高級オーディオ全盛期のベストセラー機 TEAC A-6300Mk-IIオープンリール
楽器を取り扱う我々には、TASCAMブランドでお馴染みのTEACの1976年製。
修理の依頼内容はテープの回転が遅く、速度も安定しないとの事でした。
先ず、背面のパネルを外して中を見ます。
電源、プリアンプ…どれをみても個別にしっかりした部品で構成されています。
これが抵抗で、あれはコンデンサーね…部品が部品らしい形をして、良い時代だったと実感。
時間に経過を感じさせるホコリも、40年分を蓄えています。
エアーブローして埃を飛ばし、機械の稼働部を確認。
先ず、アームを仮固定してモーターをテープ無しで動かして実際の動作を見ます。
巻き取りとキャプスタンのモーターは正常で作動力もバッチリ!
動作を見てみると、一定速度でテープを送り出す仕組みが機能してない。
ゴムのローラー「ピンチローラー」が金属製の棒「キャプスタン」にテープを挟むように押しつけなければならないのですが、ピンチローラーがキャプスタンのある位置まで上がってきません。
テープをしっかり挟んで送り出せてない場合、巻き取りモーターの力だけで引っ張る感じになり
速度が安定しないばかりでなく、規定の速度に達せず貴重なテープを傷めてしまう事になりかねない。
潤滑不足か?バラしてみると…
稼働部を動かす元になるソレノイドと言う部品を固定している部分が少し曲がっています。
ソレノイドは電磁石で作動するレバーだと思って下さい。本来向かうべき位置まで届いてません。
潤滑が必要と言うより、曲がっているから動かない!!強く引っ掛かってます。
カチっ!ってソレノイドの音はするんですけどね…
ソレノイドを外してコの字型の留め具を少々板金加工します。
動きが一番スムースになる位置を見つけるためです。
金具とピンチローラーの固定ネジも少し緩め、位置を出して作業完了!
テープを付けてドキドキの再生っ!!
時間に同調するかのように40年前のアル・グリーンのナンバーが流れてきました
。独特のテープコンプレッションはオープンリールならでは。
何より、このグルグル回るリールの雰囲気も最高です!!音も見かけもダイナミックです。
これでオーナーさんも40年前にタイムスリップできそうです!






