「きのう何食べた?」が好き。そして、良い映画は大作ばかりではないのだ? | まりのブログ

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性同一性障害者の私が、思いのままに生きるために頑張って生きてます。
性別適合手術をしてから2年になりました。
私はトランスジェンダーとして誇りを持って生きてます

5月25日。千葉を震源とする震度5の地震がありました。物が落下するなどが有りましたが、特に被害は周囲では聞きません。
私は丁度、写真を撮っていまして、慌てて服を着てドタバタしてしまいました。
アート風味。地震中に撮影...
蓮です。圧巻。


最近、楽しみがあります。
それは~「きのう何食べた?」です。
TVドラマでした(*>∀<*)ノ
でも放映に気付いたのは6話。悲しいです。
主演は西島秀俊君。共演は内野聖陽君。内野君、好きなんだ。「ゴンゾウ」良かったし。ベタな大作はあまり好まず、程好く応援していましたが、今回の内野君は秀でて最高でした。
ちょっと女心を携えたゲイの男性を軽妙に演じております。そう。西島君と内野君は恋人関係なのです。
「女子的生活」のトランス役の方や、麻薬使用疑惑で失踪された役者の方は「ゲイだとばれたら人生が終わる」とか「役者人生が終わる事を覚悟して挑んだ」と口にされましたが、こちらのふたりは違います。さらりと"とある人生"をものにしています。
"危険なもの"を、容易く、"ある平凡な人生"に変えてくれました。あまりに自然な演技で、正直...惚れました。
西島君と言えば、かつて「さよならみどりちゃん」では役柄のキツさに加え、あまりに酷い演技で失望させてくれましたが、今では演技も習熟、日本を代表する俳優になりましたね。

物語はゲイのふたりの悲喜こもごもをメインに、色んな人と出会ってふたりの関係や人生を振り返ったり見つめ直したり、そして絆を深めたり...
そこに「孤独のグルメ」家庭料理版が挿入されます。基本は西島君が料理をします。程好く誰でも試せるチョイ技料理の数々がとても参考に成ります。時には内野君が料理をするのですが、ちょっと失敗しかけたりするのが良いんです。
ふたりの経済的生活力が平凡なのも良いですね。鶏肉でも「ももは高いから雑炊くらいに1枚使うな」とか、ブランド骨付き肉に買い悩み、半額シールを付けて貰って乱舞したり。
もう愛らしいのなんの。私も同居させてください。

