私達の未来への警鐘。そう、ディープブルー2です。いえ、ターミネーターです。 | まりのブログ

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性同一性障害者の私が、思いのままに生きるために頑張って生きてます。
性別適合手術をしてから2年になりました。
私はトランスジェンダーとして誇りを持って生きてます

こんなに暑く、こんなにウィルスに苦しめられる毎日。人類の未来はどうなるのか...
なんて考えてしまう今日このごろ。
なのでビッグタイトルらしくないビッグタイトル、低予算から始まった奇跡の大作シリーズ最新作を。 
「ターミネーター、ニューフェイト」
ダニエラは弟ディエゴ、そして父と仲睦まじく日々を送っていた。
いつもと変わらぬ、ある日。いつもと同じ朝、いつもと同じ仕事場...
しかし。父が仕事場にやって来た。昼食を持っていくのを忘れたろう、と言う。
そして、父は銃で撃たれた。
父を撃った警備員の女はこう口にする。
「こいつはお父さんじゃない。あなたを殺すために送られてきたターミネーター。一緒に来なさい、でないと30秒であなたは殺される!」
吹き飛んだ父の顔には黒い骨格が露に成っていた。そして治癒するかのように父の崩れた顔は見知らぬ男の顔に変わる...
やはりどうしても浮かんで払い除けられないのは、不安でした。私としては「ターミネーター」シリーズにあるパラドックスはどうでも良いので...と言うより、もうあの3が出た際に「なんとかして~」と頭を抱え、4が作られてホッとしたものですから、後は何をしても許されるのが「ターミネーター」だと思っていました。
そんな時に2の正当続編として作られた本作。
...私としては「ターミネーター6」で構わないのですが...まあ、前作「ジェニシス」を5としたらさすがに6には出来ないストーリーか。
そんな続編、正当3にあたる「ターミネーター、ニューフェイト」です。
「2」の正当続編の触れ込みは伊達じゃなく、なかなか意欲を持って作られているようで、序盤、世界を救う運命の子ジョン・コナーも2の役者エドワード・ファーロングの映像を加工したみたい。サラ・コナー役リンダ・ハミルトンも2のイメージまんまの若々しい姿で登場します。
しかし、今作は人類の敗退から始まります。
ジョン・コナーがT-800ターミネーターに殺害されてしまいます。
人類は未来を失った。
しかし、忌まわしき人類滅亡危機への根源スカイネット計画は頓挫、人類滅亡のカタストロフは来なかった。
そして22年後、現在。
ターミネーターは未だ未来から過去を変えるためにやって来ていた!と言う。
...ちょっと、考えれば考えるほど頭が混乱します。毎回、同じ時間に何機もターミネーター送ったらどうなんでしょう...映画「デジャヴ」のように電力使うし、更に一定幅過去にしか送れないのでしょうか?
あれ?2のターミネーターは実はジョン・コナーが、味方ターミネーターを別の時間に送っていたんですよね?スカイネットもですが。
二つの時間に送れたこと、そこで時間転移装置は壊されたことに意味があったような気がするのですが...
「ニューフェイト」ではダニエラを救助に来たサラ・コナーは今までにも何体ものターミネーターを倒して来たと語ります。
スカイネットに代わる新たなる敵リージョンの事情は分からないので何とも言えませんが、気にしないでおきましょう。
基本、相変わらず、1体のターミネーターが敵となります。「エイリアン2」のような「今度は戦争だ」も観たいですが、やはり「ターミネーター」はSFと言うよりはホラーなので、1体の方が"らしい"とは思います。
今作の売りは新型Rev9と呼ばれるターミネーター。しかしそれ以上に、グレイス、祝福と言う名を持つ女性が私達の心を惹き付けます。少なくとも私は彼女の一挙一動を、非常に楽しませて頂きました。
強い女、大好きです。
今回の標的ダニエラは平凡な女性。前作「ジェニシス」のエミリア・クラークが演じたサラ・コナーのような、小柄で非力な存在。洋々と夢を捨てずに生きる弟とラテンのノリで日々を楽しんでいる。
そんなある日、ターミネーターに襲われる。
助けるはグレイス。ショットガンを携え、それを失うと、手近のありとあらゆるものを使い、新型ターミネーターに戦いを挑みます。その戦いっぷりは並みじゃない。叩かれ弾かれ切られても怯みません。その姿はまさに、ターミネーター。
グレイスとは?は、ゆっくりと語られていきます。その真実はグレイスの心とタイミングによって丁寧にダニエラに伝えられていきます。
心。そう、グレイスには心がある。
"心"は、今作のテーマとなる大きな要素。
ダニエラの弟ディエゴは姉が苛まれた事態の深刻さを痛感し、その為にグレイスが最も姉を守れると知ると、彼女に姉を委ね、自らの命を犠牲にします。グレイスはたくさんの躊躇いをしながら、何よりダニエラを守るために最善の選択をし、努めます。たくさんの恐れや憤り、時に怒りをぶつけられても、グレイスには絶対的な正しいと信じる基準がある。
それはダニエラを守ること。その執念は「2」のT-800に通じます。
更にそこにサラ・コナーが現れる。
サラは驚くほどの重装備。肉体は磨き上げられ、その余裕の佇まいは、グレイスに負けず劣らない。
しかし、グレイスは異常なほど強い。重火器と度胸で立ち向かうサラに比べ、グレイスは重火器は添え物、彼女は肉弾で戦います。
やはりターミネーター?
いえ、彼女は傷付き、倒れ、気力で立ち上がり、そして涙します。
旅はメキシコからアメリカへ。何故、サラがダニエラのもとへ来れたのか?の秘密を明かします。そしてその秘密は、グレイスに伝えられていた事と重なり、ある、結ばれていた時間の糸を手繰り寄せます。
未来は変えられる。自らが選ぶのだ。
そこに摂理のような時間の輪がひとつ繋がって行きます。幾つもの"何故?"がたくさんの戦いと犠牲の先に露に成ります。
当然、T-800なんですけどね。彼はジョン殺害の目的を終え、カールと名乗り、人と共に生きていた。おそらくターゲット殺害の目的を失った彼の状態は「4」のマーカスと同じ状態だったのでしょう。違いは記憶があることだけ。
映画「ターミネーター」は、機械の可能性だけで無く、"使命"は人をマシンのように変え、もし"使命"が無ければ、戦いの無い正しい道を選び取れる、そう語っていたのかもしれません。
戦う為に作られたマーカスもカールも、使命を失ったり忘れた途端、戦い以外のものを育んでいたのですから。

