...一貫性無い映画三昧。全治1ヶ月は無理でした | まりのブログ

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性同一性障害者の私が、思いのままに生きるために頑張って生きてます。
性別適合手術をしてから2年になりました。
私はトランスジェンダーとして誇りを持って生きてます

あと一歩。そこが難しい治癒。
もう事故からひと月が。
無茶は私の性分か、自転車で買い物に出ました。なんて事は無い...と思っていたら、目的地に到着して数分後、太ももの前部がぶるぶると小刻みに震えだし、吸いとられるように力が抜けていきます。
ちょっと危機を感じてしまいました。
早々に切り上げ、何とか無事に帰宅。しかし太もも前部が酷い筋肉痛で、その後も全身が倦怠感に包まれてぐったり。
ひと月の運動不足がどれだけ体を鈍らせるか、あの日以来、また実感しました。
完全防備でお出掛けです。鈍っているので髪ぼさ...

映画を観て、気持ちだけは大暴れしていたのになあ...

むむむ。中国映画かぁ~と、顔をしかめながら観た「オペレーション: レッド・シー」
共産圏の軍隊ものはその国のプロパガンダに成る場合が多いので、怖がりながらも観ちゃいました。
イウェア共和国で核兵器の売買の話がある。それを告発しようとした記者は命を狙われた。そんな時、イウェアでクーデターが発生、中国は軍艦を派遣し、イウェアの中国人130人と中国企業名の外国人労働者30人を退避させる作戦を実施する。
作戦は順調に進んでいたが、情報が漏洩し、部隊はテロ集団の攻撃を受ける。
更に部隊は救出任務を与えられ、命を賭けた決死の戦いを強いられる。
序盤は軍国宣伝映画のノリで、胸の内がぞわぞわします。
軍の動きは悪くなく、情報を集め、最善の作戦を描く、軍艦などの映像にはCGが入りますが、人に関しては生身、熱い血潮滾る熱意に...ちょっと冷める気持ちも...いえ、彼等の使命感が伝わります。
良く言えばリアルですが、見映え無い駒のような軍人たちが、淡々と「我ら軍人、お国の為に...」とばかりに勢揃い。大活躍。しかしまた小さな不穏のネタが提示され、そこに尽く危機が降り掛かる。
ちょっと軽薄ながら、まあ、分かりやすい。
中東を舞台に、顔付き風采の違う民族はみんな腹に何かを抱えている。信じてはいけない。そう思わせ、現地に強い疎外感を感じさせます。
中東の街は、もう"荒廃"と言う言葉しか思い付かない有り様で、更にその局地での残酷な自爆攻撃による不毛な攻防戦が繰り広げられています。
打開するは我ら中国の精鋭。アメリカなんて世界に存在しないかのように、世界を席巻する。部隊はなかなかのカッコいい出で立ちで、ワイヤー使ってビルを渡り、連携は完璧、スナイパーや偵察、配置も隙無く見事。ただし、渦中に行けば状況も変わる。映画「ブラックホーク・ダウン」を思わせる混迷と狂気に包まれる。銃声、爆音が途絶える事無く、身動きするのも躊躇われる。
絶体絶命か?
しかし、中国は挫けない。勇気と度胸と最高の技術と、そしてドローンは勿論、最新テクノロジーで切り抜ける。
エンターテインメントとしての楽しませ方は悪くない。ただ、これでもかと言うほど悪を非道に設定し、お膳立てが隙無く揃い過ぎて、逆に嘘臭い。
アメリカや韓国も同じことをしていますが、世界の治安を守っているのは中国だ!と言わんばかりなのは失笑ですが、まあ、「ゴジラ」並みに可愛くも見える。なんか古くさい中国人退避シーンや流れる音楽も、敵側精鋭の変なマスク?も不思議とリアル軍隊ものでは無く東宝特撮映画の趣きが。う~ん...
でも、日本の特撮ものや軍隊もののドラマ部分がこのくらいなら、万人が観られると嫉妬しました。
如何にも映画っぽいだけで、ノンストップで繰り広げられる"リアル軍隊ものもどき"はなかなかの緊張感を保ちます。
ただし、社会性はあまり無いと思った方がいいでしょう。嘆く気持ちを抑えて映画として観れば、ふと思う、これ、中国の武俠ものです。
特に終盤、敵の砦における死に物狂いの攻防戦は、ジャッキー・チェンの「ドラゴン特攻隊」を思い出す切なさに溢れます。
不毛な戦いの中、仲間が倒れ、掠める銃弾に顔が引き裂かれたりと痛みは極限まで見せ付けて、私達の心を握って離しません。もう、あまりの壮絶さに涙腺が潤みます。ささやかな愛や絆、犠牲、任務への執念...ここまでやれば悪いところなど帳消しです。
身も心もがたがたに成ります。しかし、最大の見せ場でもあります。
更に、戦車VS戦車のシーンはすごいです。あの迫力は映画では始めて観たかも知れません。
私、以前、ゲームの「コール・オブ・デューティ、ゴースト」と言う作品をプレイしていて、中盤に敵基地に戦車部隊で突撃~!となるのですが、その興奮が甦りました。戦車って意外と速くて、不器用ながら小回り利いて、そんな感じが映像に成っているの、初めて観たかも。
砂塵を撒き散らし、敵の弾を食らい、半壊しながらも必死で弾込め、狙え!と、その緊張感と高揚は堪りませんでした。