見逃し配信が420万回を越える記録を、更に更新しているそうで、もう嬉しい限りです。
9月にBlu-rayが出るので今からわくわくで待ちわびています。


映画は...ちょっと聞き流して欲しいくらいの映画を。
「ジュラシック・サバイブ」
以前、「ジュラシック・ユニバース」と言うあまりに酷い2作を、駄作として紹介しました。今作を観るにあたって、第三作目を観るくらいのものだろう...と思って観たのですが、ちょっと趣きが違ったのです。
移住船が墜落し生き残りは僅か。彼等は疑心案義に成りながらも集い、脱出法を模索する。
しかしその惑星には、無数の恐竜が住んでいた...
正直言うと、駄作です。
前半の緊張感の無さはあまりに酷い。恐竜が居ても、恐怖に怯えたりもせず、勇ましく身構えこそしますが、隊列を組んだり、静かに移動するなんて芸当?すら出来ません。
恐竜の群れが小道を逃げてくると、その道で女性が倒れてしまう。ああ!恐竜に踏み潰されてしまう!と思ったら左右に転がって避けてる!
走って逃げれば、逃げおおせます。
その後も事あるごとに恐竜は襲ってくるのですが、夜に襲って来た際には何故か恐竜視点で戦います。え?普通は人間視点で恐竜の怖さを見せつけません?
そんな、わざわざ変な事態や撮り方を試すのは、挑戦的だからか誤魔化しか...はたまた演出力が無いだけか...
近未来人であり長い宇宙の旅をこなしてきたのに、何とも平凡な現代人ですし、近未来映画なのにニット帽を被った親父やらが出てくると、どうも"らしさ"に欠いて成りません。あれこれ、あまりに洗練されてない。
ただし、ロケーションの美しさはあまりに素晴らしいです。基本は荒野ですが、光の見せ方やちょっとフィルターを入れた"くすみ感"もいい雰囲気を醸していて、下手なビッグタイトルに映像だけならひけを取りません。宙に浮いた"何か"が遠方に見えていたり、合成は酷いものの空から見ると彼等が歩いているのは巨大恐竜の骨の中だった...など、作り手のイメージを受け取れます。
移動シーンが多い...と言うか、多すぎるのですが、その時間経過の映像に被せるグリッド線みたいな絵柄もセンスがあります。音楽もなかなかで、迫力満点です。
夜の表現も基本、昼間撮影で濃い青フィルターを入れて表現していて、見易い映像に大歓迎でした。松明の灯と照らされた周囲はちゃんと色味を残し、雰囲気のある絵作りを楽しませてくれます。
途中で合流する、何年も惑星で生き抜いた男レッチも、如何にもなサバイバーな雰囲気を出していました。
ただし全体的にキャラクターは中途半端な造形で、いろいろと裏話を聞けたり事情や性格、人間関係を見せられますが、印象には残らず、愛着も湧き辛いです。
レイティングを意識し過ぎて、残酷シーンを見せない作りなのもイマイチで、状況が分かり辛かったり、死の痛みを感じ辛く、「あの人は何処?...ああさっき死んだね...」なんて思いを何度かしました。
囚人の親父フリンはうさんくさいし、ひ弱なニット帽親父も頼り無げだし...アクションも精彩に欠き、展開の意外性にも期待できません。安直です。
しかし。そのフリンが過去の生き残りレッチの真実に気付いてから、彼の態度が一変します。「ボーイスカウトだ」と経験を頼りに追跡を始めるその様が、あまりに勇ましく魅力的なのです。不器用そうに戦う姿はダサさ満点、しかし彼はただの平凡な囚人、手練れでもないのに仲間を救おうとする彼の姿は、もう、惚れ惚れするほど素敵なのです。私、ちょっと泣いてしまいました。

近未来的デバイスやアイテムはなかなかで、腕輪から投影された映像で様々な状況を知ろうとしたり、ボール状の浮遊ロボット、パルにも近未来的雰囲気を味わえます
。パルの存在意義はR2D2と言えば分かるでしょうか。
ですが、このパル、とてもダメロボなんです。命令に従いあれこれしようとする姿は献身ですが、何をするにもふらふら小刻みに動くので、どうも挙動不審にしか見えません。でも仕事はこなします。しかし、その仕事ぶりの悪さはあまりに酷い。
首がワイヤーに引っ掛かって首吊り状態の子を「救え」と命を受けても、状況把握に長い時間を掛けちゃう。みんなが眠るから「監視しろ」と命を受けても、寝ている人の頭に恐竜が顎を開くまでオタオタしていて、食われる直前に慌てて危険を知らせる始末...
なぜか移動シーンには緊張感溢れる打音が鳴り響き、異常なほどの迫力で駆け付け...ようとして、何も見つけられない。
本当にダメなロボットなのです。
でも何故か可愛く見えてなりませんでした。数多くの駄目要素を飲み込むほど、この映画は愛らしいのです。
特に囚人フリンの決意の参戦からは、演出家が変わった?と思うほど、映像も語りも飛躍します。前述のダメ要素が次から次へと身を潜め始めます。
感情の煽りがもう少し卓越していたら傑作に成ったのにと思うほど、ちゃんと作られた後半は、非常に魅力に溢れていました。
中でも終盤の友情物語はとてもウィットに溢れ、隠していた事情を吐露し始めると、ウィットで返して和気藹々。みんな可愛いのなんの。緊張感には欠きますが、彼等のやり取りをしばらく見ていたくなるほど、友情ドラマが愛らしいものでした。
行動根拠は浅いし、仲間割ればかりしているし、戦い方も乱暴なだけ。あまり動かないで槍やら鉈やらを振り回しているだけの戦いには、物足りなさを感じる事でしょう。ですがみんな勇敢に戦います。
更に恐竜のCGも、その合成もなかなかです。

