常にしつこい。
またその悪が、裁かれず、許され続けてしまう展開にゲンナリ...。
現在、終盤。主人公たちが悪辣な如意にハッキリものを言うように成り、ちょっと安心していましたが、まだまだ如意は挫けません...
如意、自分に呪いが跳ね返ったのを悲観し、悔やんで思い切った行動をしましたが、どうせなら主人公たちに降りかかった"噂"と言う難題を解いてから逝って欲しかった...逝ったのかな?まだ分かりません。
こちらは非常に幻想的映像が美しく、VFXこそイマイチでも、それを超える神秘性に惹かれまくりです。
アイドルに詳しい方は彼女を別方面からご存じかもしれません。上海48の鞠婧禕、ジュー・ジンイーです。ちょっとおとなしめですが、非常に繊細な演技を披露しています。
以前書きましたが、「新・白蛇伝」の私的注目点は、シャオ・イェン。白蛇に寄り添う青蛇こと小青(ショウチン)が超絶可愛いです。人を愛してしまいましたが、結ばれたのに、彼を守るために彼の記憶を消しました。その時の悲しむ青蛇は、胸に突き刺さるほど悲しく、溢れる涙を誘います。
"異質の愛"を描く本作は、トランスジェンダーなど、社会から"普通"と称されない者には100倍、堪りません。
... たっぷり泣かせて貰いましたですヨ~。
(*T^T)。
気づけば梅雨に入っていたようで、湿気より寒さが厳しいです。風邪をひきそうに成りました。体には気を付けてください。
今日も曇り空。紫陽花もそろそろ終わりかなあ...