映画には近未来の映像も挟まれます。
今までのゴリラタイプターミネーターに加え、球体のドローン爆弾、液体金属パーツを触手のように縦横無尽にめぐらせて人を殺すターミネーターも現れます。これが、今回の敵。Revと言う殺戮兵器。
今作のターミネーターは「2」と同様の液体金属だと思います。しかし水銀のように照りの有る金属では無く、タールのような黒くどろどろとした金属。そしてその核には黒い骨格があります。
「2」の骨格の無い液体金属だとCPUチップは何処に?それも液体?など気になることが山積しましたが、今回は骨が有るので少し取っ付きやすかったです。おそらく"タール"はドローンと言う扱いなのではないでしょうか。
この合体シーンの人顔の表情が物語ります。

先にも述べましたが、今作は"心"がテーマ。サラがジョンを失った際もサラは「30億人を救い、マシンに息子を奪われて、私の心は死んだ」と語ります。
グレイスは機械の体と成りながらも、心を失わなかった。正しいと思うことの為には絶対だけど、ダニエルの迷いや間違いにも理解し対応出来る。常に"信じる"事が彼女の行動根拠だった。
そしてT-800カール。彼は決して心を持った訳ではない。しかし機械でも"人を失う"思いを理解し始める。
涙は流さない。別れに目的への意欲を失いはしない。所詮マシンだけど「2」とは違い、命令を与えられていない状態で、彼は、ダニエラたちを守るために戦いに参じます。
疑心暗鬼を抱き、旅を共にしながらも気持ちがバラバラだった4人が、同じ目的、ダニエラを、そして未来を救うと言う大きな目的の為に、信頼していく件りは非常に魅力的です。
最後までカールへの敵意を解けない頑ななサラが、触れられるのさえ嫌がっていたのに、身を呈してサラを守るカールに背中を預けていく姿は、破損し、朽ちて行くカールを言葉を噛み締め、黙し見詰めるサラに、深く複雑な想いを浮かび上がらせます。
戦いは空、そしてダムへと広がります。
相変わらずアナログな、ある意味単純なマシンのある閉鎖空間が最後のバトルフィールド。壮絶で衝撃的、そして心に響く思いが戦いを終結へと導きます。
...ちょっと気になったのはサラが語るジョンの写真が無いとの話。その理由はジョンの痕跡を社会的に残さない為らしい。しかし「2」でジョンは養子に成り、学校にも通っていた。彼の記録はあちこちに残っていた筈。
姿が分かれば監視カメラに映る度にスカイネットにマークされる事になる。
ジョンが殺されたのはビーチとは言え人の多い場所。確かに22年前には今ほど監視カメラは無いでしょうが、いわくのT-800が辿り着けたのも、やはり何らかの記録や情報が原因だった筈。サラがいくら写真を持っていなくても、どうにも成らなかった事なのではないか?
それとも、サラの言うジョンが記録無しと言うならば「2」以前の、子連れ旅の時代に殺されたのでしょうか?
そう思ってしまうのは、22年後に、助けてくれるT-800カールに出会った際、サラは「あなたはジョンを殺した奴?それともあのジョンを守りに来た奴?」と悩むのではないか...
ただ、オープニングで精神科病棟で審判の日の話をするサラの映像が流れ、更にサラは審判の日を「私が阻止した」とも言うので、やはり「2」の後でいいの?
ちょっとだけ、私の頭は気持ち良く纏められませんでした。些細なことですが。
でも、まあ、最高!と言えるくらい面白く観させて頂きました。
ちょっとメキシコ色が強すぎる事にアメリカ映画じゃないみたいに感じること、「2」を意識し過ぎてオマージュ的シーンが多く新味に欠くこと、CGっぽさが際立つアクションシーンが幾つか有るのもちょっと残念。そして見せ物がサラ、カール、グレイス、ダニエラと4者もあり、お陰でどれも中途半端に成ってしまったような気がします。
それでも、秀でた新味"グレイス"は魅力たっぷりで、私の心を捉えてしまいました。
私、街に出て、つい背筋が伸び、歩く音はターミネーターソング。動くものに機敏反応、睨み付けて情報収集、動きも何だか固く成ってます。街で172cmの強化人間を見掛けたら、私です。
