秋の気配...は瞬く間に秋真っ盛りに。
服を秋冬ものに総代えし、着重ねしてぬくぬくまるまるで過ごしていますが、それでも体が追い付きません。
寒気?はよく食べて随分と回復しましたが、それでも
まだまだ全快とは言えず、頻繁にプチ風邪ひいてます。
多様なコスモスが咲き乱れていました。
全部、コスモスです。
楽しい旅でした。でも、いつもなら余裕の旅でしたが、今、弱冠、筋肉痛が...
夏からものすご~く、体が萎えてしまっていました...
意外と怖がらない子でした。ちょっとぶ~ちゃんですが、愛らしかったです。
歌手のテイラー・スウィフトさんがアメリカ中間選挙において、民主党への支持を表明しました。
その理由が共和党代表の女性に不信感を感じ、支持は出来ないからと言うもの。
テイラーが問題としたことは、男女同一賃金を不支持なこと、女性に対する暴力などに対する法案を支持しないこと、そしてLGBT当事者への権利保護に対する法案の不支持と言うこと。
テイラーは「支持など出来ようがない」と発言しました。そしてそんな彼女の意思表明がアメリカ中間選挙に、とても影響を及ぼしているのだそうです。
でもアメリカ共和党もすごいですね。ここまでLGBTや男女の平等に対して、アメリカ国民だけならず世界が変えていこうと意識を傾けているのに、全く揺るがない。
日本の政治家なら「訂正します」って誤魔化しちゃう。口だけ訂正したって心内は変わらないでしょうけれど、残念ながら国民はそれで納得しちゃう。おかしな話。
結局、共和党が勝ったアメリカでも、しっかり意思表明するテイラーに私は敬意を表します。
かつてマイリー・サイラスの映画に出演と言う小さなゲストだったテイラーもいつの間にやら世界を導くミューズと成りました。発言に責任を持つ彼女は、あまりに由々しく、カッコいいです。
残念ながら日本では「あの曲のテイラー・スウィフト」程度の扱い。日本の芸能や報道には、政治と繋がらない限り発言さえしないセレブリティしか居ないもんね。「LGBTなんて言ったら仕事無くなる”もの”」程度だものね。:p
とても残念なこと。
でもそんな素晴らしい話題の陰で、また英国でトランスジェンダーと言う冠の下で事件が起こってしまったようです。
ある暴行事件で逮捕された男性が「私はトランスジェンダーだから女子房に入れてくれ」と言い、願い叶い、そして女子受刑者に性的暴行を行ったそうです。
これは英国だけの話じゃない。間違いを犯す自称トランスジェンダーの事例は、日本でも起こってる。
彼のした事はマイノリティ・ザ・トランスジェンダーが行った犯罪として記憶されてしまった。私達は胸に刻んで生きなくてはいけない。これは私達、全てのトランスジェンダーが背負わなくてはならない傷なんだ。
私はそう言うトランスジェンダーを称した過ちをする方が、実はトランスジェンダーでは無いのだと信じたい。
マスターズ世界戦、35~39歳、女子スプリントでトランスジェンダーの方が優勝したそうです。それも絶対的強さで...
今までにもアメリカの高校陸上でホルモン治療もSRSもしていないトランスジェンダーが優勝どころか、総なめしてしまったと言う、ぞっとする話も有りました。
"権利"が強い武器となり、不可能が無くなるかもしれないトランスジェンダーの人生。
そんなものを望みましたか?
何かが間違っている。でも不可能を減らしたいと願うなら、その行く末はこんなへんてこなかたちに最も近いかもしれない。どうすればいい?