全体的に、こうしたからこうなった、こうなる事を予想して...のような駆け引きが無く、目的に沿い、敵が待ち構えていて非情さと故の悲劇を見せ付ける。で、やっつける。その繰り返しなので、ちょっと中盤は飽和してしまい、軍隊マニアでもないと退屈してしまうかもしれません。キャラに感情移入していないし、何人いるか、何人傷付いたかもよく分からない。砦攻略まで3人くくらいしか認識できません。その分、砦からは一転してキャラ立てが極まり、泣かせ100%の件りが始まります。
このシーンはさすがに目頭が熱くなりました。

欠点は多々あれど、やはり最たる欠点は、危惧していたプロパガンダ。
中国はいまや中東を席巻し、富を持つ上位の民族であり、優秀な軍隊がある。役者になんてスポットライトを当てないでいい、主役こそ我ら中国精鋭部隊。無数の特殊兵器を使い分け、我らは必ず勝利をこの手に。そんな感じ。
...でも楽しませようとも頑張ってる。「沈黙の大陸」のように悪趣味でもない。要は観る側が"これを映画だと分かっているか"。分かっているから、良いじゃない?
...え?実話に基づく?満足し、それなりにお腹いっぱいな気分になったところに「南シナ海は中国の領土!」と言われて肩を落とすことは確かです。これは禁忌を冒してしまった。
かつて韓国が作った映画で、対馬付近の海底で百済の船が発見され、そこに金印が!それは日本の成り立ちに朝鮮が絡んでいたと言う証拠だった。日本は日本海(韓国認識、東海)に100隻をこえるイージス艦を派遣し、その真実暴露を止めようとする...なんて映画が有り、韓国本国では実話として公開されました。
この中国映画の事例が本当に有った事を元にしているのか分かりませんが、これを実話と信じる中国の方が少ない事を願います。
映画としてなら、見せ場のクオリティは高く、充分、楽しめました。