コリガンを演じたライアン・バッズは「シャークネード」などに出ています。鮫が竜巻に乗って飛んでくる、呆れるほど衝撃的な映画です...
フリンを演じたジョナサン・ネイションは「メガシャークVSジャイアントオクトパス」...みんな...作品選んで...
ヒロイン、デイズを演じたマディソン・ウエストは「ホーネット」。実はライアン・バッズやジョナサン・ネイション、レッチ役の方や他の方も出ている豪華な?作品でした。ただ...imdbの評価は1.9/10。
ハリウッドには華やかな括りだけじゃない、"繋がりのコミュニティ"が有るのかもしれません。
低級映画サークル?でもみんな演技は上手かったです。
本作「ジュラシックサバイブ」はimdb3.0/10。私が8点入れたので0.1上がりました。:p
終盤はとても明るくて爽快。みんな元気に命を賭けます。涙もののストーリーなのですが、感傷より、潔く、逞しく、カッコいいんです。
もう三回観てしまいました。賞味75分。私、なんか大好きみたいです。


最近、アニメ観てないなあ...と思い、録画素材を漁り、愛するアニメの欠片を拾います。
「クラッシャージョウ」は私の大好きなアニメです。
相当、古いアニメなのですが、私のベストアニメなのです。
彼等は宇宙の何でも屋。依頼が来れば、どんな不可能に思える依頼も為し遂げる。人は彼等をこう呼ぶ。クラッシャー、壊し屋と。
メンバーはリーダーのジョウ、惑星ピザンの女王アルフィン、サイボーグのタロス、若僧リッキー、そしてロボットのドンゴ。
ある日、事情を抱えた荷物を運ぶことになった。荷は冷凍睡眠中のとある女性。仕事は楽に進むが、星間ワープ中にスペースシップ、ミネルバの計器は暴走!クラッシャー達は気を失ってしまう。
目を覚ますとミネルバは見当も付かない場所に漂っていた。そして荷物は依頼主と共に姿を消していた。
ジョウはクラッシャーの免許停止になり、荒れていた。ディスコでは建造物を破壊するほどの大暴れ。しかし、彼等の元にある男が声を掛けてくる。この事件には海賊が絡んでいると...

もう本当に素晴らしい。キャラクターの魅力は勿論、セル画によって描かれながら器用に縦横無尽に動く映像が感動的です。当時は「サーカスのよう」と表現され、高い評価を得ていたそうです。
私は原作を幾つか読んだことが有りましたが、第一作では女性キャラのアルフィンに纏わる話が描かれ、惑星ピザンの王女が如何にして壊し屋クラッシャーに成ったかが描かれていました。私の児童文学でした。:p
物語は最近のアニメに多い、内的心理や善悪の呵責などはありません。悪い越後屋みたいな存在がいて、主人公は現場で戦い、傷付き、お代官様の裁きが下されます。
勧善懲悪です。そこに切ない人情が描かれる訳です。
荷物であるマチュアと言う女性が鍵で、彼女の奪取が悪の目的であり、ジョウ達の執念と成ります。マチュアがまた良い子で、とても美しい。そんなマチュアに執心するジョウにアルフィンが嫉妬したり、ちょっとラブコメ要素も織り混ぜながら、私達を楽しませてくれます。
相棒のサイボーグ、タロスは頼り甲斐のある存在。コンピューターや機械工学に長けたリッキーも欠かせない存在で、ふたりが見せるドタバタぶりや時に見せる焦りや溢れる感情は、クラッシャーの仕事の苦難と、ジョウの葛藤がどれだけ難解で複雑なものかを知らしめます。
アルフィンは如何にもなティーンエイジャーですが、そんな彼女の、時に見せるジョウを労る大人の表情は、とても魅力に溢れています。