ジェンダー...そして犯罪...偏見なんて考えもしないで居たいのに。
久々?駄目映画に惚れました。
それは「ミューズ」。いえ。実は傑作なのですが、おそらく説明不足のせいで傑作に成り損ねた映画だと思います。
大学教授のサミュエルは美しく野心的な女学生と恋に落ちていた。
ある日、彼女は「さよなら」と残し、自殺してしまう。
1年後。心に穴が開いたようなサミュエルは、夜毎、悪夢にうなされていました。ある女性が殺されると言うもの。そして数日後、それが現実に起こってしまう。予知夢なのか?そう案じたサミュエルは殺人現場へと赴く。
そこで彼はエキゾチックダンサーの女性レイチェルに出会う。彼女は言う「あなたも夢を見たのね」。そして、そこで写真と卵を見つけ、幾つもの夢と符合する足跡を目撃する。
2人はそのまま別れてしまうが、サミュエルの元に夢で見た少女が現れ、卵を返せと脅迫してくる。
サミュエルはレイチェルを探し出し、卵を手に会合の場所へと赴く。そこには"導き"と名乗る女が居て、彼女は自らをミューズと語る。そして卵は殻でしかなく、中身を持って来いと威圧する。
サミュエルはレイチェルの元に戻ると、彼女は言う。「私は記憶を取り戻した」と。
先ず、映像があまりに美しい。独特な妖しい雰囲気からゴシックな建築物や、ささやかなVFX、血の滴が描くアーチ...全てが美しく妖艶さに溢れている。
私はもう瞬く間に魅了されてしまいました。
中でも血の美しさは秀でていて、序盤の自殺シーンの血のアーチはぞっとするほど美しかった。...変態だとお思いの方。少し想い巡らせてください。血とは。それは私達の生命の源です。血が映画で流れるということは、命が語られているということ。私はそこに生命力と言う凄まじい力を見ました。愛や死への畏怖、慈しみさえも感じました。命とはあまりに優美で麗しいものです。滴り。それから生命は生まれたのですから。...もとい。あまり語るとただの変態に成ってしまふ。
この映画には”ダンテ”と言う鍵が有ります。私はダンテの"地獄編"について多少の見識は持っていますが、知識として語るほどは知りません。もしかしたらその辺りを知っていたなら、もしくは美術品や神話に纏わるミューズの語源や神話に精通している方なら、何てことの無いことかもしれませんが、残念ながら、私はこの映画のミューズ(女神)の理について、さっぱり分かりませんでした。
でも、きっとこうかもしれない…と想像する事は出来ます。そうして、この映画をじっくり味わうことが出来ました。
おそらく。この世界には7人のミューズと呼ばれる女神がいて、7つの力をそれぞれ司っています。彼女らはその力で世界に介入し、世界が調律されて行くことを促していました。しかし、彼女達は失意や苦難を乗り越える内、おそらく人間に失望し、自らにしきたりを課すことにしました。それはとても冷徹で非人間的なものでした。
...こんなバックストーリーが有ったのではないかと推測しました。そうして起こるミューズの諍い。そこに巻き込まれた大学教授。彼等は冷血なミューズに対峙しながら、いかにして守るべきものを守ることが出来るか...
そんな話です。
この手の作品に有りがちな、念動力なんてものはさほど無く、クライマックスの壮絶な戦いなんてものも有りません。しかし、それでも有り余る緊張感が心躍らせます。何故か。
何しろミューズが怖い。絶対的な力を持ちながら、それをじわじわと奮って来る。殺さない。そう簡単には死なせない。欲しい物を手にするまではね。その威圧が堪らない。
「罰」や「欺き」と如何にも妖しげな肩書きを持つミューズを見ていると、思い出すある映画「ヘルレイザー」。あの映画は人の欲が解き放ってしまった快楽の向こうにある絶対的な世界。そこに落ちた者達は悟りを手にし魔道士と成り、再び、その扉を開こうとする者を誘い出し取り付かせてしまう。
このミューズの達観した存在感は、まさに魔道士。主人公達の心に耳打ちし、破滅させようとして来る。そして怖れに取り付かれた者を破壊する。
おぞましい。迫り来る恐怖と妖しき魅惑に心が掻き乱されていた時、あるシーンに達する。ことの真実。
私は7人目のミューズに秘められた隠れ家の秘密が明かされたとき、思わず涙を流してしまいました。
心。そこには心が満ちていました。労わりと信頼、そして絆と愛。
まあ、残念ながら、その”愛”の部分は重要なくせにさらっと切り捨ててしまう残念感が残りましたが、それでも命を懸けた最後の決意はあまりに労わりに満ちて感動的でした。
う~ん...折角、言葉の力、そして想いの力と言うものを、"力であり弱みでもあるもの"として引っ張って来たのに、活かし切れず終わってしまったことが残念でなりませんでした。私の涙はさらり乾きました。
