独断と偏見で選ぶ スポーツ選書11-20位 | ともぞうのブログ 昨日の自分を超えてゆけ!

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読書日記 スポーツの育成システム、アフォーダンス、クオリア、ディープ・プラクティスについて勉強中です。

独断と偏見で選ぶ スポーツ選書100

2022/08/13更新

 

これまで読んできた3000冊近くの本の中から、お勧めの100冊を紹介していきたいと思います。

少しずつ紹介していきますので、順位はその都度、入れ替えます。

また、読んでいない本はランキング外ということで。

 

第11位 マシュー・サイド=著,山形浩生・守岡桜=訳『非才!』(柏書房)

 

2010年刊行の本です。

 才能と努力に関する膨大な書物です。

 付箋をたくさん張りました。

 何度も読み返しながら、理解していきたいと思います。

 

第12位 ベン・リンドバーグ,トラビス・ソーチテック=著,岩崎晋也=訳「アメリカン・ベースボール革命」(化学同人)

 

 

定価3520円(税込)が高いと感じるか、安いと感じるか。

 買うまではドキドキしていましたが。

 バウアーについて詳細に書かれているのを見ただけで、買って良かったと思います。

 久しぶりです。

 付箋を100枚近く使った本は。

 私が生涯読んできて、ベスト10に入ります。

 MLBが、つい最近までは育成の機能を果たしていなかった、と言えるでしょう。

 選手を見つけてくる、スカウティングとしてしか育成が機能していなかったのです。

 そこに、バウアーたちが成長するドライブラインのような映像分析、数値のデータ分析を活用することで、指標が確立されていっている過程だと思います。

 過渡期には、情報を制する者が勝つ、というように。

 ものすごいスピードで、革命が起こっていると感じました。

 

 この本にも出てきますし、他の学習本にも出てくる。

 「ランダム学習」もしくは「インターリーブ学習」。

 

ずっと同じ学習を繰り返す、「反復学習」「ブロック学習」では

直後のテパフォーマンステストではいい成績を出しますが。

時間が経過すると、パフォーマンステストの成績が落ちます。

ランダム学習、つまり同じ練習を繰り返さないことで、

新しい技術の習得には時間がかかるかもしれませんが、

忘れにくい技術として習得されていく、ということですね。

 

習いたてのバスケの選手なら。

同じフォームで繰り返しシュートが打てるように練習したら。

後は、1万回のレイアップを繰り返すよりも。

いろいろなシュートを組み合わせて練習することで。

より忘れにくい技術となるということです。

 

確かに、同じパターンのシュート練習を繰り返すというのは、

サッカーではあまり見かけなくなりましたので。

経験的には知っていることなのでしょうが。

それを科学的な実験の結果、そうなることが分かって。

実践で応用している人は少ないかと思います。

 

早速、ソフトボールのティーバッティングの練習する生徒に、

ボールの重さが異なる3種類のボールを、ランダムに打たせる練習をしています。

ボールの質感、飛ぶ感触、ボールの軌道は、ボールの種類ごとに異なります。

それを感じながら練習することで。

フォームの安定を図ります。

ウェイテッドオールを使うのと、同じ発想です。

 

第13位 デイヴィッド・シェンク=著,中島由華=訳『天才を考察する』(早川書房)

 

 この分野の本を最近読んでいますが。

 同じような論文や、研究の成果を知ることができます。

 多くの引用を集めているようで、科学的根拠を基に論を展開しています。

 自分なりの考えをまとめてみたいですね。

 

 練習の大事さを考えている指導者は、必ず読むべき種類の本だと思います。

 当たりの内容でした。

 環境がいかに大切かを、多くの論文を基に考察しています。

 科学的根拠が多い本といえます。

 

第14位 デイビッド・エプスタイン=著,中室牧子=訳『RANGE 知識の「幅」が最強の武器になる』(日経BP)

 

いや~これは大ヒットです。

 読むべき本、歴代30位内に入っても、おかしくないと思います。

 

 1万時間も大事ですが。

 幅を持つ。

 試行錯誤をする。

 そんな時間も大切なのだと気づくことが出来ました。

 早速、教育で実践していきたいですね。

 

 同じことを、同じプロセスを用いて繰り返し学習することを、心理学者は「ブロック学習(blocked practice)」と呼ぶ。ブロック練習をすれば、その時の成績はとてもよくなる。しかし、知識を柔軟にするためには、さまざまな状況で学習しなければならない。その手法は、「多様性学習(varied practice)」と呼ばれ、研究者は「インターリーブ」あるいは「インターリービング」と呼ぶ。p133

 

第15位 デイヴィッド・エプスタイン=著,福典之=監修,川又政治=訳『スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?』(早川書房)

 

 2016年に文庫文化されたものです。

 遺伝子がスポーツの結果に影響をもたらしていることは事実です。

 そのことを踏まえたうえで、努力という遺伝子のスイッチを入れる作業が大切なのだと気づかせてくれます。
 興味深い分野の本です。再度、読み直してみたいと思います。

 

第16位 アンダース・ハンセン=著,御舩由美子=訳「一流の頭脳」(サンマーク出版)

 

 当たりです。何度も読み返すと思います。

 付箋紙、軽く30枚以上ついています。

 

 心拍数を上げるジョギングが、脳にいい影響を与えるということですね。

 早速、子どもたちに伝えていきたいと思いました。

 

第17位 ダグ・レモフ,エリカ・ウールウェイ,ケイティ・イェッツィ=著,依田卓巳=訳『成功する練習の法則 最高の成果を引き出す42のルール』(日経ビジネス人文庫)

 

 成功する練習の秘訣が満載です。

 まあまあの内容だと思います。

 スポーツの上達だけではなく、勉強の面での教師の指導、という形で例が出てきます。

 学習について変化を求めている人向けの内容だと思います。

 スキルに名前をつける、というアイデアを実践していきたいですね。

 

第18位 江川びん成「実践スポーツ心理学」(現代心理学ブックス)

 

  なんと、1989年発刊で、1990年に読んでいます。

 ということは、私が初めて読んだのは13歳という中学1年生の1月になります。

 

 それにしても、いい本と出会っていますね。

 今読んでも、色あせない内容です。

 というよりも、近年勉強して理解してきたことは、ほぼすべて書かれています。

 読んでいて、おいおいって感じになったくらいです。

 アフォーダンス、コーディネーション、クオリア、上達論と勉強してきて、心理学の分野から説明すると、

 こうなるのかという理解をすることができました。

 読み直して、幸せな気分になりました。

 

第19位 金子明友・朝岡正雄=編著『運動学講義』(大修館書店)

 

 昔読んだのを、思い出して読み直しました。

 運動をするだけだったのが、運動を教えるにはどうしたらいいかを考えるきっかけになった本です。

 朝岡先生には、大学時代に大いにお世話になりました。

 そして、授業で刺激を受けた数少ない先生の一人です。

 

第20位 宮本省三,沖田一彦ほか「セラピストのための基礎研究論文集(1) 運動制御と運動学習」(三秀舎)

 

 脳と運動制御、姿勢制御について勉強している中で出会った本です。

 高すぎて、今だと買わないですね(笑)。

 科学的根拠が多く、1997年刊行の本ですが、いまだに使える知識が多いと思います。