マチュアは命を賭けてまで自分を守るジョウに「どうしてそんなに若いのにこんな危険な事を...」と案じます。
ジョウは笑いながら「若いからやっているのさ」と応えます。
若さ故の愚かさと情熱。恋心のような執着、気遣う仲間、不条理、悲しみ...そうして青年は大人になる。きっとジョウは打算的な大人には成らないだろう。感情に真っ直ぐで信じたものに正直に生きる、そんな素晴らしさを謳う素晴らしいSFドラマでもありました。
私の大好きはやっぱりジョウ。お気に入りはアルフィンです。いつかコスプレするぞと計画しながら、無期延期してます...
だって~少し前にBlu-rayが出てくれたので、資料に最適!と狂喜乱舞したかったのですが、限定版の定価が27000円?!中古でも18000円?!!
買えません...
こちらは「ガルフォース、エターナルストーリー」。ちょっと萌え有りアニメに見えますが、話は非常に重みがあります。
銀河の彼方では男性的性質を持つパラノイドと女性的な性質を持つソルノイドによって絶えず戦争が繰り広げられていた。先行きを案じたソルノイドはアコンカグヤ大隊を第九星系にある人の住める衛星、カオスへ派遣する。しかし、敵の襲撃にあい、その中の一隻スターリーフが亜空間で迷子になってしまう。
彼女らは船体を修理しようとするが、船に何かが居る事に気付く...

このアニメはビデオのみで発売したシリーズの第一章にあたるもので、1作目だけは劇場公開もしたのかな?
なかなかの冒険的な話で、戦争で失われ行く人や星のことを案じ、"如何にして止められないものか"との思いから始まる、ある保管計画から始まります。ソルノイドはクローン技術を利用し種を保持していますが、その体には使用されていない器官、子宮が有ると知り、それを活用して新たな未来を築けないものかとする計画なのです。
そう、パラノイドとソルノイドの融合です。
私達も民族の違いで憎しみあったりしています。しかしもし"合の子"から見たら、どちらの民族も敵には成らない。そんな今、そこにある未来を見据えた、なかなか大義のある話なのです。
そして彼等はカオスに辿り着きます。緑溢れるカオスの姿はあまりに素晴らしく、生き残った者達は、カオスを戦火から守ろうと命を賭ける最終決戦に挑むことになります。
その戦いはあまりに不毛で物悲しく、悲観しかありません。いさかいの中に希望を失い、「未来の為に」と命を落とす覚悟をして戦闘に参加する姿は悲しみを誘います。中でも如何にもダメ子のラミィが仲間の死を悼むシーンは涙を誘います。
戦うことでしか自分の意義を見いだせないルフィ、賢いゆえに自らにおこる異常事態を受け入れられなかったエルザ、鈍感だが慈愛に満ちたパティ、心が弱い故に仲間を犠牲にしてしまった事に胸を痛め続けるポニー、そのポニーを信頼し寄り添うロボットのアイルとトイル、使命感と洞察に長けたラビィ、そして謎の少女キャティ。彼女はこのアニメの鍵となります。
主役はラビィなのですが、第二作目にはルフィがこの第一作目の意志を、第三作まで受け継いでいきます。そしてそこには意外な人物が絡み、衝撃の大計画が施行され、人類の愚かさに傷付き、仲間の死に胸を痛め、たくさんの涙が流れます。
物語は悲劇です。しかし希望が残ります。
長い時が流れ、第一作目のラストにちょっとした贈り物を目撃することに成ります。小比類巻かほるの「両手いっぱいのジョニー」が流れ、受け継がれた遺産を目にし、私達の心を暖めてくれます。
後に「レア・ガルフォース」「ガルフォース、地球章」「ガルフォース、新世紀編」と続きましたが、「宇宙章」と銘打たれた初期3部作には敵わず、埋もれてしまいました。


最近、雨の日が増えてきました。そろそろ梅雨ですね。
この季節にはちょっとセンチメンタルな映画もいいですね。(*´▽`)v