安直なアンハッピーになんてしません。もしかしたら、"こと"は解決していないのかもしれない。
でも、しっとり描かれるささやかな後日談も愛らしく、とても素敵で恐ろしい、世界の理の隙間で繰り広げられた凄惨かつ愛に満ちた物語は、お腹いっぱいになるくらい充実して見終えることが出来ました。
欠点は有り余るほど。何しろ説明不足です。でも感性に響く、傑作でした。填まる人には大いに心に響く、しかし足を踏み外すと何も分からずに混乱して終わってしまうかもしれません。頭を巡らせて見ましょう。そして神の世界が有ると信じて見ましょう。
監督はスペインのジャウマ・バラゲロ。
手持ちカメラ映画を全世界に流行らせた1作「REC/レック」の監督さんです。この人、好きなんですよね。「REC/レック」は、2作目からそんな話になる?!と零してしまうほどの常軌を逸した発想力に惚れます。
主演はエリオット・コーワンとフランカ・ポテンテ。
フランカはドイツの女優さんで「アナトミー」や「ラン・ローラ・ラン」と言えば分かる人も多い?。エリオット・コーワンの代表作は「エンド・オブ・ザ・フューテャー」?もしかしたら観たような気がしますが、おそらくの記憶では安っぽい映画でした。雰囲気の有る良いおいちゃんで、演技もなかなかでした。
私、少し前に観た、忘れられず、心に住み着いてしまった映画が有ります。題名を忘れてしまって、昨日、ようやく思い出しました。
「ラストウォー1944、独ソ・フィンランド戦線」でした。
第二次世界大戦のとき。ドイツ軍はフィンランドに侵攻、フィンランドは圧倒的戦力に敵わず、休戦協定を調印、自らの国を守りました。そんな頃の話。
ドイツ軍がフィンランドへの進行を謀るソ連と交戦する中、看護婦のヘレナはドイツ兵のヨハネスにひと目惚れ。前線の野営地まで彼を探して旅立ちます。しかしそこでは人体実験まで行われている上、最前線の為に命の危険にさらされることに。
更にヨハネスは過去の虐殺に関わったことを心悩み、ヘレナは彼と共に戦線から逃れ穏やかに暮らすことを決意する。しかし...
この映画、題名が酷い。如何にもな実録戦争映画みたいですが、簡単に言うとラブストーリーです。
でも退かないで。愛に浮かれるシーンなど殆ど有りません。驚くほど凄惨です。残酷だと言う訳では有りません。ヘレナの境遇があまりに橋渡しなので、見ている者を緊張感に包み続けます。嘘を吐いて駐屯地に来て、捕虜の脱獄に関わることに成ったり、司令官に目をつけられたり、ヨハネスとの禁じられた関係...それらがどれもじわりじわりと彼女を追い詰めていきます。
彼女を救うのは哀しくもソ連軍の猛攻。しかしそれはヘレナとヨハネスにとっての更なる悲劇に陥れる脅威なのですから、また堪らない。
ヘレナは危なっかしくも困難をすり抜けていく。しかし、ほっとする度、爆撃やら攻撃やら...内部でも人体実験やら身分がばれそうになったり疑いかけられたりと、もう休まることが無い。
またヘレナの親戚が全くもって人格破綻者ばかりで、あまりに哀れ極まりない。ヘレナが逃げ出したかったのはそのしがらみ。しかし何かと叔父に相談したり帰宅する彼女には「そんなのに頼らなくたって」と失望に近い気持ちにさせられました。でも最後に彼女を送る叔父の親心?には、胸の片隅が少しだけ潤みました。
ヘレナの、危険など有ろうがヨハネスに縋りたい、愛しているから...その熱意は、これぞ”女”。本当に素敵で麗しい。貫いて捩じ伏せて、その幸せを手にして欲しいと願わずには居られませんでした。
またヨハネスは優男。ちょっと弱いくらい。そんな弱さが情熱だけで突き進むヘレナをある決意へと急き立てる...
もう絶句するほど壮絶で爽快でした。
しかし。非情にもふたりには幾つもの悲劇的要因が待ち構えています。それはふたりから安らぎを尽く奪って行きます。絶望。極寒のフィンランドで、ふたりはささやかな約束をして別れます。
人々の戦争における因果。家族と言う繋がり。愛。絆...それらは決して幸せを生まない...それどころか躊躇いや迷いを生み、人を滞らせてしまう。そして奪い、落とし、潰してしまう。
それを崩すのはやはり想いの力だ。ヘレナはその想いの塊だった。
あのヨハネスと会ったあの日が無ければ、何も為すことの無いただの看護婦で終わってしまったことだろう。こき使いいたぶる親戚に胸を痛め、それを誤魔化しながらただひとり心寂しく生き、亡くなったことだろう。
ほんの欠片のような出会いが、彼女の人生を変えた。そして生まれた彼女の意思が、戦争をも超越した繋がりの糸を編んで行く。彼女の足跡は、なによりも色鮮やかに豊かに編み込まれていきます。
この実話を基にしたふたりの行方は、在り来たりながら、ちょっと味わい深いものでした。
私はこの映画が大好きです。