そしてもう一作「インサイド」
フランス映画「屋敷女」のリメイクでスペインの「Rec」や私の大好きな「ミューズ」を作り出したジャウマ・バラゲロ製作による、アメリカ、イギリス、フランス、スペイン合作映画です。監督はミゲル・アンヘル・ビバス。
サラは迎える我が娘への期待に満ちていた。医者の診察の帰り道、夫と共に期待に胸ときめかせていたが、事故を起こしてしまう。
今、サラはひとり。いや、お腹の中の娘とふたり。支えはゲイの隣人と夜半に来てくれる母。
そんな夜。
ベルが鳴る。雨の中、女ひとり、車が故障し電話を貸して欲しいと言う。
サラは断るが、扉の向こうの女は言う。
「嘘を吐くな、ひとりなのは分かってる、サラ...」
乳幼児誘拐を題材にしたシチュエーションスリラーです。
映画の基本は一件の家で繰り広げられます。舞台がそんな狭いの?と思うかもしれませんが、その危惧は映画のサスペンス性と日常に潜む恐怖が、軽く打ち消してくれます。
「あなたの家にある日、暴漢が迫ったら、侵入さえ防げますか?」と映画は耳打ちしてくる。映画は瞬く間に緊張感に飲み込まれ、周囲にある全ての要素が存在感を持ち始める。あれは危険、あれは武器になる?、あれは...と私達の意識を誘導する画作りの上手いこと。しっかり誘なわれてしまいます。
また、主人公の程好い警戒心と程好いぬかりによる適度なイライラ感が、私達を気持ち良い焦れに苛みます。これは傑作の予感...と、思ったのも残念ながら序盤だけ。(。>д<)。
クールビューティーな犯人の、分からない恐怖は強烈です。狙い過ぎたほど卓越したカット割りや構図が何しろ素晴らしく、更に音や光を有効に使ってこれでもかと映画を引き立てます。
どちらにも有利が訪れず、ぎりぎりの緊張感が途絶えない90分は非常に見事です。
ただ。"序盤だけ"と言ったのは、中盤で"希望"が尽く潰える件りがあり、それが、あまりに救われないのです。プレストーリーの"夫の死"による悲壮感を見れば、映画は"その悲劇を昇華してくれる"と誰もが期待するでしょうに...叩きのめして来るとは...
シチュエーションの作りはあくまでリアル。映画的に緩く甘くなんて事は有りません。非常に厳しいです。スリラー、ホラーは徹底的に追い詰められてこそ、と期待している方には最適。映画に期待や勝つ満足を期待している方には中盤以降、溜め息ばかりになるでしょう。
更に「シャイニング」や「悪魔のいけにえ」にあるような、木材の破片や刃物による刺し傷、切り傷が痛々しい。身悶えしながら観る事になります。
でも。この映画には、原作とは違うラストに意義があります。
犯人の動機に纏わる真実と、そして彼女が選んだ咄嗟の行動が衝撃的なのです。
罪とは何ぞや?いや、犯人は非常に罪深い。しかし、サラが言葉を失ったように、私達も複雑な気持ちにさせられることは確かです。
素晴らしい演出と的確なテリング、そして見事なテンポ、衝撃のオチ、そして両手いっぱいの不快な絶望。
覚悟がお有りなら、心よりお薦めします。


私の、"少し前の映画ブーム"は次々と進み、今は映画「ステルス」のBlu-ray到着待ち。
米海軍は戦略攻撃兵器として新兵器を投入。AIを搭載した3機の最新鋭ステルス機。
精鋭が搭乗し、その性能は最大限に発揮され、確実で犠牲が少ないピンポイント攻撃を成し遂げる。
しかし、小さなアクシデントにより、ステルスのAIに異常が起こる...
この映画は決して逸品では無いけれど、当時にしてはビジュアルも煌めきがありました。
映像は迫力満点、更に風景は勿論、戦闘シーンさえ美しく、空中給油機の誘爆シーンは不謹慎にも、アートです。
核に対する危惧や正義のあり方による軍の暴走、「ターミネーター」にもある"世界平和の為の最善の方法"など、含まれたテーマは多く、考えさせることもありました。
更に私的にはタイ国の映像が...(*´∀人)
水上マーケットや寺院など何処かで見たものばかりでしたが、久々、嬉しかった。
小さな滝を見るシーンではヒロイン、ジェシカ・ビールの水着姿が目を惹きます。もちもちボディで、なかなか愛らしい。
私はそんな彼女が大好きです。:p
「ジオストーム」や「インデペンデンス・デイ、リサージェンス」のような、ごく近未来の科学技術を描いたSFとしてなかなか見応えのある作品です。AIが良くも悪くもテーマであり鍵なので、"今、そこにある危機"を描いた映画としても見る価値が有るかと思います。
私の心にずっと残っていた映画。更にタイ映像がちょっとオマケで嬉しくて、買っちゃった。:p


☆ううう...なんだか疲れが取れません。一日中、眠っても疲れてます。たぶん。

コロナウィルスは余所の話ではないと、万全を尽くして、笑顔で明日を生き抜きましょう。