そのグレイス、演じるはカナダの女優マッケンジー・デイビス。180cmもあるショートヘアの似合う美人。とっても素敵です。


夏なのでやっぱりホラー。こちらも未来への警鐘を含む内容です。
ホラーと言えど可愛い部類です。あまり怖くはありません。
「ディープブルー2」
19年前。アルツハイマーの治療薬を開発しようと、サメを遺伝子操作し行われたアクティカ計画。しかし、事故と鮫の反乱によって計画は頓挫した。
そして今、製薬会社の大富豪カール・デュラントによって、再び実験は開始された。
元ネイビーシールズのトレント・スレイターと神経学者キム夫妻、そしてサメの保護活動家のミスティ・カルホーンが参加する。
鮫はコントロールされている筈だったが、研究を急ぎ、知能が上がりすぎた鮫はまたもや人間にその牙を向けた。
財閥がガン治療の研究を鮫で行い...と第一作目を踏襲するメインストーリーはお約束。
何しろ評判の良い前作、今観てもなかなか面白い。さすがにVFXは今更、DVD時代にデジタルで製作された為かBlu-rayでも非常に画質が悪い。
なら過去作を塗り潰してくれ、と期待の第二作...でしたが、あまりよろしくない。役者も規模もレベルダウン。
始まって5分あまりも繰り広げられるフカヒレ密輸人のグダグダは退屈で、駄作の香りが漂います。
続くタイトルシーンは雰囲気バッチリの歌が流れ、海を潜る女性と鮫が交互に画面を泳ぐ。何だか「007」のパロディみたい。
しかし。ミスティによる鮫講議から、学者たちが集められ研究の説明をする件りは、なかなか脚本が書き込まれていて面白い。雰囲気も良いし、学者たちの動機や葛藤も悪くない。
しかし気付けばランタイム半分。ようやく惨劇発生。逸る気持ち、不安、利益確保...そして恐怖、混乱、葛藤...
様々な感情の中でもメンバーは割合、協力体制。今回の鮫は不安定ながら調教が出来ていて、人にかぶり付かない。ふざけたりするらしいし、と思ったらガブリ!更にプラントは崩壊寸前!
喧嘩もするけれど、何より脱出だ!
必死で通路に逃げ込むが、そこには新たな驚異が顎を開いて待っていた。
新たな驚異とは、知能鮫よりその子供たち。映画は「ディープブルー」と言うより確実に「ピラニア」。なのでそう思って観ましょう。
危機は煽られ、メンバーはバラバラ、更に子鮫の気配がむんむん...な筈なのに、意外と安全時間が長く、アクションや惨劇のオンパレードとは行きません。
それでも緊張感はなかなかよく出ているし、台詞や人間関係図、更に手を合わせて助け合う姿は気持ちいい。生き残ろうとアクリル板を盾にしたり、ベッドマットに乗って移動したり、あれこれ出来ることをしてる姿も愛らしい。
何より、Bですが、頑張ってます。
基本はミスティが主役なのですが、映画はそんなミスティの主観では進みません。どちらかと言うならトレント中心?そう思うとトレントそっちのけで他の人の行く末を時間を掛けて撮っていたり...
お陰でテンポが散漫化しているのが残念です。更にプラントの構造がイメージ沸き辛く、位置を把握しながらの攻略を楽しめないので、右が救いか左が救いか検討も付かず、ただ殺られそうな人が殺られるのを待つシーンが続き、盛り上がりに欠いてしまったかも。
ただ、クオリティを高めようとした努力は確かに映像に乗ってます。あとは個性が有れば、それだけで記憶に残せた惜しい"2"だったかなと残念に思います。
とは言え、VFXはなかなかです。演出も悪くない。
展開が新味に欠くこと、そして何より前作の派手な描きっぷりに比べ、非常に規模が落ちてしまったことが残念。
それに、クライマックスのプラントで脱出口を探そうとバラバラに成ったメンバーが右往左往するシーン、場所が分からなくならないようにした親切なのでしょうが、場面転換ごとにカラーフィルターを換えてくれます。しかしそのフィルター、色味が濃過ぎです。画は暗くなるし、観辛くて目が痛くなる人も居そうです。

