天気が優れなかった事と未だに抜け切らない風邪の症状に河原に参じる事も少なく、2日ほどは赴いたのですが、私を癒したのは野良猫ちゃん達だけでした。
あぁ...会いたいよ。私を特別にしてくれた貴方。...私、はっきりしていなかったけれど、男性を愛し愛されること、大丈夫みたい。愛は性別に生まれるのではなく、いたわりや優しさに心動かされた時に生まれるものです。
私は私の中にあったかいものを育んでくれたあの人に感謝するし、何より、とても好き。
一週間前の再会を願ったあの日。実はもうひとつ小さなドラマ(?)が有りました。
私が再び河原に向かっていると、道の対岸、向かいにスポーツタイプの自転車に跨がった、いかにも英語塾教師と言った欧米系の男性がいました。私は、彼の視線が私の方に向いている事に気が付きました。
私は「なんだろう…」と思いながら、彼に目を遣っていました。
彼はサングラスをしていたのでその意図はよく分からず、しばらくしてもじっとこちらを見ているようなので、私はそっと、にこっと笑ってみました。
すると彼は、まるでプレゼントを貰った少年のように、サングラス越しにでも分かるくらいの満面の笑みを浮かべ、手をそっと掲げて私に挨拶しました。
私は河原に急ぎたかったので、ささやかに笑顔を風にのせて送り、そのまま通り過ぎましたが、振り返ってみると彼は自転車を駆りながら振り返ってこちらを見ていました。
何てことも無い出来事なのですが、私のちっちゃな胸がほわりほんわりと温かく成っちゃっていたりして。:p
それから昨日のこと。とあるお店に買い物行くと、店先でインド人の男性が自分のカレー店のチラシ配りをしていました。
私は母が先に来ていたので小走りで入店。その際、目は合いましたが、何と無く私を気にしていたなあ...チラシを手渡すのに必死なんだなあ…と思う程度で気にしませんでした。
店の中で私は母と合流、そして店内を見回っていると、どこかで見た赤いジャケットが目の端に入りました。
そう、彼、インド人の彼でした。彼は私をじっと見ていて、私は通行人と擦れ違う時のように目をハッキリ合わせる訳ではなく、さり気無く笑みを配りました。
しかし彼は、私が見えそう…くらいの位置で立ち止まり、じっと私達を陰ながら見ていました。
私は買い物の流れのまま、母と談笑しながら店を出ました。
その後、2階に行くと、直ぐ、また彼の赤ジャケットが。
通りを歩くと一本隣りを歩き、立ち止まって化粧品などを見ていると、列の角の赤ジャケットが目の端に入りました。時に私の後ろを過ぎ、時に店の外れをきょろきょろしながら何やら捜している彼の姿を見かけました。
まあ、あえて言うのなら、ストーカーみたいな状態なのですが、私は可愛く思えてなりませんでした。それどころか楽しくて何度も吹き出してしまいそうになるのを堪えていました。ごめんなさあい。(^∀^;)
買い物を追え、外に出ようとすると、エスカレーターを降りて行く彼の姿を見たので、あえてちょっと時間をずらして店を出ました。
すると入り口で彼は私達を待ち構えていて、満面の笑顔で「どうぞ」とカレー店のチラシを私に手渡しました。そしてすっと傍らに寄り、「ぜひ、来て下さい。美味しいカレーですよ。貴女には特別にサービスします。ぜひぜひ」と、今にも手を握りそうな勢い。熱烈に、無垢な瞳を輝かせて、インド語(?)混じりですっごく必死でした。
彼は私の母にチラシどころか目を配らず、私だけに笑顔満々❤自転車に乗って立ち去るまで、しっかりと見送ってくれました。母は当然、他の通行人には目もくれず…
母も思わず「彼、ずっとあなたを見ていたみたい」とこぼしました。
「実は、気付いてました。店に入る時にチラシを配っていたのを見掛けたんだけど、私ぐるっと回って店に入ったからチラシをもらえなかったの。何と無く渡したそうな意思を感じはたんだけど」
「でも店内にも居たよね」
「うんうん、一階に居た時も居たよね」
「え?本当に?」
「うん。赤いジャケット目立つんだもん。二階に上がったらすぐに見かけたし、その後も通路を進んでいたら一本隣の通路を歩いていたよ。リボンを見ていたら角に居て、私の後ろに来た時は、ちょっと気にしちゃった」
「そこまで...きっとあなたの何かが気になったのね」
「すっごい美人が居るって?」
「でも、よほどチラシを渡したかったみのかしら?いつの間にか下に居て、それも入り口で待ち伏せしていたみたいだったよね」
「下りて行くのを見かけたから、時間をずらしたんだけど、しっかり入り口に居たね。チラシもしっかりくれた」
「なんか複雑」
「娘がモテて冥利に尽きるでしょ」
「ばあか。でもそう言えば、一階で店を出ようとした時、店員さんがあなたが通り過ぎると、ぐるりと回るほどあなたを目で追っていたわよ。しばらく見ていたし、まんざらじゃなかったみたいに見えたけど」
「あ、あの背の高いお兄ちゃん?」
「そう」
「目が合ったのは知っていたけれど、あらま、また魅了してしまったか」
「失笑」
…とお馬鹿な会話をしてしまいました。
この日、私はふたつの"心"を貰ってしまったのかもしれません。:p
うむむ。私はもしかすると"何か"を持っているのかもしれません。
ははは、違うよね。きっと自信を持って堂々としているからかなって思います。
今だって恥ずかしさはあります。どんな目で見られているのか、本当は男だと気付かれて笑われはしないか…人並みに笑われたり嫌がられたりするのは怖い。下を向いて歩いてしまいそう。
でも、なんだろう。
のびのびと自分らしく活き活きとして居られる事があまりに嬉しいからかな。駄目なら駄目でも精一杯、自分の思いのままに限界まで挑んでいると挫けません。
これは私の理想。綺麗な人を見かけたら綺麗ですねと言いたいし、好きな人には条件など気にする事無く好きと言いたい。男性だろうが老齢の方だろうが、素敵は素敵。伝えたい。微笑みかけたい。言葉を交わしたい。まあこれくらいが限度、と生きず、可能な限り全力で生きたい。言葉遣いは美しく、肩を落とさず背中を丸めず、小さな胸を思いっきり張って街を闊歩したい。おブスが何よ、清楚なお嬢様のように見られたければ、ぶって彩って、見せ付けてやろうじゃない。
そんな姿は、いつの間にか「私らしい堂々さ」を形作り、通り過ぎる人の目を惹き付けてしまうのです。…過信。:p
まあ、理由はともあれ、やっぱり堂々と世間を渡り歩いている人って言うものは、思わず惹かれてしまうものです。
それは見た目も性別も関係無いの。
みんな知っている筈。

こんなんだぞ。こんなんでも、誰かは私を見てくれる。
堂々と生きていれば、誰かが自信をくれる。そして、また私は堂々と生きられる。それが私の現在。
次はあなたも。
追記;
実は、これ、ある人へのエールのつもりでした。:p
ちょっと自己満足っぽかったけれど、その人にもっと思いのままに生きて欲しいの。
折角、麗しく素敵な女の子に生まれ、大好きな歌と共に在る"生きる道"を見出だせたのだから、嘆くより前を見て、そこにある幸せに気付いて欲しい。
頑張れ、私の憧れのあなた。
私、現在、体調不良につき...乱文失礼