欠点だらけのようですが...やっぱり欠点だらけです。ですが、捻りの無い展開にそれなりに書き込んだ脚本、そして何より見せ場に成ると、作り手の「こう見せたいんだよ、怖がって」と言う声が聞こえそうなくらいサービス精神が映像に溢れています。
アイデアとネタがいっぱい...いえ、そこそこ詰め込まれています。
映像ソフトとして、日本語吹き替えは声優がしっかり演じているので、心地よく観させてくれます。Blu-rayですと映像も鮮明で良いです。
それから、ぜひ特典のメイキングを観て欲しい。非常に楽しそうに自らの映画を語り尽くすキャスト、スタッフ達の姿があまりに愛らしいです。それが一番、この映画に愛を湧かせてくれました。
私も買っちゃったのですが、このメイキングのせいで手放せません。:p

まあ、社会的には失敗作のレッテルを貼られた今作でしたが、何と「3」が製作されました。予告を観ましたがなかなか良い出来です。
残念ながら?監督は「2」と同じ方らしいので、一抹の不安は拭えませんが、もしかしたら...と期待しています。


☆昨年は入院した母の見舞いを毎日したお陰で、日中の一番暑い時間に冷房しっかりの病院に居ると言う夏知らずでしたが、今年は酷暑に晒されてぐったり。疲れるね~。
毎日スイカを食べて梨を食べ、キウイにパパイヤ、果物三昧しています。
食事もちゃんと食べていますが、また1キロ痩せました。ぽちゃっとしていたお腹もスッキリ。
グレイス意識して髪をバッサリ行きました。
ううう...色々有ったのよ... なんてね。

先日、お墓参りに行きました。相変わらず、お墓に行くと体調が悪く成るので、数日、頭痛を抱えていました。
昨日の朝、お風呂掃除をしようと洗剤を撒き、ボトルを窓枠に落とさないように丁寧に置きました。で、下を向くとボトルが凄い音を立てて落ちました。おかしいなと思いながらまたボトルを置きました。二度目だからより丁寧に置いた筈なのにまた下を向くとボトルは落ちました。
ふと、私、亡きお祖母ちゃんを思い出しました。
「何か伝えたいの?」
私は声を聞こうとするかのように思いを巡らせます。すると、何故か古い漫画「ターヘルアナ富子」と言う作品が頭に浮かび...
ろくに知らない漫画なのに...
あまりに不思議なので、体には気を付けたいと思います。
ターヘルアナトミア(解体新書)を捩った医療ギャグ漫画だったと思う...よく知らんのです。だから不思議なのよ。